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2008'09.24 (Wed)

芸術都市パリの100年展

秋分の日の京都に「芸術都市パリの100年展」を見に行ってきた。
春か初夏ごろに告知を見て以来楽しみにしていた展覧会だったんだけど…うーん、なんかいまひとつポイントが絞りきれてない印象。個々に面白い作品はあったんだけど、トータルとして見るとまとまりがないような。作品の貸し出し元は結構いいところばっかりなんだけど。
人が多くて人の頭越しに見てたりして、ひとつずつじっくり見れなかったからというのもあるかも。並んで待って近寄って見るだけの時間的余裕もなかったし。後半はそこまで混雑してなかったんだけど、入り口付近は狭いわ。京都市美って天井は高いんだけど人が動ける面積はあんまり広くないような気がする。それに前半は絵の前に柵が立ててあってあんまり近寄れないようになってたし、ガラスケースの中に入ってるのも多かったし。やっぱり時間に余裕を持って行かないとダメだなあ。
私の関心は主に19世紀末~20世紀初頭で、その時代を知るために色んな展覧会に行ってみてるけど、そうするとだんだん新たな発見が少なくなってくるジレンマ。もちろんまだまだすべてを知り尽くしてるわけじゃないから、今回の展覧会だって見方によってはもっと楽しめたかもしれないんだけど、できなくて残念。
実は10日ほど前に高階秀爾氏の講演会があったんだよな。行きたいと思ってたんだけど都合が合わなくて行けず。どんなお話だったのかなあ。
時間がなかった理由は京都市美に到着したのが2時ごろだというのに、お向かいの京都国立近美にも行こうと思ってたから。どっちも5時閉館で、近美の方が時間かかりそうだからこっちは1時間で切り上げなくちゃいけなくて…。朝早く出かけてりゃ余裕だったんだけどね。自業自得ってことで。
でもブログ書くために内容を思い出してるうちに、なんだかんだで結構楽しんでたんじゃ…と思えてきた。ブログを書くのってそういう効果もあるんだな。と今さらながら思った。
さて、展示内容を思い出しつつ感想をたらたらと書いてみる。
最初の方はパリの風景が並んでて、展示されてる作品の時代がだいたい1830~1930年くらいだったので、その100年の間にパリがどんな風に変化していったかを描写する展覧会なのかな?と思ったんだけど、途中からそんなの関係なさそうな作品展示になってくる。
個別におおっと思った作品は風景だとシニャックのやつかな。点描というのとはちょっと違うような気がするけど筆触分割だっけ、あれ好きだわー。
肖像画ではリッセルベルグが面白かった。こちらはまさに点描。
写真はエッフェル塔の建築途中が面白かったかな。基礎を作ってるところからあって、当たり前のことだけどあれだけでっかい塔を建てるには基礎もしっかりしてないとダメなんだろうなあと思ったり。作りかけの塔の向こうに宮殿が見えてる構図が面白かったり。塔の近くに自由の女神がいたり。
エッフェルと言えば以前古書店でエッフェル塔に関する展覧会の図録があって、面白そうー欲しいーと思ったけど分厚くて、そのときは他に欲しい本もあったので買えなかったのが心残り。
夜の景色を撮った写真も面白かった。ナダールの写真もよかった。ゾラの写真があったのが意外で面白かった。
物語の挿絵ってことでノートルダムドパリのコーナーはまあまあ面白かったかな。前にジーナ・ロロブリジータとアンソニー・クイン主演の映画を見てるんで、だいたいの内容は知ってるけど、原作は読んでないから原作にしかないシーンとかはよくわかんない。
モローの絵は興味深かった。未完成品が多かったので、うわーきれーとか迫力~とかいう感激はなかったけど、こんな風に描くのか…と興味がわいた。レダの白鳥はえろいよね。
彫刻は特別にインパクトがある作品はなかったけど、マイヨールをちょっとだけまとめて見れたのはよかったかな。ロダンはいつものロダンだしなー。好きだけど目新しさがない。ブルーデルはジャンヌ・アヴリルの肖像が面白かった。
田園コーナーはあんまり記憶に残ってない。馬の絵が面白かったけどここだっけ?ここでは雅宴画を取り上げて欲しかったよー。モンティセリでもいいし、ヴァトーでもいいし(これは時代が違う?)、他の人でもいいからさー。
室内装飾画のコーナーは面白かったけど、元ネタがわからないと苦しい…という絵があった。モーリス・ドニはよかったな。輪郭を白で描くのか…。藤島武二も大好きだったというピュヴィス・ド・シャヴァンヌも出てたけど、この人はいわゆるタブロー作品はあんまりないんだろうか。今まで生で見たのは全部、壁画とかの下書きっぽいのばっかりだ。実物見てみたいなー。
入り口にその時代に活躍した著名人の写真や年表があったけど、そこにサラ・ベルナールの写真も!もしかして展示にも関係あるのかなあと期待したけど、サラに関係しそうな絵はなかった。ちっ。
サブタイトルが『ルノワール、セザンヌ、ユトリロの生きた1830~1930年』ってことだったけど、その3人はそんなに比重が高くなかったような。ルノワールはポスターに使われてるやつよりももう1枚の方が好きかな。前に別の展覧会で見たもっと小さい女の子の肖像画と雰囲気が似てるような…。セザンヌは相変わらずよくわからない。今回のは比較的好きかなと思ったけど、なんでだろうなあ、なかなかすっと入ってこないわ。修行が足りない?ユトリロはいつものユトリロって感じ。前にユトリロメインの展覧会でだったと思うけど、引き込まれるような構図のがあって、おおっと思ったけど、それ以外って特に好きでも嫌いでもないしなあ。ユトリロの名前を聞くと昔々見たサスペンスドラマを思い出す。内容は全然覚えてないけどたぶん画商かなにかが事件に絡んでて、ユトリロの名前と作風をそこで覚えたような…。かーちゃんのヴァランドンは相変わらず濃い。この人も他の展覧会で見たのがインパクト強くて、今回のも面白かったんだけど、新たにどうこうってのはないかな?あ、でも肖像画(息子だったり恋人だったり)はちょっと面白いかも。サティってこんなところに顔出してるんだ…とかね。音楽を聴いたイメージではもっと柔和そうな雰囲気かと思ってたけど変わった人だったっぽいと最近知ったところだったしタイムリーかなと。
あれ、そういえばドーミエの名前を解説パネルかどこかで見たはずなのに作品を見た記憶がない…と思って作品リストを見ると載ってない。売店で図録をぱらぱらとめくってみたら展示されてなかったものがたくさんあったような気がする。あんまりまじめに見てないのでそこにドーミエがあったかどうかはわからないけど、そういうことかなあ。
さらに思い返してみると、ポスターアートは全然なかったなあ。アールヌーヴォー系はほとんどなかったし、象徴主義も控えめ。印象主義が強かったわけでもないし、エコールドパリ臭も弱かったし、考えてみると不思議な展覧会だ。作家の出身地をしっかり把握してないんだけど、フランス人中心だったんだろうか。あー、なんか消化不良な感じだから、もう一回内容を確認したいなあ。図録買っとけばよかったかな。
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