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2006'07.30 (Sun)

久しぶりの六甲アイランド

神戸ファッション美術館のロートレック・ミュシャ・シェレ展へ行ってきました。


さて、お目当ての展覧会ですが。絵を見に行くにはちょっと物足りないかな。ファッションの歴史に興味があれば見るものたくさんありすぎってくらいです。
前半はベーシック展示(常設展示みたいなもの?)で、ナポレオンの衣装や装飾品のレプリカとか、古今東西の色んな衣装から染料から布地から、いろんなものが展示されてました。ここはかなりのボリューム。
一部のレプリカ衣装は手袋はめて触ってもいいことになっていて、せっかくなので触ってきました。昔のドレスって複雑だからどこがどうなってるんだろうなーとめくってみたりしてました。
18世紀~19世紀のモードとか20世紀のモードに関する映像展示もおもしろかったんだけど、ずっと見てると時間かかりすぎて大変なのでちょっとしか見てこなかった。1920年ごろの紹介でチャールストンの賑やかな音楽が聞こえてきたときは少し離れた場所にいたのに画面の前に引き寄せられてしまいました。ジョセフィン・ベイカーが映ってた。
最後の方に17世紀か18世紀くらいから20世紀までの女性のファッションの移り変わりの展示があって、なかなか面白かったです。ファッションの流行から当時の社会状況が見て取れるのが面白いなーと思いながら見てました。
そんな展示を通り抜けたあとにようやく今回の企画展示です。
ロートレックがメインかと思ったけど、量的にはそうでもなかったです。むしろ一番少なかったような。メイ・ミルトンとディヴァンジャポネとラ・ルヴュ・ブランシュとラ・グリュとブリュアンと、あと忘れた。そのあとにシェレがあって、ムーランルージュとサクソレーヌとあとなんだっけなあ、いろいろありました。最後にミュシャが一枚の壁にずらーっと並んでて、サロンデサン・ミュシャ展、ジョブ(金髪)、ジスモンダ、椿姫、ハムレット、ベネディクテン酒、トラピスティーヌ酒の7枚でした(追記:サントリーミュージアム天保山の貸出品リストに全作品のタイトルが載ってます)。他にご婦人のポートレートがあったりアールデコっぽいファッションイラストがあったり。
壁に絵や写真があって、部屋の中央に衣装が展示してあるという感じで、ちょっと流れが悪いかなあと思った。衣装の足元にこっそりサラ・ベルナールの写真があったりするし。ちゃんと見ないと見逃してしまいそう。
関連映像としてサントリーミュージアム制作のリトグラフ解説ビデオが流れてました。チケットを買わないと見れないと断り書き付きの小部屋での上映だったけど、時間にして5~6分だし、そこまで大したものでもないような。でもリトグラフに詳しくない人には実演映像はわかりやすくていいと思う。
てな感じで、あんまりいい感想書いてないけど、前半部分は結構面白かったし、ミュシャも綺麗だったし、入場料500円で見るには十分ボリュームもあるし、よかったです。あくまでファッションに興味のある人向けかなーとは思いますが。
展示されてた絵についてのカタログとかグッズ販売はなくて、写真のポストカードがあったけど別にいいやと思って何にも買いませんでした。
お隣が昆虫展で子供の声がかなりうるさいです。ベーシック展示の間はほとんど聞こえないけど、企画展示のあたりは出口に近いので外の声が気になるかも。
ファッション美術館のあるビルの3階にライブラリーという色んな本やCDが聞ける図書館みたいなのがあって面白そうだったんだけど時間がなかったのでパス。
気軽に行ける場所ならそこを目的に行きたいところだけど、次に何か面白そうな展示でもない限り行かないだろうなあ。

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2006'07.29 (Sat)

エミール・ガレのSwansong

以前、ビング・クロスビーのことを調べていたらどこぞの記事で彼の最晩年の活動のことを"swansong"と表現していて、どういう意味だろ?と調べたら、「芸術家の最後の作品、最後の舞台、最後の努力(活動)」という意味でした。白鳥は死ぬ間際に一番美しい声で鳴くという言い伝えに由来する表現だとか。たしかにね、ビングが亡くなる直前の2~3年は何でそんなに?ってくらい録音しまくり、ライブしまくりだったらしいから。
そして、エミール・ガレ。彼も死の直前に最高傑作を作り上げているんですね。これこそ"swansong"だなあと思った。長年工房の経営者としてお客さんの望む作品を作りつづけていたガレが、大切な人の死を経験して、自分の死を間近にして、非常に内省的な作品を作っています。
美の巨人たちという番組でも取り上げられてたらしい「手」という作品。ここに書いてある解説は今読んでる本とはちょっと違うんだけど実物はどんな印象なのかな。
2、3年前に開催されたガレの没後100年展にこの「手」が出てたらしいんだけど、私は行ってないので見てません。今更ながら行っとけば良かったと思ってるわけですが、以前も書いたように、そのときの関心の度合いによって自分の中に残るものが全然違うので、行ってたとしてもどれだけ感動できたかは怪しいものです。なんでもタイミングって大事よね。
没後100年展は行ってないけど、何年か前に天保山でやってたそこそこの規模のガレ展で「ひとよ茸」のランプを見た記憶は残ってます。あれも回顧展的なものだった気がする。展示の最後にそのランプがあって、モチーフに込められた意味を読んでちょっと感動した記憶が。
晩年の作品というと「曙と黄昏」(ベッド)も凄いよね。あのベッドで眠るのってどんな気分なんだろ。ガレの家具って実は最近まであんまり興味なかったんだけど、色々わかってくると興味が出てきます。
ガレが日本人に受ける理由は、ガレが日本に影響を受けてるからという人がいるけれど、そんなに和風なイメージはないような。日本趣味丸出しの作品もあるけど、あれはガレの一面であってそれがすべてじゃないし。
「ひとよ茸」にしろ「手」にしろ「曙と黄昏」にしろ、一般的に「綺麗」と思われるモチーフではないんですよね。キノコはまだしも、海面からぬっと突き出る手のイメージとか、蛾が大きく羽根を広げている姿とか、むしろ気味悪いと思う人もいそうな。
ただ、西洋美術ってどちらかというと叙事的なものが多くて、叙情的なもの、情緒のあるものってあまりない気がする。植物や昆虫の生態に人生を重ねてしみじみとする、そういう感覚って珍しかったんじゃないかな。逆に日本ではそれが馴染み深かったのかなと。
これもどこかで読んだことだけど、西洋というかキリスト教的思考では自然は克服するもの、支配するものであるのに対して、古来日本(東洋?)では自然と共に生きるという思想だったとか。「美」に対する考え方も、人が美しさを作り出すんじゃなくて、自然の中にある美を見出そうとするのがアールヌーヴォーなのだと。デザインに行き詰まったときは自然に触れてみる、そうすればそこに美はあるからと。そんなことを言ってたのはガレだっけ?
浮世絵やら水墨画やら焼物やら蒔絵やら象嵌やら、技法的に学ぶところも多かったかもしれないけど、どういうものを美しいと感じるかという感覚が近くて、それを表現している日本の作品に触発されたということじゃないのかな。ただ日本的なモチーフに惹かれたのではなくて、それまで西洋にはなかったものの見方とか表現の仕方というのがガレの思想を表現するのに適していたというか。そういった感性が近いことが日本人受けする理由なんじゃないかなと。
こんなこと書きつつ日本美術や西洋美術のことを理解できてるかは怪しくて、印象だけで語ってるので間違ってること書いてたらごめんなさい。
私って、あれこれ知りたい欲は旺盛だけど気が散りやすいので、結局興味を持つだけで終わってる、調べかけで放置してるものだらけです。だから過去にここで興味を持ったと書いたことも、その後の進捗どないやねんと突込まれると弱ります。熱しやすく冷めやすいわけじゃないんだけど、あれこれ抱え込みすぎて処理が追いついてないというか。色んな事を知るのは楽しいんだけど、こんなことばっかやってるから…(以下自粛)
ガレの生きた時代の背景はここが詳しいです。私もこれくらいちゃんとした文章が書けたらなあ。
ついでにミュシャについても考察してみよう。ミュシャが表現してるものって何だろう?と考えると、自然という存在の美しさを称えるというのとはちょっと違うよね。パリ時代のデザイン画は十分に自然の中から美を見出しているけど、芸術表現としての自然の取り扱い方を考えるとガレとは全然違うのかなあという気がする。季節やら一日の時間の流れやら星やら月やらの自然を擬人化して表現してることが多い。装飾家として植物を取り扱う才能は抜群だったんだろうけど、結局人間に帰結してるというか。うーん、うまくまとめられない。
寓意は大好きだよね。円がスラヴ民族の団結を象徴してるとかフリーメイソンのシンボルを描いてみたり。こういうのは象徴主義なのかな?女性の描き方はラファエル前派にも通じるものがある。人工的な美に近いような。例えばロートレックの絵のような人間臭さはない。身近な人の肖像画には対象に対する愛が感じられるけど、あくまでプライベートなものって感じで芸術的な何かを表現していたのかどうかは不明。別にそれはそれで悪くないんだけど。
なんていうかなあ、ミュシャの絵に込められたものって民族的なもの、愛国的なもの、個人的なものが多いので、日本人である自分には共感しにくい部分があるのは事実。その中にある普遍的なものを感じて感動することはあるけど、なんとなく距離を感じてしまうこともある。
晩年のスラヴ叙事詩なんてもろ「叙事的」な絵だよなあ。この時代に描かれた女性たちもモデルがいてもミュシャなりのフィルターを通して別の存在になってるものが多いよね。何かの寓意とか。この辺は古典的絵画に近いものがあるんだろうな。この辺は自分に引き寄せて考える余地はないんだよね。
ガレとの比較で考えるとあんまり褒めるところが少ないんだけど(ファンのくせに・笑)、こんなことを言いつつもやっぱり好きなわけで、理屈じゃないのよね。理由を探そうとすると小難しく考えちゃうけど、思想とか哲学とかあってもなくてもポスター画は大好きだし油彩画も好き。
ガレに限らずその「人物」に惹かれる理由って、どこか陰のある人、悲しみを背負ってる人、自分と似たところがある人(マニアックな性質とか)だからなのかなーと。波乱万丈の人生とか悲劇のヒロイン・ヒーローが人気あるように、私にとってのツボを刺激してくれるタイプってのがあるみたい。ミュシャは人物としては親近感とか知りたい欲はあまり発動させられないんだよなあ。むしろ息子のジリの方が興味あるし(笑)
もう一人大好きなガーシュインも、ジョージ・ガーシュインその人に対する興味は希薄で、周囲の人々の方がよっぽど興味がある。我ながら不思議なことだ。
まあ今はこんなこと言ってますが、いつ気が変わるともしれないので、ある日突然コロッと意見が変わってても気にしないでください。


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2006'07.26 (Wed)

ハロルド・アーレンとトニー・ベネット

私がCDを買うときには1曲か2曲のお目当てがあって後はどうでもいい、ということがたまにあって、そんなときはその他の曲はちゃんと聴いてないことが多いです。そうやって忘れてたことに後から気付くことが結構多い(CDに限らず、本でも同じようなことやってます)。そのとき興味があまりないものは無意識にスルーしてるみたい。
後から興味を持ったものが昔買ったCDに入っているとちょっと得した気分になるけど、逆に、そんなことも把握してなかったのかと自分が情けなくなることも。
最近そんなことを感じさせてくれたCDはこれ。
B00005QVV2Playin' with My Friends: Bennett Sings the Blues
Tony Bennett
Sony 2001-11-06

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当初の目的はデュエット相手として1曲だけ参加してるビリー・ジョエルだったけど、メインのトニー・ベネットやその他の参加者もそうそうたるメンバーなので買った当初はそれなりに全曲聞き込んでたんですが、曲の作者までは気が回ってなかった。
最近ビング・クロスビーばっかり聴いてるんだけど、毎日チェックしているビングのファンサイトにトニー・ベネットの名前が出ていて、久しぶりに聴きたくなってこのCDを引っ張り出してきて、ふと作者をチェックしてみたらハロルド・アーレンの曲が3曲もあってびっくり。ブルースばかりを集めたCDということで、ビリーの「New York State Of Mind」は例外として後は典型的なブルースナンバーばかりだと思ってた。アーレン本人は自分がブルースを書いているとは思っていなかったらしいけど、ここで3曲も取り上げられてるってことは、やっぱり世間にはブルースと認知されてるってことなのかしら。
ベネットのファンというわけでもなく、ブルース好きというわけでもないけど、このCDは結構お気に入りです。
まだアーレン目当てでCDを買ったことはないんだけど、他の目的で買ったCDで気になった曲がよく見るとアーレンの曲だったりすることは多いので、気になる人ではあるわけです。
そういえば少し前にアーレンへのトリビュートアルバムが出てました。トゥーツ・シールマンスというハーモニカ奏者がメインで、ゲストで色んな歌手が参加してるというもの。タワレコで特設コーナーができていて、店内をぶらついていたら「One more for the road」と書いた看板が目に入って、あ、アステアの曲だ!と思って近づいて視聴してみた。自分の肌には合わなかったので買わなかったけど、こうして今もリスペクトされてるんだなあと思うと嬉しくなります。
B000EQ4G50One More for the Road
Toots Thielemans
Verve 2006-05-09

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一応日本盤へのリンクも。共演者のデータはこっちに載ってます。曲名が日本語になってるとぴんとこない私はどうしても輸入盤を紹介したくなります。
ワン・モア・フォー・ザ・ロードワン・モア・フォー・ザ・ロード
トゥーツ・シールマンス&フレンズ トゥーツ・シールマンス リズ・ライト

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トニー・ベネットといえばビング・クロスビーと系統的には同じジャンルになるらしいけど、世代がかなり離れてるので共演経験があるのかどうかは知りません。そのベネットも今年で80歳だとか。このCDは5年前のものだから75歳のときの歌ってことになるけど、いつまでも元気だねー。
ベネットといえばこんなアステア・トリビュート・アルバムも出してるのよね。アステアとベネットじゃ歌い方は全然違うけど、ちょっと興味出てきたなあ。
Steppin' OutSteppin' Out
Tony Bennett

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2006'07.25 (Tue)

秋に京都でミュシャ展、ほか話題いろいろ

こないだウィリアム・モリス展に行くのに伊勢丹のサイトを見てたら、今後の予定にミュシャ展があって小躍りして喜んでいたわけですが、ちょっとだけ新たな情報を発見。
京都新聞の記事
プラハ国立美術館から約100点借りてくるそうな。その内訳が知りたい。リトグラフばっかりなのかな、油彩とか晩年の作品は来ないかな。プラハ国立美術館といえば「スラヴィア」とか「母と子」とか持ってるのよね。大型作品を持ってこいなんて贅沢は言わないけど小品でいいから地味めな作品も来たら嬉しいんだけどなあ。メジャーなポスターだったら堺でも見られるんだし、プラハにしかないものをぜひ!
もういっこ見つけたところ。
京都市のページ
こっちには120点と書いてある。
ちなみにこちらのチケットプレゼントの対象者は京都市民だそうです。
そういえばこないだ伊勢丹行ったときに前売り売ってたのかなあ。ちゃんと見とけばよかった。

ところでまだ神戸ファッション美術館のロートレック&ミュシャ&シェレ展には行ってないんですが、行った人の感想がちらほらと出てるのを見る限り、絵の数は少なそう。ファッション美術館なので、やっぱり衣装の方に重点を置いてるっぽい。あと、どこの所蔵品を借りてくるのかなーと思ってたら天保山のらしい。
というわけでミュシャだけとかロートレックだけを目当てに行くのはお勧めできないかも。ミュシャ目当ての人はおとなしく堺へ行っときましょう。
私は当然行きますよ。衣装や小道具にも興味あるし。ほんとは三連休か先週末にでも行きたかったんだけど所用で行き損ねたので、今週末こそは!と思ってます。同時開催で昆虫展をやってるらしい。夏休みだねー。

話題をもうひとつ。こないだ「次にガレを見る機会があったら…」と書いてたけど、今ちょうど東京でガレとドームの展覧会やってるんですね。エルミタージュ美術館所蔵品展だとか。
Bunkamuraの展覧会特設ページを見ると、ガレ目当てで行くには展示数が少なそうだけど、ロシア皇帝に贈呈した逸品が並んでいるようで、量より質と思えば少なくはない?近ければ行くのになあ。せめてバーチャルツアーで行った気になっておこう(会場独り占め気分が味わえます)。「ガレ展」ではなくて、ガレ+ドーム+その他なので、数的にはガレは3分の1か4分の1くらいなのかな?
今読んでるガレの本が面白くて、にわかガレマニアになりかけてるんですが、次はもう少し目で楽しむ本が欲しいです。別冊太陽が狙いめ。でもカラーページが多い本は高いんだよね。でかいと場所取るし重いし。
458294499Xアール・ヌーヴォー ガレ、ドーム、ラリックの煌き
山根 郁信
平凡社 2006-06-17

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4582943551骨董をたのしむ (35)
平凡社 2000-12

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その前に、うちにある本を片付けないとな。この本にもガレのこと書いてあるみたい。
4582943217骨董をたのしむ (23)
平凡社 1998-12

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ミュシャとサラ・ベルナール目当てで随分前に買ったんだけど、大きい本って図版が大きいのは嬉しいんだけど文章がどうも読みにくくて放置しがちになるわ。
今読んでる本の面白いところはガレ本人の書いた文章が多く引用されていること。ガレってこんな人だったんだと身近に感じられます。職人気質で繊細で強い信念を持った人だったのかな。作ってる人のことを知ると作品を見る目が変わる、単なるミーハーかもしれないけど私は結構そういう惹かれ方をすることが多いです。もっと感覚的に見ろよと思いつつ、分析的に見るのも楽しいんですよねー。
この本で覚えた言葉。ロレーヌクロワ。カタカナの「キ」みたいなマーク。ガレやドームの作品には愛郷精神のあらわれとしてこのマークが入っていることが多いらしい。ナンシーの人は自分たちの土地への愛着が人一倍あるんだとか。世界史に詳しい人ならアルザス・ロレーヌ地方といえばぴんとくるかな?故郷を失う危機に遭うと愛国心が高まるというのはミュシャと通じるものがあります。こういうことを知るのも美術鑑賞の楽しみのひとつです。
ドーム兄弟の作品って昔はガレと区別がつかなかったけど最近ちょっと違いがわかるようになった気がする。ガレの方がよりアーティスティックというか、こってりしてるというか、作品にもよると思うけど、そんなイメージ。
ドーム兄弟のことはあんまり詳しくないんだけど、「ガレとドーム」という紹介のされ方はあってもドーム単独の展覧会ってあんまり聞かないなあ。知らないだけ?単独の本も見かけないし。どんな人だったのかな。
あと、ラリックの作品も展示されてるらしい。ラリックの展覧会も昔行ったことがあるんだけど、あんまりよく覚えてない。結構大規模な回顧展だったような気がするんだけど。ガラス系の展覧会は図録買っても面白くないと思って(立体ものは写真で見ても今ひとつだから)ほとんど買わずに済ませてたけど、今さらながら解説目当てで買っとけばよかったと思ってしまう。
ところでガラスの美術館といえば高原にあるイメージがあります。数年前に高山に行ったとき、飛騨高山美術館にミュシャ目当てで行ったけどそこにガラスが結構あったし、他にもガラスの美術館があったし、長野県の北澤美術館は本もたくさん出してるから有名だし。あと箱根にもラリック美術館があるよね。諏訪湖だか宍道湖だか、湖畔にもあったような。オルゴールとガラスは高原系観光地の定番?ナンシーが自然が豊富な町だったというから、それに合わせて日本でも自然の多い地域に集まる傾向があるのかな。

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2006'07.24 (Mon)

ア・ソング・フォー・ユー

ここ半年くらいビング・クロスビーにはまりまくっていて、その流れでこんなCDを買いました。
B000006XGUA Song for You
The Carpenters
A&M 1999-01-12

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ビング・クロスビーと言いながらカーペンターズです。目的は「Goodbye To Love」という曲。それが入ってるCDだったら何でもよかったんです。この曲は大ヒットしたらしく色んなベスト盤に入ってるから悩んだけど、オリジナルのアルバムを買ってみました。
この曲に拘った理由。実は「Goodbye To Love」という曲は、ビングの映画「Rhythm On The River(1940年・日本未公開)」に出てくる曲で、題名だけは何度も出てくるのに映画の中でそのメロディが流れることはなかった曲だそうです。この映画を深夜TVで見たリチャード・カーペンターがそのタイトルを気に入って、この曲を作曲したんだとか。リチャード本人が自身のサイトでそのことについて書いてます。
このアルバム発表時にはまだビングは存命中だからこの曲を聞いてたはずだけど、そういう経緯まで知ってたのかなあ。ビングとカーペンターズは面識があったのかは不明ですが、カーペンターズがヒットさせた曲をビングも歌ってます。私が知ってるのはライブ音源で、「Sing」と「A Song For You」。ただしどちらもカーペンターズ・オリジナルではなくて元歌は別の人。
ビングは一時的に半隠居状態になったりもしたけど最晩年は精力的に活動していて、あのデビッド・ボウイとも共演してるくらいだから、カーペンターズともどこかで出会ってる可能性はあるんだろうな。と勝手に想像して遊んでます。
ところで、その映画のDVDはアメリカでは出てるんだけどリージョン1なので見れないよーと嘆いていて、つい先日思い余ってPC用リージョンフリー化ソフトを購入して、アメリカのアマゾンからDVDも購入してしまいました。でもまだちょこっとしか見てないんだけどね。英語字幕で頑張って内容を把握しようと健闘中。
もともとこの映画に興味を持ったきっかけはオスカー・レヴァントが出てるからだったんだけど、こんなカーペンターズとの逸話とか、共演者にメアリー・マーティンというブロードウェイの大御所が出てたり、他にもここで語っても分かってくれる人がいなさそうなマニアックな見所がたくさんで、色んな手間をかけてでも買ってよかったと思ってます。これで今後は気兼ねなくリージョン1のDVDが買えるしね。日本でDVD化されそうにないソフトで見たいのは山ほどあるから。音楽目当てとか踊り目当てとかでストーリがさほど複雑でなければ日本語字幕なくても何とかなるさと楽天的に考えてます。あらすじくらいなら海外サイトで探せるし。
まあそんな経緯で、せっかくだからカーペンターズのその曲も欲しいなーと思ってたところで、HMVに行ったときに店頭にあるのを見つけて買ってしまったと。
輸入盤だけどちゃんと歌詞も付いてます。リチャードによる曲解説もあり。もちろん対訳はないけど。このブックレットが可愛いのよ、カラーイラスト入りで。
アルバムの内容についての感想は、知ってる曲も何曲かあるし、カレンの声はやっぱりいいなーと思いながら聞いてます。
ちなみにカーペンターズのことは好きだけどCDはほとんど持ってなくて、唯一持ってたCDも不純な動機で買ったもの。
B000087CKUAs Time Goes By
Carpenters
A&M 2004-04-13

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こちらはオリジナル・アルバムではなくてちょっと特殊な音源を集めたもの。デモとかTV番組用のとか。その中で私の大好きなガーシュインのメドレーとかアーヴィング・バーリンの曲とかティン・パン・アレイ、ミュージカル系の曲が幾つか入ってるというので、カーペンターズは好きだしどんなものかなあと思って買ってみたわけです。
でもそれほど面白くなかったかな。カーペンターズサウンドになりすぎてるというか。たぶん私の先入観が一番の問題なのであって、ミュージカルの曲を聴くつもりで聴かなければいいんだろうと思います。でも全部が全部イメージ違うなあと思ったわけじゃなくてエラ・フィッツジェラルドとのデュエットはなかなか良いです。ミュージカル以外の曲はもちろん悪くないですし。カーペンターズのCDなんだからカーペンターズとして楽しまないとね。
ついさっき気付いたんだけど、このCDにもメドレーの一部として「Goodbye To Love」が入ってました。あれ、だったら「A Song For You」買わなくてもよかったんじゃ…いやいや、オリジナルバージョンが欲しかったからいいのよ。

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2006'07.23 (Sun)

見え方の違い

昔どこかで聞いた話。
虹は七色というのが常識のように思っているけれど、国や文化によって色数がもっと少ないところもあるんだとか。住んでいる環境によって見分けられる色がまったく違うとのこと。
他の例では、例えば雪の多い地域に住んでいると、私たちから見れば同じ白でもその地域の人にとっては沢山の種類の色と感じていたり。森に住んでいる人は同じ緑でも色んな緑を見分けていたり。アフリカで狩猟生活をしている人たちは視力がものすごく良いというのも似たようなものかな。自分が見えている世界はあくまで自分の目を通したものであって、他人の目にどう見えてるかはわからない。特にまったく異なる環境に生まれ育った人には同じ景色も全く違うように見えてるのかもしれない。いったいどんな風に見えてるのか、見ることができたら面白いのになーと思う。
いきなり話が飛躍するけど、うちの親はクリムトとミュシャが同じに見えるらしい。私にとってはまったく違う、どこが似てるの?ってくらい違うように見える。たまにミュシャとリブモンをごっちゃにしてる人がいるみたいだけど、私にとっては明らかな違いを感じる。それも同じような原理なのかなーと思う。私は日ごろからミュシャばかり見てるから識別能力が上がってて、そうでもない人にとってはあまり差がないように見えると。
逆に私も区別がつかない系統の絵はきっとたくさんあると思う。
またまた話が飛躍するけどわかりやすい例かなと思うのは、私は車の見分けができなくて、車種とかメーカーとか言われてもぴんとこない。例えば友達との待ち合わせで誰それの車は青のシビックだから、とか言われても全然わかんない。バンとかワゴンとかそういうのくらいならわかるんだけど。自分の親の車ですらどこのなんてやつか知らないし。
だから、わかる人からすれば何で一緒に見えるの?ってことも、わかんない人の立場で考えたら一緒に見えても仕方ないのかなーと思いつつも、どういう視点で見ると一緒に見えるのか、その人にとっての見え方を知りたいと思ってしまいます。単純な好奇心です。でも、たぶん目から入った情報を脳が処理する段階で人それぞれ処理の仕方が違うんだろうから、他人の見え方を擬似的にでも体験することは難しそうです。
なんで急にこんなことを思ったかというと、先日アクセス解析で「ミュシャ アブサン」という検索ワードで来てる人がいて、ミュシャのアブサンに関するエピソードなんてあったっけ?と思って調べてみたら、どうやらリブモンのポスターをミュシャと勘違いしてる人が何人かいるらしい。前にどこかであの絵をミュシャと紹介してるのを見たことあるから、たぶんその人たちもそういうのを見て勘違いしたんじゃないかな。リブモンって確かにミュシャと雰囲気の似た絵を書く人だけど、ミュシャを見慣れてる目から見ると全然違って見えます。具体的にどこがどう違うかは説明できないんだけど。絵のタッチとか結構違うと思うんだけどな。リブモンはリブモンで好きなので、間違えられてるのはかわいそうだなあと思う。
ちなみにGoogleのイメージ検索で「livemont absinthe」と入れればちゃーんとたくさん出てきますが、「mucha absinthe」でもしっかり引っかかっちゃうところがアレだな。このポスターを隅々まで見ればちゃんとリブモンのサイン入ってるのにね。
難しいことはさておき、こんな風にアクセス解析からネタをもらえることがときどきあります。アク解を設置した動機はどういう検索キーワードで来る人がいるのか知りたかったからなんだけど、こういう利点もあるんだなあと感心しています。まじめに統計取ったらサイト作りにもっと役立てられるんだろうけど、ものぐさなのでその日の検索ワードを見るくらいであんまり活用してません。

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2006'07.16 (Sun)

モリスとガレ

ウィリアム・モリスといえば実家からぱくってきた図録があったなあと引っ張り出してきてみました(うちの親が見に行って買ってきたもの。私は行ってません)。
よく見ると先日の展覧会と同じ主催者だった。ブレーントラストってところ。
アマゾン見てたら売ってたのでびっくりした。
434002709Xウィリアム・モリスとアーツ&クラフツ
ブレーントラスト 能登印刷出版部
梧桐書院 2004-07

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今京都でやってるやつの図録も売ってるみたい。
4340027111ウィリアム・モリス―ステンドグラス・テキスタイル・壁紙・デザイン
ウィリアム・モリス ブレーントラスト シナジー株式会社
ウィリアムモリス出版委員会 2005-07

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内容は過去の奴の方が充実してるっぽい。壁紙とかテキスタイルデザインは同じような感じだけど、今回のはステンドグラスの再現の方に力を入れているなあという印象だったのに対して、こちらは下絵もあるし、家具も書籍類も数が多いしガラス器なんかもあったり、ジュエリーまである。こっちの方がよりモリスの思想に迫ってる感じがするなあ。
さらにこの図録の凄いところは図版と解説が半々くらいということ。決して図版が少ないわけじゃなくて、図録にしてはテキストの量が膨大なんです。だからじっくり読みたくて借りてきたんだけどさ。見てのとおり、借りてきたのが去年の話で、まだ全然読めてません。どんだけ放置しとんねんって感じです。
今やってるやつの図録は買わなかったんだけど、会場で見本をちらっと見た感じではエッセイぽいのが入ってて、読み物っぽい雰囲気。でも過去のやつほどテキスト量は多くない印象かなあ。ちゃんと見比べたわけじゃないのでいい加減な感想ですが。
ついでに色々調べてみたら、京都の前に巡回してた群馬では同時開催でロセッティとバーン・ジョーンズの特集展示もやってたらしい。モリスも含めた3人による出版物もあったとか。いいなー、見たかったなー。でも知ってたとしても行ける距離じゃないか。
ところで最近読んでるこんな本からもモリスの思想をちょっと感じてみたり。
エミール・ガレ―人と作品エミール・ガレ―人と作品
由水 常雄

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ガレもモリスの思想に傾倒していたそうですね。ガレは職人と共同で手作業で素晴らしいガラス器や家具などを制作してましたが、同時に一般大衆向けに少し質の落ちる量産品も工場で生産していたようですね。それを咎める人もいたようですが、ガレはより多くの人の希望に応えるためには必要だと言っていたとか。ただ、ガレの場合は量産といってもちゃんと作品の質の管理はガレ自身がやっていたということで、それなりの品質は保っていたみたいです。
この辺はバランスの問題なんでしょうかねえ。拘りすぎても高コストになるし、効率を重視しすぎると無味乾燥な大量生産品になってしまうし。ガレの場合のそれが成功していたのかどうかはちゃんと検証したわけじゃないけど、この本を読む限りではガレ自身がそのことで葛藤していたということはなさそうです。
ちなみに近年のガレ人気はフランスよりも日本で先に火がついて、コレクションもかなりの数が日本にあるそうです。誰かがガレを「ナンシーに生まれた日本人」と評したとか。それくらい精神的には日本人に近いものがあるんでしょうか。
この本では年代順にガレの作風がどんな風に変化していったかが詳しく書かれていて、ジャポニズムに出会う前、まんま日本の意匠をぱくっていた時代、そしてジャポニズムを取り込んで見事に自分のスタイルに昇華させていくまでが、豊富な図版から見て取ることができて面白いです。ただ残念なことに図版の並べ方が年代順じゃないので本文を読みながら該当する図版を探す作業が煩雑なんですよね。
この本は最初に出版されたのが1977年と結構古い本なので、もっと新しい本には新しい事実が書かれていたりするのかもしれませんが、大きい本を買うのは億劫だなあと思ってた私には手を出しやすい文庫というお手軽さがよかったです。今まで何度かガレの展覧会行ってるくせに全然ガレのこと理解してなかったんだなと思ったし。次にガレの展覧会が近所にきたら、作風の変遷というところに注目して見てみたいなと思ってます。
それにしても、こういうことを調べててつくづく思うのは、ミュシャって同時代のこの手の運動にはあんまり影響受けてなさそうだよなーってこと。確かにアールヌーヴォーという同じ時代の同じスタイルに括られる人なのに、向いてる方向が随分違うような気がする。
これも思いつきで書いてるので何の根拠もないんですが。

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2006'07.13 (Thu)

ウィリアム・モリスのジレンマ

先日デパートの催事場でアンティークジュエリーを見る機会がありました。ジュエリー/アクセサリーバザールのチラシが見えたのでなんとなく覗いてみたらアンティークジュエリーが目に入って、お店のおにいさんの話が面白くてつい長話してしまいました。
私はアールヌーヴォーという総合芸術の一部としてアンティークジュエリーにも多少は興味があるけど、ちょっと齧った程度の知識しかありません。ラリックとかフーケとか美術展で展示されたり本に載ったりする有名作品などを見て、どこに着けてくんだろう?という実用性に乏しいイメージを持っていましたが、アンティークといっても時代によってスタイルは様々なようで、普通に使えそうなのも多かったです。手に取ってルーペまで使ってじっくり見せてもらえました。
さすがに何千万もするような高額商品は置いてなかったと思うけど、数万円から100万超えまでいろいろでした。アンティークは素材よりも細工の良さが売りのようで、付いてる石のカットは粗めでも、細工の繊細さが現代のジュエリーとは比べ物になりませんね(ただ細かいだけじゃない身に着けるときのことを考えたさまざまな工夫があるらしい)。古いカットもそれなりの良さがあるし。
なんて聞いた話をそのまま語ってますが、実際のところ現代ジュエリーに精通してるわけじゃないのでどこかに凄い職人さんがいて凄い細工をしてる可能性は無きにしも非ず。とりあえず知ってる範囲で考えたら確かに相当細かい仕事でした。ミル打ちの細かさとか手仕事の精巧さとか、ガラス越しに陳列されてるのを見るだけではわからない部分まで見せてもらって楽しかったです。
時代背景とか社会情勢とか技術発展などの影響を受けてジュエリーも変化していっているという話も面白かった。こういう時代だったからこういうことができたとか、こういう技術があったからこういうデザインができたとか、歴史上の事実との関係とか、そういうことを知るのも楽しいんですよーと嬉しそうに語るおにいさん。私もミュシャから発展して19世紀末のパリだのグラフィックデザインの歴史だの調べて楽しんでるクチなので、わかるわかるーと大きく頷いてました。
そうやってアンティークジュエリーを見ていて、ちょうど見てきたばかりのウィリアム・モリスのことを思った。
アールヌーヴォーってなんなんだろう?と思って調べるとよく出てくるのがアーツアンドクラフツという運動。キーワードはこんな感じ。
大量生産の粗悪品への反発
手仕事への回帰
職人としてやりがいを持って仕事ができる
労働者階級にも芸術を
良質で安価なものを
でも、実際には良質を求めれば高価になるし、安価を求めると質は犠牲にせざるを得ない。特に手仕事となると人件費もかかるし、素材に拘れば原価も上がる。生活するのに手一杯な人は日用品には必要最低限の機能があればいいと思うだろうし、生活の中で芸術を楽しめる人ってのは結局ある程度金銭的にも精神的にも余裕がある人になってしまう。消費者側の意識としてはこんな感じか。
モリスは職人側の立場でも、機械的に作業をこなすのではなく自分の技術を発揮できる喜びとかやりがいを感じられる環境を目指していたようです。これも結局、自分の技術にお金を出してくれる人がいてこそ腕を振るうことができるのであって、タダ働きでいいってわけにはいかないんですよね。つまり、人が働いてその対価を得る、という考え方が前提にある限り、手仕事で上質なものを作るという工程にはそれだけの対価が必要とうことで、出来上がったものが高価になるのは避けようがない。
昔は王様や貴族などお金なら幾らでもある人がいて、権力を誇示するためにとにかく凄いものを必要としていて、そのために職人を雇い入れて時間とお金をつぎ込んで手の込んだものを作らせていたわけで、採算とか効率ってのは今に比べれば全然重視されてなかったんですよね。そういう時代だったからこそ最高の職人による最高の芸術(工芸)品ができたのかなあと思ったり。
王様や貴族の時代が終わっても裕福な人が職人に頼んで凝ったものを作らせるという傾向は続いていたようですが、モリスの対象は金持ちじゃないし、モリスが求めた品質と労働者階級が払える対価がつりあっていなかったわけで、そんなジレンマからモリスは社会主義に傾倒していくそうなんですが、果たして貧富の差のない社会でモリスの理想が実現できたのかどうか。モリスの思想が資本主義になじまないのは理解できるんですが。
今まではそういうことを話には聞いていたけれどもあまり実感が伴っていませんでした。それがアンティークジュエリーを間近に見て話を聞いたことでリアリティが増したような気がします。これだけの細かい仕事をするにはそりゃあ時間もかかるだろうし、安くて質のいいものをといっても限界があるよなと。
以上、上っ面の知識で書いてるので間違ったこと言ってる可能性大ですが、思ったことを適当に書き散らかしてみました。

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2006'07.09 (Sun)

ウィリアム・モリス展とか

ちょっと京都へ行く用事があって、時間が余ったので伊勢丹の上にある美術館「えき」でやってるウィリアム・モリス展を見てきました。
特に下調べはせず前評判も聞かずに行ったけど、なかなか面白かったです。「ウィリアム・モリス展」と名がつくものに行くのはもしかしたら初めてだったかも。
壁紙のデザイン、テキスタイルデザイン、ステンドグラス、家具その他、と4つのパートに分かれていて、最後のコーナーにちょろっとブックデザインがあって、そこが一番興味あったのに少なかったので大満足とはいきませんでした。
今回初めて知ったのは、ラファエル前派のロセッティやバン・ジョーンズってモリスと関係が深かったんだーということ。んで、バン・ジョーンズ率が結構高かったこと。
ステンドグラスのコーナーは本物ではなくて写真をバックライトフィルムってやつで雰囲気を出して見せてるだけなんだけど、それらのデザインがバン・ジョーンズのものが多かったんです。実物をどこまで再現できてるのかはわかんないけどまあまあ綺麗でした。
モリスがデザインしたステンドグラスは濃かったですねー。ステンドグラスでもあの唐草模様みたいなのが使われてるのがすごいなーと思った。解説に、背景部分の色が濃すぎるので人物部分を明るくすることで暗くなりすぎないように調節してるけど実際の教会では明るい昼間しか十分に楽しむことができないとか書いてあったのでやっぱりと思った。
前半のテキスタイルや壁紙は十分楽しめる量があるけど、家具その他はちょっと少なめかなーと思った。もっと色々見てみたいなー。
デザインの類は木版ばっかりだしテキスタイルは織物や染物、といった具合でスケッチとか手書きの何かが展示されてるわけじゃないので、ちょっとあっさりめかなーという印象でした。モリス自身は思想性のある人だったらしいけど植物の模様だけ見ててもそこまで感じ取れないし。ガレみたいに叙情性たっぷりなタイプでもないし。アーツアンドクラフツって手仕事を重視してたらしいので織物も手織りだったり染めるのも実は結構凝ってるらしいんだけど、自分があんまりそっち方面に造詣が深くないせいか、そう言われてもぴんとこなくて、なんとなくさらっと見終ってしまった原因はその辺にもあるのかなあと思います。
グッズ売り場には色んなものがあったけど、今ひとつピントの外れた(自分的には)グッズばかりで食指が伸びませんでした。とか言いつつ気に入ったステンドグラスのポストカードとしおりをゲット。
06-07-09_21-53.jpg

最近展覧会に行くと楽しみにしてるのが展覧会の内容に関連した書籍。今回あったのはモリス関係の本、ラファエル前派や美女関係の本(バン・ジョーンズとの関連?)、デザイン関係の本、装飾文様関係の本、などなど。うー面白そうーと長々と売り場をうろうろしてたけど、ここで今買わなくてもいいよねー、まだ読まずに積んでる本がいっぱいあるんだし、と思って何も買いませんでした。だいたい趣味だけで何の実益もないのにそんな本ばかり買ってどうするんだと、最近の我が家の本棚を見て思ってます。あ、そういえば何故かミュシャの塗絵が置いてあったわ。
んで、9月にはここでミュシャ展があるらしいですよ!周辺にはチラシとかまだ置いてなかったけど伊勢丹のサイトに予告が出てます。これも楽しみー。でもあの広さでは展示数は大したことないかもなあ。

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2006'07.02 (Sun)

ムーランルージュとフレンチカンカン

今日見た映画。
まずは1900年のパリを舞台にしたミュージカル映画。
B000EQIPQ6ムーラン・ルージュ (2枚組 プレミアム)
ニコール・キッドマン/ユアン・マクレガー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2006-04-28

by G-Tools

といっても時代考証はハチャメチャで、なんだか凄い映画です。出てくる歌は思いっきり現代の歌で、サウンド・オブ・ミュージックだのエルトン・ジョンだのマドンナだの。
色彩がひたすら人工的でそれも不思議な感じだったなあ。ちょっとアメコミの映画化作品を思い浮かべた。
ムーランルージュでのダンスも、これは何のPVですか?という感じ。
最初にこの映画の存在を知ったときはあんまり興味なかったんだけど、最近BSでやっていて、番宣を見た感じで意外と面白そうかもと思って見てみました。
ストーリーの骨格は「椿姫」。主人公の男の回想から始まるので結末は見えてます。
しかしクリスチャン(主人公)みたいなまっすぐなタイプっていつ見てもいらつくわー。たぶんそれは私が汚れてしまってるからだと思うけど(笑)
まず、あの時代が好きな人間的目線で注目した部分。
ロートレックも出てくるんだけど名前とルックスだけで、役どころは全然本物とは関係なくなってます。アブサンも出てきてましたねー。
小道具も結構凝ってて、背景にロートレックっぽいんだかなんだかよくわからないムーランルージュのポスターが貼ってあったり。
他に当時の有名人出てくるかなーと思ってたらサラ・ベルナール登場。会話の中で名前が出たから「おっ」と思ったら写真も出てきました。
06-07-02_16-52.jpg

見えるかな?TV画面をそのまま撮ったので画質は酷いですが、まあこんな見せ方ならどこからも苦情来ないだろうから、と思って載せてみました。
お次はミュージカルやポップ・ミュージック好き人間としての注目点。
最初の方でサティーン(ヒロイン)が「ダイヤモンドは女の子の一番の友達」(マリリン・モンローの歌が有名)という歌をやるんだけど、途中でマドンナの「マテリアルガール」になるところは、分かる人には分かるネタよねー。(マドンナのこの曲はモンローのパロディになってる)
サティーンのハイテンションぶりは笑うところ?公爵に舞台の構想を語るところで、気がついたら寸劇になってるのが面白かった。
色々な歌が入り乱れてるシーンもあって、全部は特定できなかったけど、面白かった。
ムーランルージュの経営者(?)が公爵に言い訳するシーンでの「ライクアバージン」はボーイたちの踊りに笑ってしまった。この曲はマドンナが歌う前に男の人が歌う予定だったと以前聞いたことがあって、そのデモテープも聞いたことがあったので、男の人が歌っててもそれほど違和感はなかったけど、かなり怪しいシーンだったなあ。
「ロクサーヌ」って曲は知ってたけどこんな内容だったんだ。しかしクリスチャンしつこいぞ。サティーンを助けに来た人の立場がよくわかんなかったんだけど、あの人は何者?逃げて済むと思うなよ。大勢に迷惑かけるんだよ。と、そんなことを考えてしまう私は無粋なんですかねー。
最後のショーはとにかく派手でしたねー。これもまたどこかのPVっぽい作りだったなあ。そしてやっぱりしつこいクリスチャン。あの結末でムーランルージュは大丈夫だったんだろうか。店の権利が担保に取られてるんでしょ?それに主演女優は死んじゃうし。
てな感じで、突っ込みつつも楽しめた映画でした。

もうひとつ、同じくムーランルージュ絡みで、1888年のパリを舞台にした映画。
B00006C212フレンチ・カンカン
ジャン・ルノワール ジャン・ギャバン フランソワーズ・アルヌール
ビデオメーカー 2002-08-29

by G-Tools

ムーランルージュができるまでの色々を描いた作品で、ミュージカルではありません。これもBSでやってたので録画しておいて本日視聴。
タイトルバックにシェレの絵がどどーんと。いいねー。他にも当時のポスターらしき絵も出しつつ、また最後にシェレになって、本編の開始。
最初に事実と似ていても事実とは異なりますという注釈入り。
冒頭に登場した白塗りで白い服を着た芸人(ピエロ)って誰かの絵になかったっけ?うーん、忘れた。
カンカンを踊るダンスホールの構造は前に見た「赤い風車」に出てきてたのと同じだった。これは実際にこんな感じの舞台だったと思っていいってことかしら。
ところでムーランルージュは「赤い風車」では最初は庶民の酒場でロートレックのポスターで有名になってから金持ちのための娯楽施設になってしまったとあったけど、この映画では、ムーランルージュの前身(ダングラールに買い取られる前)は庶民の酒場、建て替えてムーランルージュとしてオープンしたときに金持ちがお客になる場所になったという描写でした。どっちが史実に近いんでしょうね。
クレジットにエディット・ピアフとあったけど、どれだったんだろ。
スタンランのポスターで有名なシャノワールも一瞬だけ出てきてました。
しかしフレンチカンカンは大胆な踊りだよなー。見せてる下着(?)は現代から見れば全然セクシーじゃないんだけど、何故かドキッとしてしまう。
そういえば「ザッツ・エンタテインメント」シリーズのどこかでもフレンチカンカンを踊るシーンがあったけど、あれは何の映画なのかな。衣装がもう少し現代風だった気がするけど雰囲気は同じようなものを感じた。
フレンチカンカンといえば、コール・ポーターが曲を担当した「カンカン」って映画があるらしくて、それも見てみたいんだけど、DVDになってないみたいなんですよねー。
ちなみにその映画の詳細はこんな感じらしい。

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2006'07.01 (Sat)

ランダムウォークへ行ってみた

洋書を中心に販売しているランダムウォークという書店が5月に心斎橋にオープンしたという話を小耳に挟んだので行ってみました。
雑誌やデザイン系の書籍が豊富ということで、なかなか楽しい本屋さんでした。
ミュシャとかアート系の本は、うーん、期待してたほどではなかったかなあ。少なくとも私の趣味に合いそうな本は少なめだった。ミュシャは主だった本は持ってるしねー。その代わり、最近のマイブームなクラシック映画とか20世紀前半のアメリカ風俗関係の本とかがたくさんあってなかなか面白かった。
アメリカの古い映画の紹介をする本で、これは見とけ!という映画とか、ジャンルごとの名作紹介とか、名コンビ紹介とか、そんな本。取り上げられてる映画の中には私の好きなのは入ってなかったんだけど、名コンビでアステア&ロジャース、ビング・クロスビー&ボブ・ホープ、ジュディ・ガーランド&ミッキー・ルーニーとかあって、うんうんと頷いてみたり。
1930年代、40年代、50年代…と10年ごとに区切って映画のポスターを集めた本なんてのもあって、アステアだ!とかクラーク・ゲーブルだ!とかゲイリー・クーパーだ!とか喜んだり、ビングはいないのーと思ったり。
40年代のアメリカの広告ポスターの本では、ビング・クロスビーがPhilcoっていうラジオの宣伝してたり、ボブ・ホープがChestfieldというタバコの宣伝をしていたり。シナトラもいたなあ。
あとねえ、やっぱり10年ごとに区切ったスクラップブックって本で、アメリカの雑誌とかポスターとか?解説も何もなくて本当にスクラップしてあるだけの本で、詳しいことはわかんなかったんだけど、面白かったなあ。
そういう本は面白いんだけど自分が知ってる世界が狭いために分かる範囲が限られるのでまるごと楽しめる本ではないなーと思って今回は買わず。
ミュシャの本は、Doverから出てるポストカードブックと、数年前のアメリカのミュシャ展カタログくらいしか見つけられなかった。アールヌーヴォー関係の図案集はちらほらあったかな。
あんまり大きい本、重い本は買って帰る気分じゃなかったので、こんなミニ画集を買ってみた。


ラファエル前派の本です。美人揃い。

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