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2013'06.24 (Mon)

ミュシャの絵葉書とグラフィック展

もう会期も終わりかけだけど、神戸の絵葉書資料館とドールミュージアムへ行ってきた。この2館は姉妹館なのかな?
土曜日に雨の中、お出かけ。絵葉書資料館へ行くのは2回目だけど、そういえば前回も雨だったなー。

絵葉書資料館では、ミュシャの絵葉書展を開催。
最寄は霞ヶ丘という駅なんだけど、神戸育ちじゃないのであの辺をなんと呼べば皆がぴんとくるのかわからない。一応神戸市だけど、明石寄りだし。垂水?須磨?
ミュシャのアンティーク絵葉書がたくさん展示されていた。ほとんどの絵葉書はミュシャの生前に作られたもの。多分。パリ時代のポスターや装飾パネルを絵葉書化したもの、チェコ時代のもの、写真絵葉書など、バリエーションもいろいろ。案外チェコ時代が多かった。
最初にミュシャのポートレート写真絵葉書が。晩年のお姿。こんなのもあったんだねー。
序盤は華やかなものが並んでいた。金彩がきれい。出るときに気づいたんだけど入り口でLEDライトを売っていた。あれ、室内で絵葉書に光を当てて見てねってことだったのか。気づいていたらやったのにー。
見慣れた絵柄も絵葉書になるとまた違った趣があってたのしい。縮小するからどうしても細かい線とかまでそのままというわけにはいかないんだけど、出来のいいものはかなり綺麗な印刷で、すごいなーと思ったり。特にJOBが綺麗だったなあ。
たまに表情が微妙に違ってるのもあって、夢想のお目々がいやにぱっちりしてた気がする。黒目がちというのか。
絵葉書専用デザインというのが3種類紹介されてたけど、他にもあるんじゃないのか?今回も展示されてたやつで、ハープのとか、四季のデザインとか、他で見たことないデザインもある。あれは他で使われてた経歴があるんだろうか?
スラヴ叙事詩の絵葉書もたくさんあった。キャプションが大雑把で、数枚の絵葉書が1つのパネルにセットされていて、「スラヴ叙事詩他」みたいなタイトルがついていて、「他」って何やねん!ともどかしく思ったり。
プラハ市庁舎の天井画もあったけど、円を半分ずつ、2枚の絵葉書に仕立てていて面白い。
プラハ時代の絵葉書の中には見たことないものも。タイトル不詳だけど、十字架と少年のとか、エリュシュカ似の少女のとか。
見たことあるものも、改めて発見があったりする。メニューの絵柄で、後ろに見えているのはお皿?というのがあったり。
面白いものとしては、ミュシャの絵とコラボというのか、ミュシャの絵の中の女性っぽくコスプレした女性が、ミュシャの絵の前でポーズ取ってる写真というのがあった。これ、ネットで見たことあるような…。飾ってある絵はビザンチン風頭部ブロンドなんだけど、ディティールが本物と違うのが謎。
サラ・ベルナールの写真絵葉書もあった。
常設らしいスペースにもときどきミュシャが紛れている。絵葉書だけじゃなくて装飾資料集のパネルも何枚かあった。
絵葉書だけをこれだけまとめて見る機会はなかなかないかも。こじんまりとしたとこだけど、マニアには楽しい展示でした。

元町のドールミュージアムではミュシャのグラフィック展を開催。
ドイツ在住の尾形寿行氏のコレクションらしい。
こちらもこじんまりとしたスペースに展示。ドールミュージアムなのでドールと一緒に展示。ポスターや装飾パネルは少しで、大半は雑誌とか書籍の類。
面白いなと思ったのが、何冊かの本はばらさずに綴じた状態で置いてあったこと。本の状態で見るのも新鮮。
ルモアの表紙だっけな?12ヶ月の絵葉書と同じ絵柄を表紙に使ってるのがあって、木口木版なのかな?めっちゃ綺麗だった。12ヶ月の絵葉書は好きだけど欲しいかと言われると微妙…と思ってたけど、あれなら欲しい!(絵葉書はリトグラフです。)
イルゼも綺麗だったなあ。
装飾パネルは曙と黄昏があった。これを見るのは久々のような。曙のおねーさんが引っ張ってる布が不思議だった。あれはどこから引っ張ってるんだ。
ポスターはイヴァンチッツェ地方祭があった。
尾形さんのコレクションの全貌を知らないけど、そこから選んだ結果がこの2組というのはどういう意図なのかな。
あとは縮小版で、サロンデサンとかが何枚かあったような…ちょっと記憶が曖昧。
ガラスケースの中に切手とか紙幣とかLUのラベルとかが置いてあった中に、説明パネルが剥がれ落ちてた。見てるときに何か変だなと思ってよく見たらそんなことに。幸い作品に当たったりはしてなかったけど、どないやねんと苦笑。まあ、そんなこともあるよね。
その中に、紙幣みたいな特殊印刷っぽい紙切れがあって、でも額面は書いてないようで、小切手か何かなんだろうか?そこに夢想の絵柄がプリントされてたんだけど、微妙に変な顔をしていた。
他に、これはミュシャなんだろうか?という絵もあった。カミ印刷所って書いてあるやつとか、サインなしの絵とか。
サラのポートレートを元にしたものもあって、ものが何だったのかよくわからないけど、あれは明らかにミュシャではないだろう…
ミュシャ周辺の色々を集めてみましたって感じなんだろうか。それはそれでいいんだけど、ミュシャなのかミュシャじゃないのかくらいはわかるようになってるとよかったんだけどな。

ドールミュージアムの隣かその隣くらいにプラハというお店があった。チェコやドイツの人形を置いてるっぽかったので入ってみた。三角のインセンスを入れるお人形というのが気になったけど、使うかなーと悩んで踏み止まった。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  23:01 |  ミュシャ一般  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'06.15 (Sat)

カリフォルニアデザイン&アメリカ先住民の肖像

4月の話を今更…なネタ。前回のつづき。
六本木ヒルズでミュシャ展を見た後は、昼食のためにヒルズの中をちょっとうろうろしたけど、あまり長居はせずに、次の場所へ移動。
月曜は閉まってる美術館が多い中、開いてて面白そうなもの、ということで、国立新美術館のカリフォルニアデザイン展へ行くことに。
ヒルズからミッドタウンへはちょっと距離があるけど、電車で移動するほどでもないかなーと、徒歩で移動。途中で青山ブックセンターに寄ってみたり。
国立新美術館は前に1度来たことがあるので、近くまで来たら、ああこんなとこだったなーと思い出した。

「カリフォルニア・デザイン 1930-1965 -モダン・リヴィングの起源-」展
デザイン系の展覧会はそれなりに興味はあるけど、モダンデザインはあまり得意でない。でも最近は少しずつ幅を広げて見てるところなので、ちょうどいいかなーと。
色んなものが展示されてて、それぞれ面白かったけど、個別に語ってると収拾がつかないので適当にはしょる。
会場の構成が面白くて、だだっ広い空間に天井に達しない壁を設けて、壁沿いに歩いてるとぐるっと一周して出口に至る、みたいな感じ。ときどき壁の向こう側も見えるようになっていて、先の展示がちらっと見えたり、前の展示が見えたり。
入り口で無料のミニガイドブックが貰えた。表紙違いで5種類くらいあったかな?薄紙のカバーではっきりと見えなかったけど、あまり迷ってるのもあれなので勢いで選んだ。よく見たら合板の写真だった。
入ってすぐのところにどーんとシルバーのキャンピングカー。近未来的なイメージだったのかなあ。車の中に車のポスターが飾ってあったのが可笑しかった。
イームズが今回割と大きく取り上げられてた。イームズって名前は聞いたことあるけどよく知らなかったので、なるほどーと思った。館内で流れてたビデオで、テレビ番組なのかな?イームズさんが椅子の作り方について語ってて、人間工学という言葉は出てこなかったけど、色んな人に座ってもらって研究して椅子の形状とか支えとかクッションとかを考えたという過程が面白かった。デザインは機能でもあるんだなあと。
あちこちでビデオが流れてて作家さんが語ってたり、古い記録映像だったりするんだけど、その中に映画みたいなのがあった。ニュースフィルムみたいなものなんだろうか?パラマウントピクチャーズとか。そこで聞き覚えのある声が…。ケン・カーペンターさんだ!一般的な知名度はわからないけど、私はビング・クロスビー関連の音源を聴き漁ってる中で憶えた。ビングのラジオ番組のアナウンサーやってて、ビングの映画にも出てた("Rhythm On The River"だっけな?)。マニアックすぎる。
他の映像も面白かったです。作家さんが語る映像も、古いものもあれば比較的新しいものもあり。昔のCMとかも面白かった。バービーとかカメラのとか。
映像コーナーのうち、大きなスクリーンの前に椅子が用意してあるところがあって、その椅子の一部がイームズっぽかった。イームズ詳しくないので自信はないけど。せっかくなので座ってみた。
カリフォルニアが何もない土地から人が増えて発展していく様子を、ビフォアアフターな写真で見せてるのが面白かった。仕事があるところに人が集まる、人が集まるところに産業が発展する、それはある程度までは真実なんだろうな。
需要と供給、戦争との関係、映画産業との関係、などなど、基本は「デザイン」の展覧会だけど、その背景には色んな社会的な要因があるということは忘れちゃいけないよね。
物資の使用制限もあったのね。でも、ゴムが使えないから紐で調整するタイプの水着が出てきたとか、レベルが違う…
ガラス張りの家とか、かっこいいといえばかっこいいけど、住み心地はどうなんだろう?丸見えだし暑かったり寒かったりしないのかとか。カリフォルニアの気候はよく知らないけど(なんとなくカラッとして爽やかそうなイメージがあるくらい)気候に適してるんだろうか。
建築雑誌の表紙やレコードジャケットあたりは得意分野なのでときめいた。
ソウルバスって名前は知らなかったけど、見たことはあるかな?映画の宣伝イメージとしてポスター、オープニング映像、便箋など連動したイメージが楽しかった。
ジュエリーの展示を見て、京近美を思い出した。あそこのコレクション展で似たようなのを見たなあ。イマイチ実用的なんだかどうだかなデザイン。これはこれで主張があるってことでアリなのだろうか…。(後日、京近美の「交差する表現」展へ行ったときに、やっぱりそうかと納得するわけですが。)
ここで日系人っぽい名前の人の作品で黒い網のオブジェがあって、これも前述の京都近美で見ることになる。
タイトルにある「1930-1965」の期間のカリフォルニアの変遷を追うような面もあった。その間には当然、第2次世界大戦もあって、戦争って結構デザインに与えてる影響って多いよなと思ったり。
ここ何年か1960年代後半~1970年代前半のアメリカの音楽に興味を持ってるんだけど、それってカリフォルニアとか西海岸サウンドなのかなーとか思ったりしつつ、この展覧会は1965年で終わってるので時代的には被ってないのか…と思ったり。
展示は楽しかったけど、図録はどうかなー、荷物になるしー、でも何か関連書籍欲しいなーと思いつつ売店を眺めていて、この本が面白そうなので買ってみた。せっかくイームズさんに触れる機会ができたことだし、と思ってのことだけど、まだ全然読んでない。
4480093842コンピュータ・パースペクティブ: 計算機創造の軌跡 (ちくま学芸文庫)
チャールズ イームズ レイ イームズ Charles Eames
筑摩書房 2011-08-09

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ヒルズからミッドタウンに移動するときに、富士フィルムのショールーム前を通ったら、写真展をやっているのが目に入った。なんとなく気になったので、時間があったら後で寄ってみようかなと思って、カリフォルニアデザイン展の後に寄ってみた。

エドワード・S・カーティス作品展『アメリカ先住民の肖像』
数は少ないけど、なかなかよかった。詳しい解説記事があったので紹介。
http://www.cinra.net/column/edwardscurtis-nativeamericans.php
色々複雑な背景があるようだけど、そういうのを知らずに見た感想は、綺麗。今の写真をあまり見ないから今がどうなのかはわからないけど、昔のモノクロのアナログ写真で現像にも拘ってるようなものは、解像度が凄くよくて、綺麗だなーと思う。それだけじゃなくて、被写体も、撮影された内容もよかった。あと、上の解説にもあるけど、「オロトーン」というのが本当に綺麗で。こういう写真を見ると、今どきのデジタル写真には出せない質感だよなーと思う。デジタル写真でも凄いのはあるのかも知れないけど、見たことないから知らない。
帰宅後に上の文章を読んだんだけど、こんなところでアーツアンドクラフツが…。アメリカのアーツアンドクラフツにはそういう側面もあるのか。アールヌーヴォーがどこかオリエンタリズムな要素を含んでいるのも何か関係があるのかな?自分たちのルーツに立ち返るのがアーツアンドクラフツだったとして、アールヌーヴォーにもそういった民族的なものが影響してるような。
もう少し考えを発展させてみたいと思ったけど、この辺で気力が切れた。

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