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2013'08.12 (Mon)

大阪がとんがっていた時代―戦後大阪の前衛美術 焼け跡から万博前夜まで―

6月の話。
大阪大学総合学術博物館でやっていた、大阪がとんがっていた時代展へ行ってきた。
そんな博物館があるなんて知らなかった。大学がミュージアム的なものを持っているのは幾つか知ってるけど(京都工繊とか、龍谷大とか)、阪大でアート系の展示って意外だなあと思いつつ足を運んだ。阪大ってこんなとこにあったのかー。
タイトルにある通り、戦後大阪の前衛美術を大阪万博の時代まで追いかける内容。大阪万博といえば広島で見た日本の70年代展にも出てたなあと思いつつの鑑賞。
3部構成になっていて、まずは戦後間もない頃について。行動美術協会、パンリアル美術協会、デモクラート美術家協会などが紹介されていた。自分が比較的わかる範囲で言うと瑛九とか泉茂とか下村良之助とか三上誠とか。
生活美術聯盟というのは知らなかったけど、新聞記事もパネル展示されてて面白かった。池田遊子って人の彫刻とか。当時の広告とか、前田藤四郎の作品とかもあった。後で読んだ本に出てきたことだけど、公告と前衛の距離が近いのって意外なことなんだろうか。
次に具体美術協会について。
当時グタイピナコテカに展示されていた海外作品の現物と当時の展示風景写真があったり、グタイピナコテカ建設に当たってのデザインスケッチとか、会員の個展パンフレットとか。
フォンタナは例のキャンバス切り裂き絵画の金色版があった。ミシェル・タピエの献辞も。でかい。この辺の作品は個人蔵が多かったけど、具体美術館の所蔵品だったものらしい?だとして、閉館後はどうなったのかな。そのまま関係者の誰かの手元に残ったのか、別の誰かの手に渡ったのか。今ここに出てるってことは海外ではなく日本にあるってことなのかな。
グタイピナコテカのデザイン画が面白かった。コンペが開催されたものの誰の案も採用されなかったというオチだった。
吉原治良関連ということで、ファッションショーのパンフレットがあった。奈良で田中一光展を見たときに吉原関連の仕事としてファッションショー用のデザイン画があったような…と思いつつ眺めてたら、田中一光がデザインしたパンフレットもあった。
最後に大阪万博や都市の様相。
現存する建物もあるのかな?新歌舞伎座を中心に、作家が手がけたビルや劇場の外装デザインとか、彫刻とか。ここに出てきた建畠覚造って人、たしか和歌山県美で見た名前のような…。気づかないところでこういうものが街中にあるもんなのね。
大阪万博ネタは4月に広島で見てたから、脳内補完しつつ見たけど、やっぱり万博ってのが時代の節目だったのかな。平和、闘争といったキーワード。横尾忠則のポスターもあったよ。
現代音楽のことも紹介されていたけど、元々あまり詳しくないのと、資料展示だけだとよくわからなかったので、さらっと流してます。会場内に音楽が流れてた。
展示室はそれほど広くないけど、細かい資料や写真も含めると結構なボリュームで、楽しかったです。

博物館の常設展示も見てきたんだけど、化石鉱物やら顕微鏡やら分子構造模型やら五姓田義松やら計算機の歴史やらが楽しかった。流石、阪大って歴史があるのねー。そのとき自分が阪大にいるってことを全然自覚してなかったけど、今更それを実感するのであった。

博物館のショップに鉱物ジャンルで有名な益富さんの追悼本(「石に立つ矢」)が置いてあって、なんで?と思ったら一時期、阪大講師だったのか。輝安鉱の標本が飾ってあったり、立派な日本式相晶もあって、鉱物好きなので反応してしまった。
展示とは全然関係ないけどこの本が面白そうなので買ってみた。アマゾンで検索したら私が買った本と表紙が違う!と思ってよく見たら、特大の帯がついていて、帯を外したら同じ表紙でした。帯にはどーんと美人画が印刷されている。(アマゾンには帯付き画像も出ている)
4791766199近代広告の誕生 ポスターがニューメディアだった頃
竹内幸絵
青土社 2011-09-21

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この人、天保山にいた人なんだ…。そうか…。

後日談ですが、展示を見た時点では予約受付中だったこの本を紀伊国屋書店で見つけて購入。展示作品全部が載ってるわけじゃないけど、反芻するにはちょうどよい。
4872592190戦後大阪のアヴァンギャルド芸術: 焼け跡から万博前夜まで (大阪大学総合学術博物館叢書9) (大阪大学総合学術博物館叢書 (9))
橋爪節也 加藤瑞穂
大阪大学出版会 2013-07-05

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関連書?と言っていいのかわからないけど、こんな本も買ってみた。岡倉天心はやっぱり天敵だ…。
4925185284美術フォーラム21 第17号 特集:「大坂画壇」は蘇るか?――「綺麗なもん」から「面ろいもん」まで
美術フォーラム21刊行会
美術フォーラム21刊行会/醍醐書房 2008-05-30

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こんな本もあるらしいけど、ごつすぎて手を出す気になれない…。
492518539X大坂画壇はなぜ忘れられたのか――岡倉天心から東アジア美術史の構想へ
中谷伸生
醍醐書房 2010-03-31

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これは別の流れで欲しくなって買ったものなんだけど(裏表紙がウジェーヌ・グラッセのジャンヌダルクだったもんで…)、偶然大阪ネタが載っていた。前述の広告の本を買ったときは意識してなかったけど、ぐるっと回って繋がってたみたい。
4925185500美術フォーラム21 第27号 特集:ポスターの視覚文化論
美術フォーラム21刊行会
美術フォーラム21刊行会 2013-05-30

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2013'08.10 (Sat)

日本の70年代 1968-1982@広島現代美術館

ゴールデンウィークに広島で夏目漱石の美術世界展を見た後、広島市現代美術館でやっていた、日本の70年代展を見てきた。
広島県立美術館からは市電で移動。美術館までは駅から500mということで油断してたら山道でびっくり。山登り疲れた。
2013-04-27_151400.jpg
階段で行くか、なだらかな坂道を行くか…。

展示内容は埼玉近美で開催時の概要でどうぞ。
面白かったけど、感想が書きにくい。60年代に比べると近すぎて評価しにくいというか。70年代の空気を知ってる世代ではないんだけど。雑誌やポスター、漫画、書籍、写真といった資料類が多かった。
レコードジャケットとか、書籍類も、戦前くらい前のになると古書の趣も出てくるけど、70年代だとその辺の中古屋(古本屋)とか図書館にありそうに思えちゃうしな。いわゆるアートな作品もあった。時間がなくて映像系はきちんと見てない。最後は80年をちょっと過ぎたところまであった。
とりあえず展示は60年代末から始まる。宇野亜喜良とか横尾忠則とかの演劇ポスターとかがどーん。安保闘争だっけ?その頃の映像もあったり。当時の雑誌とか、マンガの展示もあった。普通(?)の漫画の原稿もあったけど、前衛漫画とでもいうのか、意味不明なマンガの原稿も展示されていた。粟津潔ってこんなこともやってたのか。赤瀬川原平のポスターだったかに漫画っぽいキャラが出てくるんだけど、水木しげるかと思った。鬼太郎っぽいような感じ。
数年ごとに壁に年表のようなものが書かれていた。当時の世相がわかるようにという配慮かな?
どこからが70年代か忘れたけど、万博関連の展示がどーん。せんい館の建築デザインが横尾忠則でびっくり。そんなこともやってたんだ。四谷シモンの人形があったり、万博関連映像が流れてたり。万博反対派みたいなのもいたみたいで、ビラかポスターかよくわかんないけど、そんな資料も展示されてた。
an anだっけ?雑誌もいろいろ展示されてた。an anといえば、以前、国立国会図書館関西館で見た雑誌の展示を思い出すなあ。
レコードジャケットもいろいろ。
カプセル型のアパートみたいなのがスケッチとか写真も?展示されてた。耐震性とか大丈夫なんだろうか。
廊下みたいなところにもレコードジャケットがたくさんぶら下がってた。
階を下ると現代アートな展示がいろいろ。この辺で時間が足りなさそうな気配が濃厚だったので映像作品とかは足早に流してしまった。山下洋輔が炎上するピアノを弾いている映像もあった。知ってる名前もちらほらあって、もう少し時間があればじっくり見れたのになー。
最後は80年代にも及んでいた。この辺で田中一光が出てきてた。この人の活動自体はもっと前からだけど、特に目立ってた時期ってことなんだろうか。
この感覚は世代によって差があるかも知れないけど、80年代に入るとようやく現代に繋がる実感があるなあ。70年代だと昔の話って感じがするけど、80年代はリアルタイムで経験してるからだろうか。
パルコのポスターとか、具体的にどんなのだったか記憶はしてないけど、「知ってる」と感じるんだよな。展示品の年代を見ると実際に見てる可能性は低いんだけど、あのテイストは80年代後半か90年くらいまで続いてたんだろうか。
全体的に資料展示が多くて、雑誌が山積みになってたり、ひとつひとつをじっくり見てると時間も足りないし、そもそも積んであったら見れないという話もあったり。
70年代の学生の部屋を再現したものがあったけど、他に人も何人かいたし、あまり時間もないしということで、遠巻きに眺めただけ。

その後、常設展示も見てきた。「2013-Ⅰ レイヤー 層が生み出す表現」というタイトル。あんまり時間もなかったので駆け足で見たけど、結構面白かった。版画もあったし。
岡本太郎の壁画の原画(小ぶりの習作みたいなやつ)もあった。

帰りに寄った書店で寺山修司のムック本を見つけて買ってみた。
4197103492寺山修司と演劇実験室 天井棧敷 (Town Mook 日本および日本人シリーズ)
九条今日子
徳間書店 2013-04-02

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70年代展の冒頭に寺山修二関連の展示があったので、一応関連ネタとして書いておく。
三輪明宏と横尾忠則のインタビューが面白かった。2人の話が微妙に食い違ってる。昔のことだから記憶が曖昧なのか。そんなもんよね、人の記憶って。
後日、別冊太陽からもムックが出てるのを知ったけど、ボリューム的には初心者に優しいのは私が買ったやつかも。最初は敷居が低い方が入ってきやすい。
4582922074寺山修司: 天才か怪物か (別冊太陽 日本のこころ)
九條今日子
平凡社 2013-04-08

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これを書くためにちょっと調べてたらもうひとつ出ていた。これはどんな感じなんだろー。
4800301181寺山修司の迷宮世界 (洋泉社MOOK)
笹目浩之
洋泉社 2013-04-01

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2013'08.08 (Thu)

夏目漱石の美術世界展@広島県立美術館

もうとっくに広島での展示は終わってしまったけれど、ゴールデンウィークの最中に広島まで夏目漱石の美術世界展を見に行ってきた。東京展が終わる前に感想書き終えたかったんだけど、もう静岡に行っちゃってます…。(広島、東京、静岡の順に巡回)
夏目漱石は19世紀末の美術世界と関わりの深い人、ということは何となく知ってるけど、夏目漱石の本はちゃんと読んだことはない。今回は世紀末美術がお目当て。同時代の日本美術も。
ゴールデンウィークの連休前半初日に行ったら、菓子博の最中で人が多かったけど、美術館はそれほどでもなく。快適に鑑賞。
せっかくなので音声ガイドを借りてみた。朗読してくれるから嬉しい。
入り口にどーんと「我輩は猫である」の猫が。解説パネルの背景になってた。そのパネルはずっと後まで続く。猫猫。かわいい。
吾輩は猫であるの初版本とか並んでてうきうき。いいなあ、欲しいなあ。本物じゃなくていいのよ!復刻とかそういうんでいいからさー、橋口五葉の装丁、浅井忠の挿絵で読みたい!(中村不折も)
猫をつまんでる銅像も面白かったな。
続いてターナーとか、漱石がイギリスで読んだか、日本に戻ってきてからだったか忘れたけど、読んでた資料ってことで、海外の雑誌(ストゥーディオとか)が置いてあった。
挿絵の中にシャーロットの女もあった。たしかウィリアム・ホルマン・ハントだったかと。この絵は油彩よりも線画の方が糸が絡まってる感じがわかりやすくて好みかなー。(ウォーターハウスの絵だとその辺がわかりにくい。)
ウィリアム・ホガースの風刺画があったりするのはちょっと意外だったかな。油彩画もいいけど、資料的に展示されてる書籍類とか、個人的にはそっちの方が好み。漱石の書き込みがあるらしいとか解説に書いてあった気がする。
ミレイのオフィーリアとか青木繁のわだつみのいろこの宮とか、本物は展示されてなくて写真パネルだったんだけど、微妙なサイズ設定だったなあ…。
ロセッティのレディ・リリスは前にも見たことあるんだけど、確か同じようなものが何点かあるんじゃなかったっけ?前に見たのと今回のが同じものなのかどうかは不明。髪の毛たっぷりー。
豚の大群の絵は謎だ…。いや、解説で背景は説明されてたから意図はわかるんだけど、絵面として謎だなあと。この辺、音声ガイドで朗読を聴きながらだったので、理解はしやすかったんだけどね。
漱石が親しんだ日本画コーナーがあって、古い南画とか水墨画とかがあった。ここに藻刈舟図があって、そんな駄洒落があったのかと思ったんだっけ(大阪とパリの展覧会でも見た話題)。日本画の部類は展示期間が細かく区切られていたので、リストにあるうちで見られたのは少ないんだけど、それは誰にとっても同じこと。しかし文人画系のものはまだよくわからないなあ。ぱっと見きれい、面白いとか思えるものくらいしか楽しめない。
当時の展覧会とかに出かけていって批評を垂れてたりした内容も書かれていた。辛口だけど褒めるときは褒める。
日本の洋画もいろいろ。藤島武二が見られて嬉しい。蝶がパネル展示されていた。この絵、長らく公開されてないらしいけど、いつか本物を見られる日が来るのだろうか。その日を夢見て生きていきたい(大げさ)。
浅井忠ファン的には油彩も水彩も見れて嬉しい。重文がしれっと置いてあるのが凄い。漱石の小説「三四郎」に出てくる深見という人物のモデルが浅井らしいんだけど、名前を見て笑った。
橋口五葉は、1~2年前に大規模な回顧展を見たので、あのときも出てたな~と思いつつの鑑賞。装丁だけじゃなくてペリカンとかインドっぽい女性とかの洋画まで出てるとは。
広島のみの展示って書いてあった厳島神社所蔵の山姥図はなかなかの貫禄だった。
漱石の小説に登場する絵を再現したものが展示されていた。酒井抱一の作風を模した銀色の屏風。後日談になるけど、ボストン美術館の日本美術の展覧会で、金屏風だけど雰囲気の似たものを見て、なるほどねーと思った。洋画で黒田清輝風の女性像もあった。こういうのって何を考えながら制作するんだろうなあ。小説の中で構図やら何やら細かく描写されてるわけじゃない場合、どんなイメージを抱いているかは読者それぞれ違うだろうし、作中での作品の位置付けにも左右されるだろうし。
夏目漱石自身の作品も展示されていた。
最後に本の装丁に関するものが色々と展示されていて、橋口五葉ファンには嬉しい。漱石自身の装丁もいろいろ。
最後の最後は漱石のデスマスクでした。

見終わると売店に繋がってるわけですが、グッズ可愛すぎ。
http://www1.hpam-unet.ocn.ne.jp/special/index.php?mode=detail&id=87#goods
あれもこれも欲しくなって困る。悩みに悩んで手に取っては戻しを繰り返し、最終的にレジに運んだのはこれだけ。
2013-04-27_224458.jpg
絵葉書、付箋、メモ用紙は、使い道はさておき場所もとらないし可愛いからいいんだけど、トートバッグは悩んだ…。鞄は縦長派なので、横長トートってあんまり使わないんだよなー。でも猫のイラスト可愛いし。五葉だし。
図録は、今回展示替えが多くて一度に全部は見られないようになってたから図版だけでも確認したかったのと、まとまった形で手元に置きたいし、漱石理解への一歩として買ってみた。
浅井忠の挿絵グッズは絶対どれか買う!と思いつつクリアファイルか絵葉書か悩んで、絵葉書を見てたら、原書の裏の文字が透けて見える部分までそのまま印刷されてて、そこがツボった。
買わなかったけど便箋も可愛かったなー。五葉のポスターの絵柄のものも欲しかったなー。スタンプも惹かれたなー。

後日、芸術新潮の5/25発売号が夏目漱石特集だったので、買ってみた。広島はとっくに終わってからの特集ですか…。もったいないなあ。広島でしか見れないものもあったのに!日曜美術館でも取り上げられてた。広島は結構空いてたんだけど東京や静岡はどうなんでしょ?
特集は、展覧会で取り上げられてた内容も含んでるけど、当時の町の写真とか、展覧会にはなかった部分もあるので楽しい。装丁もたっぷり紹介されてるし。藤島武二の蝶も載ってるし(私の趣味です)。
B00CJEW0JO芸術新潮 2013年 06月号 [雑誌]
新潮社 2013-05-25

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当然ながら、企画展示だけじゃなくコレクション展も見てきた。常設展示室ではふたつの特集展示。
恋は宇宙的な活力である―夏目漱石とその時代に思いを馳せて
ひろしま菓子博2013応援企画 和菓子の色彩

どこからどこまでがどっちの分類に入るのか忘れちゃったけど、色々たっぷり楽しかった。
大胆な陶芸作品。十二代三輪休雪という人らしいんだけど、なかなか凄かった。萩焼らしい。
トルクメニスタンの銀の装飾品が面白かった。
これも海外のどこだったか忘れたけど刺繍が凄かった。
他にもインドだったかの布とか綺麗だったなー。プリントが繊細。
ここのコレクションの目玉らしいダリがあった。大きい。
馬の置物?も自慢のコレクションらしい。かわいかった。
菅井汲をまとまって所蔵してるらしい。遺族からの寄贈と言ってたかな?
バーバラ・ヘップワースとその旦那(ベン・ニコルソン)の作品が向かい合うような形で展示されてた。
最後の方が工芸コーナーみたいになってて、民藝系のものとか、地元の工芸品らしいものとかがあった。詳しい説明は忘れちゃったんだけど、漆塗りだっけなあ?立体的に盛り上がってるやつが凄かった。
南薫造をたくさん見た気がする。他にも、企画展示でも展示されてたなーという名前がちらほら。

この日、海の見える杜美術館でミュシャ展やってるのも知ってたんだけど、こないだ京都で見たしなー、違う会場で見るのも悪くないけどちょっと遠いしなー、ということでやめて、現代美術館でやってる日本の70年代展を見ることにした。
(つづく)

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2013'08.05 (Mon)

ミュシャ くらしを彩るアールヌーヴォー、ミュシャの横顔

大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)で開催中の「ミュシャ くらしを彩るアールヌーヴォー」展に行ってきた。
ギャラリートークのある日を狙って行った。
お話は兵庫県美の学芸員で元堺のミュシャ館の学芸員の方と、ミュシャコレクターの尾形さん。
尾形さんはドイコレクションの形成に関わった人らしい。当時は土居さんの下でミュシャ作品を集めていたらしいけど、今は自分の趣味で集めているんだとか。ミイラ取りがミイラになったと(笑)。コレクターとしては後発組だし、そんな大枚はたけないのでポストカードをメインで集めているそうで。展示されてた絵葉書の中で、特にこのJOBは綺麗なもので…というお話をされていて、こないだ絵葉書資料館で見たときに綺麗!と思ったやつだったので、やっぱりそうなんだ…と嬉しくなった。
コレクター的な視点のお話も面白かった。ポストカードも色々あって、高いものだとポスター並みの価格だったり。シャンプノワみたいな大手の印刷会社が出したものは枚数もあるけど、小さな印刷所が出したものなんかは数が少ないかららしい。あと、集めるとしたら使用済みか未使用(未書き込み)のものか、という話で、最初はまっさらのがいいと思ってたけど集めるうちに使用済みのも欲しくなって…という話が可笑しかった。
神戸ドールミュージアムで尾形コレクションを見たときに、大判リトグラフはイヴァンチッツェ地方祭と曙・黄昏セットの2種類で、なんでこの2種類なんだろう?と不思議に思ったんだけど、その謎も判明した。
曙・黄昏は確かドイコレクションには片割れしかなくて、そもそも結構レアなんじゃなかったっけ?ということが漠然と頭に浮かんでたんだけど、それに直結する答えだった。
イヴァンチッツェの方も似たような経緯で、ドイコレクションに入ってるのは文字部分が切り取られたもので、文字入り版を探してたというのがその理由。
これは結局ドイコレクションには入らなかったみたいだけど、その理由まで突っ込んで聞いていいものか悩んだので聞いてない。
蛇腕輪の逸話も楽しかった。目の前にアレがあったらやっぱりつけてみたくなるよね(笑)。この腕輪は30年位前にサザビーズのオークションで土居さんが落札したものなんだけど、1年くらい前にドイツの装飾博物館で開催された蛇にまつわるジュエリーを集めた展覧会に貸し出しされた際に、当時オークションで競り合った相手がその博物館の人で、再会して、あの時は…という話で盛り上がったらしい。(ちなみに蛇腕輪は今昔館では展示されてません。堺のミュシャ館にあるよ!これだけのために堺へ行く価値がある作品なので、みんな堺へ行こう!)
お二人が堺(というかミュシャ館というかドイコレクションというか)に縁の深い人だからか、堺アピールが随所に(笑)。今はウミロフミラーも修復されて綺麗になって展示されてるし、ハーモニーもあるし、クォヴァディスもあるし、ナチュールもあるし、蛇腕輪もあるし、大型の壁画習作もあるし、油彩画もたくさん展示されてるし、是非!と私からも猛烈アピールしておく。その分リトグラフは少ないので、そこは今昔館で補いましょう。今昔館から堺までは電車で40分くらいなので、近い近い。余裕でハシゴできるよ!

その他、小話など。
白い象の伝説の小型版は表紙が子供向けに可愛らしくなってた(ミュシャではない)けど、中の挿絵はミュシャらしい。
ロシア復興の絵葉書の裏に、ロシア復興の切手が貼ってあった。
スラヴィア銀行は証券みたいなもので、裏面にはそういう記載があるとか?
ハムレット修復の話。鳥の糞。
LUのパッケージはシートで売ってたらしい。側面はレア。普通はなんの味気もない箱。ミュシャなどがデザインしたシートで包むようなイメージ。ミュシャのデザインの中ではイタリアの情景を描いたものが人気だったらしい。
当時、ポスター(装飾パネル)が大衆向けだったとはいえほいほい買えるもんでもなかったので、絵葉書を集めてる人が多かったらしい。ポスターがウン万円として絵葉書が数百円くらいの感覚だったらしい。ミュシャの奥さんも…?
尾形さんはLUの本をお持ちで、トークの参加者向けにご自由にどうぞとしばらく置いておいてくれたので少し読んでみたけど、ミュシャ以外の内容も興味あるなー。(ゆっくり読んでる時間はなかった)JOBも興味あるんだけど、どこかに本とか資料はあるんだろうか。
当時のリトグラフの販売カタログみたいなのがあった。研究者にとってもレアものらしい。
石版の説明で黒板を例に出してたのがわかりやすかった。
ミュシャが「ミュシャ」として定着する前の話とか。
シルクサテンに印刷したものを目玉扱いしていたことに疑問を持っていたのは私だけじゃなかった。
堺のミュシャ館は世界で3本の指に入るコレクションだと言っていた。最大のコレクションはミュシャ財団として、もうひとつってレンドルコレクションかしら?と考えるに至って、改めてジリ・ミュシャの偉大さに感嘆する。どのコレクションにも関わってるんだもんね。芸術家が後世にまで評価されるためには熱心な遺族やコレクターの存在が大事というけれど、それを地で行く存在だなと。
元堺の学芸員だった方は、つい最近まで堺にいたそうで、トークの後もしばらく雑談していたら、あるとき堺で目撃されていたことが判明(笑)見られてたなんて知らなかったよ。あの節はどうも…。兵庫県美でも頑張ってください。(以前、堺のミュシャ館へ行ったとき、閉館時間が過ぎてるのに館内で資料を読み耽っていて、係の人に声をかけられたことがあった。たぶん半年か1年くらい前。そのとき学芸員さんとは直接顔を合わせていないんだけど、監視カメラか何かで見られてたってことかな。)

展覧会のほうに話を戻すと、尾形コレクションは絵葉書が大多数で、雑誌や書籍関係も多かった。ポスターや装飾パネルは堺市所蔵のものや大阪市寄託のサントリーコレクションがほとんど。
ミュシャ以外の展示もあった。ガレの家具とかいろいろ。武田五一とか。その辺は京都工芸繊維大学の工芸資料館からの出品で、作者不詳のものも多かったかな。たぶん当時、資料として学校で使っていたものなんだろうか。大阪のアールヌーヴォー建築も写真パネルで紹介されていた。
トークでおなかいっぱいになっちゃったので、最後のほうはちょっと消化不良気味かも。余裕があればもう1回行ってもいいかなー。今昔館の常設コーナーも見ないままだったし。

鑑賞後、あんまり時間がなかったけど堺へ向かった。今やっているのは「ミュシャの横顔」展。
くらしの今昔館で話を聞いた後で見ると、なるほどね~な展示が。
今昔館のギャラリートーク後の雑談の中で、ドイコレクションのイヴァンチッツェ地方祭のポスターは上下の文字部分が切り取られているという話があったけど、その完全版の写真パネルが横に貼ってあった。
もうひとつ、なんだっけな?同じような展示方法になってるやつがあった。
油彩画とか壁画の下絵(かなり大きい)とか、大ぶりなものの展示が多いせいなのか、全体の展示数はいつもより少なかったような…。
ウミロフミラーは修復されたということだけど、前がどんなんだったかよく憶えてない…。心なしかくっきりしたような?まあ、修復といっても劇的に手を入れるわけじゃないだろうし、前後の比較写真でもないとわかんないよね、ということにしておく。
蛇腕輪もナチュールも相変わらず麗しい。
クォヴァディスもハーモニーもいい。
リトグラフは少なかったけど、月星シリーズが並んでた。これ綺麗だよねー。
習作とか下絵の類も色々あって、面白かった。
前後期で展示替が多少あるらしく、後期に私の好きな「眠れる大地への春の口づけ」が!リトグラフだけど見たいー。また来なくては。
是非手に入れたいと思っていたミュージアムニュースをゲット。ほくほく。
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さらに時間はないが与謝野晶子文芸館も覗いてきた。むかしの「くらし」を覗いてみようという企画で、くらしの今昔館から借りてきた家具とか日用品が少しだけ展示されていて、こんなところで協力してるのかと思ったり。晶子さんは商家の生まれらしいけど、もともとは堺に住んでたわけじゃないらしい(どこにいたかは憶えてない)。堺に引っ越した理由が新鮮な魚介類を求めてってところが凄いなーと思った。与謝野鉄幹と結婚してからは、鉄幹の趣味(違)で質素な食生活をすることになって色々大変だったとかいうエピソードも。
館内の案内板とかを見ていたら、ご自由にどうぞということで、過去の展覧会のミニパンフレットが置いてあった。明星絡みのものを2つ貰ってきた。藤島武二~♪
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2013'08.04 (Sun)

奇跡のクラークコレクション ルノワールとフランス絵画の傑作

6月の中ごろの話。
神戸でミュシャを見た後に、今からなら間に合いそう?と灘へ移動して、通称クラコレ(そう呼んでたのは東京だけ?)を見てきた。
印象派が特別好きというわけではないんだけど、あの辺の時代には興味があるし、この時間なら空いてるかなという目論見もあって、行くことにした。
ご本家の美術館は安藤忠雄設計の新館を建築中とかで、その繋がりでここに巡回してきたんだろうか?(ここも安藤建築なので。)安藤忠雄ご本人のことはよく知らないけど、ここといい、今は無きサントリーミュージアム天保山(建物はまだあるし、ときどきイベントは開催されている)といい、ユーザビリティ的に来場者に優しくはないよなーと感じてるんで、世間の評判はよくわからない。兵庫県美も好きだけど毎度歩き疲れてしまう。建物自体のエントランスから展示室入り口まで遠いし。展示室間の移動も遠いし。
展示はバルビゾン派から印象派、最後はナビ派まで。大半は印象派およびポスト印象派だったかな。
目玉のルノワールは悪くはなかったけど、最後の最後のロートレックが一番興味を惹いたかも。あと、ボナールに反応した。バルビゾン派も好きなので楽しかった。
(感想が薄すぎる…)
コレクション展も見たよ。(終了済み)
ここの常設でいつも見る彫刻が関西コレクションズに出張中(だった)なので、どうなってるのかなーと楽しみに行ったら、普段あまり見かけないものが展示されていた。絵画作品は、常連作品はありつつも会期ごとにある程度ごそっと入れ替えになったりするんだけど、彫刻はだいたい同じ作品が並んでいる印象がある。バーバラ・ヘップワースは広島で意識して、京都でも見て、ここでも見たので、ようやく憶えた。今までにも目にはしてたけど名前を憶えるに至ってなかったから。
このときのコレクション展のテーマ企画は植物。花とか木とか植物をモチーフにした作品がいろいろ。
植物が扇風機になるやつは、彫刻だけだったらふーんだったけど、図面みたいなのもあって面白かった。
1Fの展示室にはでっかい花瓶らしきものが。このフロアは大型作品が多いね。
版画コーナーには、駒井哲郎の樹の絵が!似たような感じで別の人の樹の絵もあった。木村茂という人。あと、加藤太郎の葉っぱの絵とか。この人にちょっと興味があったので見れて嬉しい。長谷川潔もあった。
部屋ごとにだいたいテーマが区切られているんだけど、池田治三郎という人の薔薇の絵が散在していたのが面白かった。
写真とか国内の現代美術作家のもよかったな。種を埋め込んだ作品とか。
小磯良平と金山平三の部屋にもテーマに関連する作品が展示されてた。小磯のざくろの絵が面白かったな。

ミュージアムショップに、ミュシャの黄道十二宮のTシャツがあって、つい買ってしまった。カラーでプリントされてるものだったら買わなかったけど、モノクロの線画になってるんだもん。これなら着れそうかな、なんて思ってしまった。着るかどうかはわからないけど。
あと、最近この手のミュージアムグッズとしてよく見るようになったLEDライト付きルーペも買ってしまった。これも使うかどうか謎なんだけど、勢いで。

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