2017年04月 / 03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月

2009'12.01 (Tue)

オルセー美術館展~パリのアールヌーヴォー

世田谷美術館で開催していたオルセー美術館展へ行ってきた。(感想を書くのに時間をかけすぎて終わっちゃったよ…)
前日のBunkamuraに引き続き世田谷美術館へ行くのは初めて。最寄の用賀駅からはちょっと歩くらしくどうしようかなーと思ってたらバスの臨時直行便が出てた。美術館前までノンストップだから楽ちん。
オルセー美術館展といえば過去に神戸でやってたのに2回ほど行ったことがあるんだけど、今回はアールヌーヴォーに特化した展示。規模は神戸で見たのに比べたら全然小さいけど、展示品も大物は来てなかったかも知れないけど、ほどよくまとまってたんじゃないでしょうか。
ロートレックやらアールヌーヴォーの展覧会なんて今更…という気持ちもなくはなかったし、他にも見といても損はないかなと思う展覧会はあったし、一度は行ってみたい美術館とかもあったけど、そこまで引きが強いものがなかったんだよなあ。森美術館の展覧会が面白そうだったけどまだ始まってなかったし…。いまだに六本木のミッドタウンは行ったことがない。サントリー美術館も一度行ってみたいんだけどな。(天保山の恨みもあるし・笑)あくまで他の用事のついでなので時期は選べなかったからこの日程で行ける範囲で選んだ結果がこれ。でも行って満足。
入口の主催者挨拶とかが書いてあるところにフィリップ・ティエボーさんの名前があった。ガレの本を書いてた人だ!というだけで妙な親近感がある。
展示の最初の方に室内装飾の様子を映したビデオが2本。オルセー美術館の中に再現されている昔のおうちらしい。ビデオは参考にはなるけどイマイチ印象に残らないなあ。
グラッセの壁画があるって話は聞いてたんだけど、あんな最初の方に展示されてるとは。いろんな表情の女の子がたくさんいてかわいい。一番右端の太鼓を持った子がいいな。真ん中のこっちを向いてる子もいい。ドニとかボナールの絵もかわいかったなあ。
ラリックのアクセサリーがきれい。芥子の花の形そのままのピンが裏面から見るとまたきれいで…。ダイヤもキラキラ。むかしラリック展に行ったときはもっと大型の宝石を使ったやつも展示されてたんだけどなー。今回は宝石が目立つものは少なかった。ラリックのデザイン画も素敵だった。
さくらんぼのボンボンケースがかわいかった。後で入ったライブラリーで読んだ本には桜桃なんとか器って和名で書いてあって、その方が趣があって好きだわと思ったり。虹色に輝く孔雀の扇子もすごかったなー。サラ・ベルナールの椅子は、あれに実際に座ってたのかと思ったら…すごいなあ。
チラシにも使われてたシャンデリアは思ったより小さかったけど綺麗。でも写真と色が違いすぎる…。他にも照明器具があったけど、外から光を当てるんじゃなくて実際に照明として使われてる状態を見てみたかった。
書斎という存在の発展の仕方みたいなのの説明が面白かったな。ビューローって言葉の意味の変化がおもしろい。女性の果たした役割というところはへーという感じだったけど、フェミニストとかが見たら怒りそう?(笑)
楽しみにしてたサラ・ベルナールは最後の部屋に。ミュシャやグラッセもいいけど、ポール・ベルトンが!なんであれだけ間近に寄れないところに飾るんだよ。もっと近くでじっくり眺めたかったのに。
出口のそばでサラ・ベルナールの映画のひとこまが上映されてたけどものすごく短くて、え?こんだけなの…って感じ。でも動いてるサラだということで一応感激。撮影されたのって1910年代だっけ?かなりいい歳になってるはずだよね。モノクロ映画だし画質も今みたいにクリアハイビジョンとかじゃないので多少はごまかせるけど、やっぱり歳は感じる。サイレント映画の時代なので場面の前に簡単な説明が。英語だったので何度か繰り返し見て内容を確認したんだけど、物語のラストで病のマルグリットがアルマンの腕の中で息絶えるシーンでした。あらすじを知ってれば説明を読まなくたって見りゃわかる話なんだけど。熱い抱擁を交わす二人とそれを見守る従者(執事と看護婦?)、でもマルグリットの様子がおかしい…アルマンの腕から落ちそうになって慌てて支えるアルマン、という一連の動きが面白かった。当たり前だけどサラは100年前には生きていてあんな風に動いてたんだよなあ。これで声が聞けたら最高だったのに。たしかエジソンのところで録音したのが残ってるって話を聞いたことあるけど、いつか聞けるといいな。
出口にはおなじみグッズ売り場が。読売がスポンサーなんだ…。そのよみうりが仕入れたアンティーク版画とジュエリーが売ってたので売り場のおねーさんとあれこれ話してきた。こういうところで売ってるものって専門店と比べてどうなんだろうなあ。私もわざわざお店に足を運ぶほどの客じゃないし、デパートとか美術館とか書店とかの出張展示に何度か行って質問しまくったりモノを見せてもらったりするくらいなんで、信頼性とかお得度とかはよくわらかない。どっちみち買っても数万円とかなので上得意客にはなれそうにないしあんまり関係ない話かな。私が喋ってる間にミュシャの絵が売れてた。Maitres版でもシェレは安いんだなー。
アンティークじゃないアンティーク風アクセサリーとかも売ってた。展覧会グッズもいろいろあったけどこれっていうのがなかったなあ。グラッセの壁画のグッズがあったら欲しかったんだけどポストカードしかなくて、絵がちっちゃいんじゃ面白くないので買わず。とりあえず目に留まったアクセサリーがお手ごろだったので買って、図録も購入して、お買い物は終了。ロートレックコネクションの図録は買わなかったのにオルセーは買うのか…。だって解説をじっくり読みたかったんだもん。ただ、後でざっと眺めてみて、写真の内容に一部不満が…。立体ものはどうしても一方向からの写真しかなかったり光の加減とかで実際に見た印象と違ったりすることは多いんだけど、アクセサリーがメインの飾り部分のクローズアップだけで櫛の先の方が切れてたりするのがなあ。文章はまだ読んでない。せめて読み応えがあるといいんだけど。
企画展のチケットで所蔵品展も見られるということで、せっかくなので見ていくことに。ローカルな美術館の楽しみといったら地元作家の作品を見ることだね。ここは工芸系に力を入れているんだろうか?山田貢という人間国宝な友禅作家の特集をやってた。派手さはないけど面白い図案とかがあった。友禅のあとは壷とか皿とか。魯山人って世田谷の人?日本画では高山辰雄とか。屏風がきれいだったな。
ミニ企画で駒井哲郎特集があって嬉しかった。駒井哲郎の作品と駒井哲郎のコレクションを並べて展示していて、「銅版画のマチエール」も紹介されてた。この本読んでみたいんだよなー。メリヨンとか長谷川とかブレスダンとかもあった。銅版画は楽しい。
所蔵品展示室を見た後にライブラリーがあったので中に入ってみたら、展覧会関連書籍が目立つところに置いてあった。NHKのムックでオルセー美術館紹介本があって、5~6巻セットの中のアールヌーヴォー特集号が置いてあったので読んでみた。なんだか見たことある作品がいっぱいだー。これって神戸で見たよなあとか、今回展示されてたよなあとか。そこを読んでいてへえと思ったのが、オルセーがアールヌーヴォー関連のコレクションを始めたのはかなり遅くて、標準的なものは一通り揃えてはいるみたいだけどこれだ!という目玉作品がないということ。そういうものは既に他に取られちゃってたり値段が高騰してたりという理由かららしい。そういえば以前ガレの本で、ガレは近年フランスで再評価されるよりも先に日本で人気が出たから日本にいいものが揃ってるみたいなことを読んだっけ。アールヌーヴォーが再評価され始めるのが1950年代に入ってからで、60年代あたりには世界各地で展覧会が開かれたりポップアートの世界でリバイバルの動きが起こってたりするんだけど、オルセーはそれより遅れてコレクションを始めたみたいなことが書いてあった。正確な時期は忘れちゃった。今回の図録に書いてあるかな?その本が書かれた時期が1990年ごろと少し古いので、今は多少事情が変わってる可能性もあるのだろうか。これも後になって気づいたことだけど、今回の展覧会にオルセー以外の国内の美術館の所蔵品がちらほらと使われてたんだよね(版画作品はほとんどそうみたい)。オルセー美術館展なのに!看板に偽りありかよ!みたいな。でもそういう事情があるならオルセー美術館の所蔵品のみで大々的なアールヌーヴォー展というのは難しいってことなんだろうか。今回の展示も楽しかったけど小粒感は否めない。その昔V&A主催のアールヌーヴォー展が日本にも巡回してきてたけどあれは凄かったもんなあ。
ミュシャの本も入り口すぐ近くに置いてあったよ。学研のレア本だ!(なぜかうちにもある)
そんな感じで結構長居してしまった。とっくにお昼は回ってて、夜に大阪で用事があるから夕方前には東京を出ないといけないし、もう1軒行くには中途半端な時間なのでとりあえず東京駅に移動してお昼ご飯を食べることに。そして新幹線までの時間つぶしに丸善に寄ったら、ミュシャの本を見つけてしまったわけです。前にも書いたけど、時間が余ったからとか目の前にあったからという理由で入った本屋でミュシャの珍しい本を見つけてしまう自分の引きの強さには感心する。この調子でレア本よ、寄って来い!(笑)
関連記事

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  23:42 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

Comment

コメントを投稿する


管理者だけに表示

このページの上へ

Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME | 
アクセス解析