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2006'07.16 (Sun)

モリスとガレ

ウィリアム・モリスといえば実家からぱくってきた図録があったなあと引っ張り出してきてみました(うちの親が見に行って買ってきたもの。私は行ってません)。
よく見ると先日の展覧会と同じ主催者だった。ブレーントラストってところ。
アマゾン見てたら売ってたのでびっくりした。
434002709Xウィリアム・モリスとアーツ&クラフツ
ブレーントラスト 能登印刷出版部
梧桐書院 2004-07

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今京都でやってるやつの図録も売ってるみたい。
4340027111ウィリアム・モリス―ステンドグラス・テキスタイル・壁紙・デザイン
ウィリアム・モリス ブレーントラスト シナジー株式会社
ウィリアムモリス出版委員会 2005-07

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内容は過去の奴の方が充実してるっぽい。壁紙とかテキスタイルデザインは同じような感じだけど、今回のはステンドグラスの再現の方に力を入れているなあという印象だったのに対して、こちらは下絵もあるし、家具も書籍類も数が多いしガラス器なんかもあったり、ジュエリーまである。こっちの方がよりモリスの思想に迫ってる感じがするなあ。
さらにこの図録の凄いところは図版と解説が半々くらいということ。決して図版が少ないわけじゃなくて、図録にしてはテキストの量が膨大なんです。だからじっくり読みたくて借りてきたんだけどさ。見てのとおり、借りてきたのが去年の話で、まだ全然読めてません。どんだけ放置しとんねんって感じです。
今やってるやつの図録は買わなかったんだけど、会場で見本をちらっと見た感じではエッセイぽいのが入ってて、読み物っぽい雰囲気。でも過去のやつほどテキスト量は多くない印象かなあ。ちゃんと見比べたわけじゃないのでいい加減な感想ですが。
ついでに色々調べてみたら、京都の前に巡回してた群馬では同時開催でロセッティとバーン・ジョーンズの特集展示もやってたらしい。モリスも含めた3人による出版物もあったとか。いいなー、見たかったなー。でも知ってたとしても行ける距離じゃないか。
ところで最近読んでるこんな本からもモリスの思想をちょっと感じてみたり。
エミール・ガレ―人と作品エミール・ガレ―人と作品
由水 常雄

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ガレもモリスの思想に傾倒していたそうですね。ガレは職人と共同で手作業で素晴らしいガラス器や家具などを制作してましたが、同時に一般大衆向けに少し質の落ちる量産品も工場で生産していたようですね。それを咎める人もいたようですが、ガレはより多くの人の希望に応えるためには必要だと言っていたとか。ただ、ガレの場合は量産といってもちゃんと作品の質の管理はガレ自身がやっていたということで、それなりの品質は保っていたみたいです。
この辺はバランスの問題なんでしょうかねえ。拘りすぎても高コストになるし、効率を重視しすぎると無味乾燥な大量生産品になってしまうし。ガレの場合のそれが成功していたのかどうかはちゃんと検証したわけじゃないけど、この本を読む限りではガレ自身がそのことで葛藤していたということはなさそうです。
ちなみに近年のガレ人気はフランスよりも日本で先に火がついて、コレクションもかなりの数が日本にあるそうです。誰かがガレを「ナンシーに生まれた日本人」と評したとか。それくらい精神的には日本人に近いものがあるんでしょうか。
この本では年代順にガレの作風がどんな風に変化していったかが詳しく書かれていて、ジャポニズムに出会う前、まんま日本の意匠をぱくっていた時代、そしてジャポニズムを取り込んで見事に自分のスタイルに昇華させていくまでが、豊富な図版から見て取ることができて面白いです。ただ残念なことに図版の並べ方が年代順じゃないので本文を読みながら該当する図版を探す作業が煩雑なんですよね。
この本は最初に出版されたのが1977年と結構古い本なので、もっと新しい本には新しい事実が書かれていたりするのかもしれませんが、大きい本を買うのは億劫だなあと思ってた私には手を出しやすい文庫というお手軽さがよかったです。今まで何度かガレの展覧会行ってるくせに全然ガレのこと理解してなかったんだなと思ったし。次にガレの展覧会が近所にきたら、作風の変遷というところに注目して見てみたいなと思ってます。
それにしても、こういうことを調べててつくづく思うのは、ミュシャって同時代のこの手の運動にはあんまり影響受けてなさそうだよなーってこと。確かにアールヌーヴォーという同じ時代の同じスタイルに括られる人なのに、向いてる方向が随分違うような気がする。
これも思いつきで書いてるので何の根拠もないんですが。

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