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2007'05.22 (Tue)

澁澤龍彦展ほか

土曜日は東京で一日遊んできました。
まずは埼玉県立近代美術館の澁澤龍彦展へ。ゴールデンウィーク前にその展覧会の情報を知って面白そうだなあと思ったけど連休中は余裕がなくて行くのは諦めかけてた。ルドンとかモローとか19世紀末から20世紀の幻想絵画が展示されてるらしくてその辺りを目当てに。アルチンボルドもあるというし。澁澤龍彦という人にはこれまでほとんど接点がなくて、彼が翻訳した「さかしま」を持ってるくらいかな。あとは先日買った「幻想の画廊から」がある。
今回の展示を見ても心情の変化はなかったんだけど、熱心なファンがいた(いる)んだなあということはわかった。展示の前半、同時代の芸術家たちとの交流を見てもふーんとしか思えない。駄目なのよー、あの1960年代とか70年代のアングラちっくなノリというかそういうものが。横尾忠則もよくわかんない。宇野亜喜良だけかな、あの辺で多少ひいきめに見れるのは。中盤以降にも金子國義とか四谷シモンとか出てきてたけどやっぱりよくわからない。エログロ路線って少し引き気味に見てしまう。前のめりになれない。
前のめりになって見てたのは前からよく知っててお気に入りの人たち。ほとんど西洋の人だったな。
今まであんまりよく知らなくて今回へえと思ったのはベルメールかな。かなり特殊な絵を描く人みたいだけど線が綺麗だなと。でも人形の方は…うーん、これが有名なアレかという感想。
常設展も見てきました。西洋画家はまあまあ有名どころがぽつぽつと。日本人画家は埼玉ゆかりの人を中心に。小茂田青樹の「春の夜」がかわいかった。小村雪岱の絵も面白かったな。
次に行ったのが上野の芸大美術館でやってる「パリへ~洋画家たち百年の夢」という展覧会。パリで勉強した日本の洋画家たちということで、黒田清輝から山本芳翠、藤島武二、浅井忠、日本人画家に多大な影響を与えたラファエル・コラン、あといろいろ。日本の洋画って昔は全然興味なくて、藤島武二、浅井忠もアールヌーヴォーとの関係で知ったけど洋画は別にどうでもよかったし、黒田清輝もどこかいいんだかわかんなかった。山本芳翠は色物的な絵を知ってるくらい。
今回もポスターになってる黒田清輝の絵はふーんという感じだったけど、「智・感・情」は面白かった。後期はこれの代わりに「湖畔」が展示されるらしい。それは前に見たことあるので前期のうちに来れてよかった。あとは「野辺」と「赤き衣を着たる女」もよかったな。
山本芳翠は「浦島図」が岐阜から出張してきてました。いつ見ても怪しい…。それよりも「猛虎一声山月高」が迫力あったなあ。暗い画面に孤独な虎の姿。なんとも心に迫る作品でした。あと、ジュディット・ゴーティエと交流があったとかで彼女と目される女性の肖像画があった。ジュディットといえばミュシャファンには御馴染み「白い象の伝説」を書いた人。その人と一緒に本を出したとかなんとか。そんな繋がりがあるなんて面白いなあ。1878年から1886年までパリにいたということなので、ミュシャが活躍し始めるよりは前ですか。接点があったりしたら面白いのになあ。黒田清輝とミュシャは同じ時期にアカデミージュリアンだかコラロッシだかにいたかもって話があったけど。山本の作品はその3点だけだったんだけど、もっと色々知りたいなあと興味が湧いてきました。
ラファエル・コランの絵がけっこう展示されてて、明るくてやさしい色使いがいいなあと思った。なんで日本人の作品だとこうならないんだろうと不思議に思うんだけど、なにか理由があるんだろうか。
藤島武二は風景画が実は得意だったと知ってびっくり。なかなかよかったです。朝日の絵にこだわってたとかで、綺麗な朝日の絵があった。女性の横顔もよかった。
浅井忠の洋画はなーんか色使いとか地味な感じであんまり。日本画はおもろかったな。あんな絵も描くんだ。あと装飾関係の展示品がいくつか。そちらは毎度のことながらかわいいなあ。
小磯良平は青い服の外人女性が神戸から出張してきてた。こないだ六甲アイランドで見たやつだー。あとで図録を見たら東京では展示されない作品として自画像があった。人のよさそうなおっちゃんって感じの自画像です。
佐伯祐三はまあこんなもんかねー。フジタは見たことあるのが多かった。安井曾太郎って今まであんまり意識したことなかったけどなかなか面白い。梅原龍三郎ってルノワールに傾倒してたのか。なるほどあの色合いはそこからきてるのね。
企画展とは別に「新入生歓迎・春の名品展」もやってて、加山又造の屏風絵が面白かったな。
最後はブリヂストン美術館。「じっと見る~印象派から現代まで」ということでブリヂストンのコレクションがいろいろ展示されてました。西洋絵画だけかと思ったら日本の絵画もあって、ここでも藤島武二を見つけてしまった。後で知ったんだけど重要文化財に指定されてるらしい「黒扇」がかわいかった。これですっかり藤島武二ファンになってしまいました。浅井忠もここでは比較的明るい画面でこれは好きだなと思った。岡田三郎助の婦人像(鼓を持ってる日本髪の女性)はどこかで見たことあるんだけど、どこでだろう…。西洋人だとコローが綺麗だなあと思ったり。ザオ・ウーキーという人の色が綺麗だなあと思ったり。ドーミエがあってちょっと喜んでたり。
情報コーナーに置いてあったモンティセリ展の図録が面白くてつい読みふけってしまいました。作品は印刷されたものを見るだけだとわかりにくいんで実物がたくさん並んでるところ見てみたいなあ。日本に彼の作品を100点くらい集めたコレクターがいるという話が面白い。孤高の変人みたいな伝説があるけど実際には彼は一部の人には支持されてたし絵も売れてたし少し変人ぽいところはあったかもしれないけど常識的な生活を送ってた人だったそうです。いつかまたどこかで見る機会があるといいなあ。
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