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2011'11.28 (Mon)

ウィーン工房1903-1932─モダニズムの装飾的精神-

汐留ミュージアムで開催中のウィーン工房の展覧会へ行ってきた。
府中、丸の内で結構しっかり時間を使ってしまったので、ちょっと遅くなったけど、18時までやってるから余裕~と思いつつ16時過ぎに汐留に着いてパナソニック電工ビルに入ろうとしたら、「深刻な電力不足のため17時閉館」となってて焦った。残り1時間もないよー。結果的には時間が足りないこともなくてよかったけど。
ウィーン工房といえばサントリーミュージアム天保山だっけなあ?そこそこまとめて見た記憶があるんだけど、あれは何の展覧会だったっけ…。それだけじゃなくて他のものもまじえて紹介されてたような気がする。(たぶんこの辺かな?あんまりちゃんとした感想が書かれてないけど…。→20世紀の夢~モダン・デザイン再訪クリムト、シーレ ウィーン世紀末展
ウィーン工房はアールヌーボー末期からアールデコの時代にかぶるんだけど、微妙にずれてるところが面白い。展示説明では「先取り」してるとかそんな解釈だったけど。
アールヌーヴォーがうねうねしてる頃に直線的なデザインをしていたり、アールデコで機能美が追求されてる頃に華やかなロココなデザインをやってたり。
個人的にモーザーのファンなんだけど、主にポスターが好きなので、今回は椅子とか花器(?)とか家具とかしかなかったのは残念。まあウィーン工房の展覧会だからね。
グラフィック系ではココシュカの本の挿絵とかカードがあった。あと、紙もので、請求書とか封筒があったり。
インテリア関係、小物類、テキスタイルデザイン、というのが前半で、後半は服飾関係が多かったかな?なんともポップな感じのお洋服とかがあったり。
最後が上野リチコーナーになってたのに驚いた。京都で見たっけなあ。そのときはなんとなくチラシを見て行ってみただけで、その人のことは何も知らなくて、見に行った後でもイマイチ理解してない状態で、今更ながらにウィーン工房と繋がりがあったことを知ったくらい。今回展示されてたのは京都の美術館の所蔵品だった。(当時の感想は、なんだか文句しか書いてないような…。いや、なんだろ?自分の好みと微妙にずれるのよねー。かわいいんだけど、何かが違う…。あくまで趣味の問題です。)
ウィーン工房はウィリアムモリスの影響を受けてるわけだけど、結局モリスと同じような問題にぶち当たる、と。職人の地位向上みたいなお題目があっても、それを代金に上乗せすれば商品は富裕層向けになっちゃうし、妥協すれば憎むべき粗悪な大量生産品と変わんなくなっちゃうし。結局ウィーン工房もその問題は解決できず、世界恐慌や世界大戦の影響もあって財政難で解散しちゃうわけです。デザインとして後世に影響を与えてるかもしれないけど、思想的にはどうなんだろうなあ?
図録は巻頭の文章がちょっと面白そうだったけど、買わなかった。かわりにINAXのモーザーの本を買った。この本、前から気になってたんだよね。
4872750160コロマン・モーザー (INAX ALBUM 2)
藤本幸三 入澤企画制作事務所
INAX出版 1992-05-20

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今回は美術館をうろうろするだけで疲れちゃって、翌日は平日で仕事だし、美術館以外はほとんど見てない。せっかく東京まで行ったんだし、大型書店に寄りたかったな。丸善でカレンダー見たかった!
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2011'11.26 (Sat)

三菱一号館美術館所蔵コレクションⅡ「トゥールーズ=ロートレック」展

府中で世紀末な展示を見た後、三菱一号館美術館で開催中のロートレック展へ向かった。
丸の内って、というか、東京駅周辺って、何度か来たことあっても局所的にしか知らないので(主に八重洲方面)、この三菱一号館とやらの辺りも初めて行ったかも。オアゾの丸善は何度か行ってるけど。地図を見ると目印になんとかビルって書かれてるけど、外観だけ見てもどれが何ビルかなんてわからんのじゃー!と内心キレそうになりつつも(東京駅周辺は工事中で余計にわかりにくい)、たぶんこっちの方角かな?と歩いていったら辿りつけた。
ロートレックは好きだけど熱烈なファンではない。だから今回もロートレックのためだけだったらわざわざ遠征しなかったんだけど、府中のついでに寄ってみた。一昨年はロートレックコネクション展も見に来たよなあ。あのときも何かのついでだったと思う。
感想は、ロートレックコネクションの方がロートレックを「知る」という意味では面白かったかな。リトグラフは確かに綺麗だったけど、自分にとってロートレックの絵を見るとき、状態がいい悪いにはあまり左右されないみたいで、発色のよさについては特別感激はしなかった。
あ、でも、ロイフラーは格段に綺麗だったね。金色は反射させてこそ!なので、毎度のごとく、絵の前にしゃがみこんだり右から左から角度を変えたりして眺め倒してきました(本当は絵を手に取って角度を変えながら見るか、照明を当てる角度を変えながら見るのが一番わかりやすいんだけど、展覧会でそんなことができるわけもないので、自分が動くしかない)。正面から見ても全然光ることがわかんないんだもん。もったいない。これは見れてよかった。
試し刷りが色々見れたのも面白かった。原版があったのも面白かった。こんなものが残ってるのかー。商業ポスターじゃなくて、小さめサイズだったから残りやすかったのかな?(記憶が曖昧だけど、書籍用の絵だったっけ?)
ロートレックのじゃない石版の原版は前にも見たことあったけど、石の板の上に筆で描いたみたいな、本当に平面なんだよなーと、改めて実感。
あと、制作過程というのか、一定枚数摺り終わった後に打ち消し線?みたいなのを入れた版を使って摺ったものがあったっけ。あれってどういう意味があったのかな?生前に摺られたものか後世の人が摺ったものか、どっちだったっけ?ちゃんと見てない。
版画以外の素描とか油彩とかもあったけど、私の関心は主に版画なので、その過程を見れたのが一番楽しかったかな。
人は結構多かったです。ロートレックはやっぱ人気だからなのか、場所柄なのか。グッズ売り場には色々面白そうなものが売ってて、ロートレック柄のテディベアとか可愛かったけど、これ!というのがなくて何も買わず。

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2011'11.24 (Thu)

府中市美術館のコレクションとアジェの写真

「世紀末、美のかたち」を見終わった後、企画展のチケットで常設展示も見れたので見てきた。
常設展示室では明治・大正・昭和時代の洋画展をやっていた。高橋由一とか見れちゃったよ。由一の絵は、いつ描かれたものかわからない風景画だったけど、実物を見たことあったかどうか記憶が曖昧だけど、図版は見たことある。リアルな由一とはちょっと違う雰囲気。浅井忠もあったし、水彩画だけの小部屋もあったりして、なかなか楽しかった。水彩画って結構いいよね、と最近思い始めてるんだけど、性質上なかなか美術館でもお目にかかる機会が少ないし、これから少しずつでも出会いがあるといいなー。
さらには牛島憲之記念館というのもあって、これは少し前に行った三重県美術館みたいに、名前は「記念館」だけど別館ではなく同じ建物内に別室がしつらえてある形でした。回廊みたいなところが素敵だったな。この人の絵はなんとなく知ってたけど、これで名前と作風が一致したかな?
府中市美術館のことはあまり意識してなかったけど、よくよくチェックしてみたら私好みの美術館かも。と、売店で過去の図録を見ながら思ってました。
グッズ売り場がなかなか楽しくて、ミュシャのオルゴールとかあったけど、曲がフレンチカンカンというのがなんだかがっくりきちゃって買わずじまい。装飾資料集のポストカードが綺麗だったので2枚お買い上げ。オリジナルもこんな色合いだったっけ?というくらい色が濃く出てる。ドイツ製らしい。
関連書籍としてラリック美術館の本とか、海外のアールヌーヴォーな展覧会のカタログとか、いろいろあって楽しかったんだけど、その手の本は大型書籍なことが多いから気軽に手を出せない。値段はさておき、大きくて重いと持って帰るの大変だし、家での置き場所にも困るし。その中で19世紀末から20世紀初頭のポスターの展覧会の図録を手に取ったら、巻頭に面白そうな写真を発見。
ウジェーヌ・アジェ撮影のパリの街角の写真で、壁一面にポスターが貼られている景色。A4サイズの本で見開き2ページにどーんと掲載というところから大きさを想像してみてください。それを漫然と眺めてたら、ミュシャの絵を発見!ウェイバリー自転車のポスターが!
今までにもこういう街角風景写真は目にしたことあったけど、ミュシャの絵が掲示されている所は初めて見たかも。その写真が掲載されていても小さすぎて気づかなかった可能性もあるんだけど。それくらい目立たないところに1枚、ミュシャのポスターが貼られていた。
その場では、アジェの名前とその写真のタイトル、その書籍のタイトルを頭に入れて、帰宅後に調べてみた。
まずはアジェの写真。rue de l'Abbayeと1898というキーワードで検索してみたら出てきた。これだ、これ。
http://classes.bnf.fr/atget/grand/3521.htm
どこにあるかわかるかな?これ、大きく引き伸ばしてあったからよかったものの、小さいサイズだと判別できたかどうか…。
アジェの名前はどこかで目にしてて記憶に残ってた。京都で展覧会やってたような気がするんだけどあれは違う人だっけ?ものすごーく記憶は曖昧。でもどこかで名前は見たことあるんだよ、確かに…。
オリジナルの写真の解像度ってどれくらいなんだろ?もっとはっきり見えるのかな?壁一面のポスター1枚1枚を解明したいくらいだ。(現存しないものも多そうだけど)
例の本にはあと一枚、シェレのサクソレーヌなポスターが見える壁もあったけど、その写真のタイトルは覚えてない。また機会があれば探そう。
ちなみにその本は、Le Salon De La Rue: L'affiche Illustree De 1880 a 1910 というものでした。街角サロン?簡単にネットで検索したところ、海外サイトしか引っかからなかったので、その中から適当にリンクを貼っておく。
http://www.allbookstores.com/Salon-Rue-Laffiche-Illustree-1880/9782351250525
巻頭の写真にはかなり惹かれたけど、ポスター関連の本は既に色々持ってるから、そこにさらに追加所有したいと思うには衝動が足りなかった。

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2011'11.23 (Wed)

世紀末、美のかたち

府中市美術館で今日まで開催していた「世紀末、美のかたち」展へ行ってきた。(行ったのは10日ほど前)
展示されている作品は恐らくどこかで見たものが多いのかな?と思いつつ、それでも見に行きたくて久々の東京遠征してしまった。メインはこの展覧会だけど、せっかく遠出するなら他の展覧会も見ていこうかな?とチェックして、気になる程度のは幾つかあったけど、位置関係とか所要時間とかを考えて、世紀末装飾系3連発と相成りました。順番に書いていこうと思うけど、まずは府中の感想から。
最初に余談から。始発電車で東京へ向かった私は、府中駅に9時半過ぎに到着。駅から美術館まではバスが出てたらしいんだけど、待ち時間が少しあったので歩いていってみることに。徒歩でも15分かそこららしいからいけるでしょと思ったんだけど、土地勘ないところでそれをやるのはとっても危険。案の定、道を間違えてだいぶ遠回りしてしまった…。帰りも同じ失敗を繰り返して、無駄に体力を消耗してしまった。余談おわり。
この展覧会は関東近辺の美術館の所蔵品を集めて企画した内容で、19世紀末のパリを中心とした美術と工芸が入り混じった世相を振り返る展示。扱う範囲は、京都で見た「ルドンとその周辺」に近い部分があったかな?ルドンとゴーギャンとドニは共通してる。工芸寄りの人は象徴主義を標榜はしてなかったかもしれないけど、近い思想を持ってたんじゃないかな?と思える部分もあったり。
展覧会は「自然」「文字」「異形」「光と影」の4部構成で、作家ごとに並べるのではなく、テーマが先にあってそこに作品を当てはめて並べてるから、ミュシャにしろ、ルドンにしろ、ガレにしろ、まとめてどん!じゃなくて、ばらばらに配置されてて他の作家の作品を見た後にぽろっと出てくるといつもとはちょっと違う目線で見れる気がした。(例外的にラリックとかドニは同じシリーズの作品が固まって展示されてたけど)
展示室内の壁に作品の超拡大写真を使ったパネルがあって、そのインパクトが凄かった。
この展覧会の主役はガレとラリック?あとゴーギャンもかな?ルドン率も高かったよね。ミュシャも大きく取り上げられてるけど展示数は少ない。
一応わたしはミュシャファンなわけですが、この展覧会に関しては、ミュシャはたぶん見たことあるやつだろうし、あまり期待してなかったんだけど、ジスモンダがアメリカンツアーのやつだった!これは実物見るのは初めてかな?これだけでも行った甲斐があった。真のオリジナル、1894年制作のものは状態があまりよくないものが多くて、黄ばんでたり紙の端の方がぼろぼろになってたりするんだけど、これは比較的いい状態だったと思う。
うちにあるミュシャの本でこのバージョンを見たことはあった。でも実物大で見るとまた色んな発見があるわけで。縮小された画像ではわからないけど、左下のミュシャのサインの上に小さく「original by」と付け加えられてた。これが意味することは一体…?ここからは推測なんだけど、もともとのデザインにミュシャ以外の人が手を加えた(絵の下部に劇場名が入ってたところをアメリカンツアー用に書き換えた)ってことを示してるのかな?もうひとつ気になることがあって、右上にも4桁か5桁くらいの数字が入ってたんだけど、あれは何だったんだろう?後から書いたんじゃなくて刷ってあるっぽかったんだけど、よくわからない。
ガレの作品は、特に濃いやつは、手にとって光に透かして眺め回したい欲求に駆られる。今回は裏から光を当てたり後ろに鏡を配置したり四方から眺められるようにガラスケースに入ってたり、作品ごとに色々工夫はしてあったけど、でもやっぱり一方向からの光でしか見れないことには変わりなくて。昔、テレビでガレの作品を個人的に所有してる人が、光の当て方で色んな見え方になるのが魅力だと言っていて、実際にその様子を撮影してたんだけど、美術館ではそんなことさせてもらえないもんね。しょうがないんだけど、物足りない。
ゴーギャンは、先述のルドン展と同じ視点で、刷りによる違いが説明されてて、シンクロしてるなーと思ったり。
ルドンは、ルドン展の感想にも書いたけど、一気に大量に見るより小出しにされたほうがすっと入ってくる感じがあったかなー。
図録欲しさに行ったようなものなので、当然のごとく図録はゲット。個々の作家はそれぞれもっと大きな展覧会に行ったことある人も多いし、新たな情報があるかというと微妙だったんだけど、この展覧会のコンセプトがよかったしね。この図録の解説にもあるように、アールヌーヴォーが研究され始めた1960年代に書かれた文献として、高階秀爾の「世紀末芸術」も読んでるし、この本では言及されてなかったけど海野弘の「アールヌーヴォーの世界」も読んでるし、私にとって世紀末は美術も周辺芸術も区別なく見てきたからね。
4480091580世紀末芸術 (ちくま学芸文庫)
高階 秀爾
筑摩書房 2008-07-09

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412204152Xアール・ヌーボーの世界―モダン・アートの源泉 (中公文庫)
海野 弘
中央公論新社 2003-01

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ただ、絵に文字を刻む意味が、ゴーギャンにとってそういう意識だったのか、ガレにとってもそういう意味合いがあったのか、というところは新しい発見かな?ただ、この辺の論は、山本芳翠の蜻蛉集にも言及してたら嬉しかったのに、という物足りなさはある。せっかく日本での企画なんだから、日本の文化との差についても語ってみるとか。そこまでいくと話が発散しすぎるきらいもあるからしょうがないけど。というか、文字と絵画の融合については私もまだそんなに深く理解してるわけじゃないので、自分の知ってることが出てこなくて不満なだけです。
それに関する内容が以下の本に書かれてるんだけど、要約できないので、興味がある人は読んでみると面白いかも?日本では普通すぎて何が凄いのかわからないことが、フランスでどう受け止められたのか?という辺りが興味深い。他の文献でもこういうことについて語ってるものはあるのかな?
4876986835日仏交感の近代―文学・美術・音楽
宇佐美 斉
京都大学学術出版会 2006-05

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図録の参考文献を眺めていると、読んでみたい本が増えて困る。家に積読がいっぱいにも関わらず…。「日仏交感~」も部分的にしか読んでないし。世紀末って奥が深い。
府中市美術館の話はまだ続きます。長くなりそうなのでここで一旦切る。

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2011'11.21 (Mon)

駒井哲郎1920-1970 版にみる夢と現実

伊丹市立美術館で開催中の駒井哲郎展に行ってきた。
今まで駒井の作品をまとめて見たことはなくて、どこかの常設展で何枚か展示されているとか、何かの展覧会の中で少し展示されてるとか、そんな程度しか知らなくて、たまたまそういう中で「銅版画のマチエール」の文章を目にして、そのうち読んでみたいなと思ってた、という興味の持ち具合だった。
今回は駒井哲郎コレクターのコレクション500点を2期に分けて総入れ替えで展示する展覧会ということで、この機会に是非、見ておきたいなと思って、いそいそと出かけていった。まずは第I部の展示を見るために、会期が始まって早々に行ってきた。
第I部・第II部のセット券があったのでそれを購入。正方形のかわいいデザインだけど、規格外のサイズは収納に困る…。小さい鞄に入らないよ。次に持ってくるときどうしよう。
駒井の代表作といえば、「束の間の幻影」だろうか?これもいいけど、その元となった作品「小さな幻影」がよかったな。銅版画にもいろいろあるけど、数センチ角くらいのちいさな画面に細密に描かれているものを見るときゅーんとなってしまう。普通の印刷には出せない質感とか、ああいうスケール感って実物を見てみないとわかんないよなー。
今回、まだ第I部しか見てないけど、私の知ってる駒井ってほんの一部だけだったんだなーと実感した。結構色んな作風があるんだなあ。技法も色んなものを使っていて面白かった。
それに絡んだエピソードで、伊丹駅でチラシが置いてないか探したんだけど見つけられず、置いてないのかなー?と思ったら、チラシに使われてる絵が自分にとっての駒井のイメージと違うものだから見逃してただけだったことに後で気づいた。チラシは美術館に置いてあったから貰ってきたけど、帰りに駅でもう一度チラシ置き場を見たらちゃんとあったもん。
でも、このメインビジュアル(チラシとかポスターのデザイン)ってどうなんだろう?束の間の幻影とか、もっと一般受けしそうなモノクロ系で攻めた方がよかったんじゃないだろうか。カラー作品もいいよ!とアピールしたいのかも知れないけどさ。
ルドンの影響を受けていた、という話で、このチラシみたいな雰囲気もちょっとルドン的なのかもしれないけど、それだけじゃなくて、ルドンの影響で樹木を題材にした作品を幾つも制作していたというのは初耳だった。そういえばルドンも木々の絵を描いてたよなー。意識してたわけじゃないけど、こないだ行ったルドン展と繋がってるなー。
フォービズムといっていいのかわからないけど、感覚的な表現をすると、ぐわーっと勢いで描いてるような、そんな作品もあったり。
あとで色々読んだりして知ったことだけど、これだけ評価されてる人でも版画で食べていくのは大変だったんだなあ。だからってわけでもないのかもしれないけど、挿絵の仕事とかもしてるのね。今回の展覧会に幾つか出てる詩画集みたいなのじゃなくて、目次のデザインとかそういうやつ。その手の仕事がもっとあるなら見てみたいなー。
一応前期後期で時代を分けてるということだったんだけど、地下の展示室では第II部に相当する作品の展示もあった。その分量が結構多くて、あれ?と肩透かし。総入れ替えじゃないの?それともこれらは第II部の展示期間には展示されないんだろうか。
あと、図録を買って読んでたら、作品番号が350くらいまでしかなかった。あれ?500点じゃなかったの?ただ、挿画本とか、何点かまとめて1つの番号がふってあるものもあるから、図版の数だけ数えたら500点になるんだろうか?いろいろと謎が多い展覧会だ。
とりあえず第II部は見に行くつもりだし(チケットもあるし)そこでわかることもあるでしょう。
売店で「銅版画のマチエール」(1992年に出た増補新版)が売ってたのでつい買ってしまった。エッセイと言えば文庫本もあった気がするけど(売店には置いてなかったと思う、たぶん)、あれは別の内容なのかな?
「銅版画のマチエール」では、ルドンだけじゃなくてブレスダンやメリヨンについても語ってる。やっぱりそこは必ず通る道なのね。私も好きよー。(一緒にするな)私は創作的な趣味は全然ないけど、銅版画にはとても惹かれる。木版画や石版画も好き。版画の何がいいのか、自分でもよくわからないけど、とにかく好き。
経歴を見てたら恩地孝四郎と親しかったみたいなことが書いてあって、今度はぜひ恩地孝四郎の展覧会もあったら見たいなーと思った。あと、田中恭吉も。あの辺の作家も大好物。でも駒井と同じくあまり詳しくは知らない。これから知ることができたらいいな。
4568300444銅版画のマチエール
駒井 哲郎
美術出版社 1992-11

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4061984497白と黒の造形 (講談社文芸文庫)
駒井 哲郎
講談社 2006-08-11

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2011'11.20 (Sun)

ルドンとその周辺

美術館えきKYOTOで開催していた「ルドンとその周辺ー夢見る世紀末」展へ行ってきた。(もう終わっちゃったけど)
岐阜県美術館が現在改装工事中ということで、美術館のコレクションを大放出!ルドンを中心に、世紀末の象徴主義な作品が展示されてました。
例によって、えきKYOTOは狭いので、図録掲載作品のうち、20~30点くらいは展示なし。寂しい…。
前半、ルドンの作品がどーんと展示されていて、後半が周辺作家の展示。ルドンは主に版画集だけど、中には素描とかカラーのリトグラフとかパステル、油彩もあって、岐阜って結構いろいろ持ってるんだなーと今更ながらに認識。
カラーリトグラフはなかなか面白かった。モノクロの版画も好きだけど、続けて幾つも見るのは集中力が持たないのか、味わいきれなかった気がする。ひとつの版画集にじっくり向き合った方が楽しめるのかな?というのも、この後、別の展覧会でもルドンが幾つか展示されてたんだけど、しかも同じ作品も出てたんだけど、その方が一点一点に目が行ってちゃんと見れた気がしたので。
ルドンのお師匠さんであるブレスダンがかなり好きなんだけど、いつ見てもびっしり描き込まれててすごい。図録とか絵葉書ではとても再現できない緻密さ。図録を買ったけど細部が全然見えません。高精細な複製画があったら欲しいなー。ところで今更「エッチングを石版に転写」という技法があることを知った。ルドンとブレスダンは、この後見に行く駒井哲郎展とも繋がってくる。その話はまたいずれ。
マックス・クリンガーの手袋が全部展示されてたのが嬉しかった。
ゴーギャンの版画で、自摺り版とルイロワ版が並んでるのがあって見比べるのが楽しかった。ルイロワ版の方がくっきりはっきりしすぎて本人は満足していなかったとか聞いたのはどこでだっけ?確かに本人の摺りの方がぼやっとしてる。
象徴主義を軸にした展示だったんだけど、一番最後に展示されてたルセルって人だけ全然知らなくて、妙に浮いてる感じがしたんだけど、それは自分の認識に問題があるのだろうか…。一応ナビ派の人なのか。
売店ではルドングッズとかいろいろあったけど、ルドンの卓上カレンダーを購入。
この展覧会は東京でも開催されるんだけど、その展覧会のチラシがひどい…。いったい何を狙ってるんだ。
おまけの展示品リスト。
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/exhibition/redon.pdf

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