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2006'12.09 (Sat)

死の万国博覧会

先日の足の怪我で行った病院(整形外科)の待合室にあった本。
芸術新潮の1994年に発行された号で、「死の万国博覧会」という特集が組まれていました。
万国博覧会という言葉に弱い私。理由は主にミュシャなんですが、それがなくても万国博覧会っていうものに興味があります。主に19世紀か20世紀初頭に開催されたものが対象ですが。
そんなわけで手に取ってみたわけですが、この本に載っていたのはいわゆる催し物としての万博ではありませんでした。
古来西洋の人が「死」というものをどう扱っていたかをあれこれ語るというもの。
最初に「死の舞踏(舞踊?)」というモチーフについて書かれていて、あとは死の3段階を描いた絵とか、墓碑としてひどい状態の像を残すことが流行ってた話とか、聖遺体の話、人骨でできたカタコンベ、蝋人形で再現された死体(標本?)など、なかなかショッキングな画像とともに紹介されています。
でもまあ、絵や彫刻だと思えばそれほど嫌悪感を感じずに済む…かも?ミイラとか遠い昔の人骨くらいなら写真で見る分にはそれほど生々しくないかなあとか。
墓碑の話とか、死んだ子供の写真を残すこととか、ミイラとして保存する話とか、西洋の人は死んでも「体」を残すことに強いこだわりがあったそうですね。それはキリスト教的「復活」の思想とも繋がるんだとか。東洋では「再生」(輪廻転生)の考え方が主流なので「体」にはあまりこだわりがないんだとか。
待合室で読んだだけで本が手元にないので説明もうまくできないけど、面白かったです。こういうのって苦手な人もいるんだろうけど、私は結構好き。って書くと人格疑われるかなあ。別に死体が好きとかそんなんじゃないですよ。グロ画像は見たくもないし。ただ、人間が死というものとどう向き合ってきたのか、みたいな話なら興味があるなということ。西洋の話が多いんだけど、東洋との比較、バリ島など他地域の話などもちょろっとありました。
病院へは予約なしで行ったので、受付から診察まで30分くらい待ち時間があったのでじっくり読めました。
あと面白かったのは、その本を読んでるとき待合室にあったTVではニュースが流れてたんだけど、その中で「人体の不思議展」にまつわる問題を取り上げていたこと。本の中に「最近は死体をプラスティネーションという加工(体液を樹脂に置き換える)をして自由に輪切りにできたりする」というようなことが書かれていて、ニュースの中でもプラスティネーションという言葉が出てきて、なんてタイムリーな!と思ってしまいました。ニュースの主旨はそういう加工をやっている工場がドイツにあってその誘致問題だかなんだかでもめてるとかそんな話だったような。
いつ出た本なんだろうと思って本の裏を見たら1994年とありました。待合室のマガジンラックには新しめの芸術新潮が数冊置いてあって、たぶん古いのはこの1冊だけだったんじゃないかな。ということは意図してこれを置いてるってことだよなあ。先生の趣味?
他の特集としてモディリアーニもありました。こちらは数ページ程度の小特集。モディリアーニって美男子だったとは聞いてたけどホントに端正な顔立ちで。あんまり時間がなかったので流し読みですが、若い頃のデッサンとかが載ってたと思う。
もし足の怪我が順調に回復すれば当分あの病院へ行くことはないのですが(1週間経っても良くならなかったらまた来てねと言われた)あの本だけ目当てにもう一度行きたいような(笑)
古本屋で探して買うことも考えないでもないけど、どうせなら同じテーマをもっと深く追求した単行本とかないのかなあ。と思って検索してみました。そしたらこの本で文章を書いたり対談してたりした人の名前がわかったので調べてみたらそのうちの1人がこの手の本を何冊か出してることを発見。
何冊かあるうちではこれが一番新しいので、買ってみようかしら。
4480090193死を見つめる美術史
小池 寿子
筑摩書房 2006-10

by G-Tools

と、病院へ行ってもタダでは帰ってこないIraでした。

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