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2007'08.16 (Thu)

異邦人たちの夢

松坂屋美術館(名古屋栄)で開催中の「異邦人たちの夢~エコール・ド・パリと巴里を描いた日本人」を見てきた。
あちこちでよくやってるエコールドパリな展覧会だけど、今回は副題にもあるように「日本人」に焦点を当てていて、今までとはちょっと違った視点で見ることができて面白かったです。(ただし、過去にも似たようなコンセプトの展示はあったと思う。自分にとっては新鮮だったということ)
図録を買わなかったのでうろ覚えだけどほとんど国内からかき集めてきた絵なんじゃないかな。だから見覚えのある絵もちょろっと。
しかーし、入り口すぐのところにモディリアーニの絵が破損修復のために到着が遅れているという注意書きが。なんだよそれーと思いつつも、まあモディがなくてもそれなりに充実した展覧会でした。
たしか3部構成くらいになってて、最初はいわゆるエコールドパリな画家たち、つまりはピカソだのシャガールだのフジタだのの世界的に有名な人たちの絵が並んでた。その中ではドランとかヴァンドンゲンあたりが面白かったかなー。お気に入りのヴラマンクやキスリングもよかった。ピカソはポスターにもなってるでっかい絵(たぶん最後の奥さんがモデル?)が1枚あるだけだけど、なかなか面白い絵だった。彫刻も少しだけあった。ブランクーシは何度か見てるけど似たようなのばっかりで見たことあるやつなのかどうかわからん。
その後が巴里を描いた日本人ってことで、割と初期にパリに渡った人としては岡田三郎助とか安井曾太郎とか梅原龍三郎とか有名どころが並んでて、それ以外にあんまり知らない名前もたくさん。知らない名前でも結構面白かった。いわゆるエコールドパリ世代の画家(第一次世界大戦から第二次大戦の間)を集めてるのでそれ以前にパリへ留学した人たち(黒田とか浅井とか)の絵はなかったです。
自分にとっておなじみの佐伯祐三とか長谷川潔とか浜口陽三とかを楽しみつつ、猪熊弦一郎という人が画風が変わりまくってて面白いなーとか岡鹿之助の花の絵も綺麗だなーとか思ったり、ヴラマンクの影響受けまくりだろ!な里見勝蔵の絵もいいなーとか、これはルオー?な三岸好太郎とか、ピカソの影響受けてそうな東郷青児とか色々影響源を想像してみたり、なかなか楽しめました。
その後、第二次世界大戦に向けて戦局が厳しくなってきて1930年代はフランスから帰国する人が相次いで、最後まで残った人たちで日本人だけの展覧会をパリでやろうということになったというエピソードがあって、それに関する展示が最後にあった。ほとんどの人が日本に帰国するも、そのまま居残った人も何人かいて、中には強制収容所暮らしを余儀なくされた人もいたとか。
で、この展覧会を見た後にたまたまテレビで(NHKのBSだっけな?)外国から見た明治の日本みたいな感じの番組がやってたので見てたら、同じアジアの国(この番組で取り上げられてたのは主にベトナム)からは西洋におもねってると見られてたらしいというのを聞いてちょっと複雑な気分に。ベトナムはフランスの植民地になって搾取されまくってて、日露戦争で白人を負かせた日本に大いに勇気付けられて同じアジアとして西洋(フランス)に対抗するための協力を期待するも日仏で不可侵条約みたいなのを締結したりして(歴史に疎いので用語とかは適当)失望されてたんだとか。パリで絵を描いていた人たちとベトナム等の植民地からの搾取によって潤ってた人たちってのは必ずしも一致はしないんだろうけど、完全に切り離すこともできないような気がするし、うーん、頭の中が全然整理できてないけどそういうことも頭の片隅に忘れないで置いておきたいなと思った。
この展覧会はこの後福井市美術館へ行くようです。
似たような内容の展覧会を少し前にどこかでやってたような気がするんだけど、今回のはそれとは別の企画みたい。そのときのは行ってないから違いはわかんない。
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