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2010'11.23 (Tue)

ポスター天国

サントリーミュージアム天保山で開催中の「ポスター天国」展へ行ってきた。楽しくも切ない展覧会でした。
サントリーミュージアム天保山休館のニュースが出てからカウントダウンの日々だったわけですが、遂に最後の展覧会になっちゃいましたよ。ああ、寂しい…。一応建物は大阪市に譲渡、コレクションも寄贈(貸与?)するらしいけど、運営がどうなるかわからないから、実質これが最後と思った方がいいよな。コレクションを生かすも殺すも学芸員次第、ちゃんといい企画を立ててやっていってくれたらいいけど、どうなることやら…。いい意味で期待を裏切ってくれることを願います。
一時は東京のサントリー美術館にコレクション全部持ってかれちゃうんだろうかと考えたけど、そうなってもあっちは日本美術中心の美術館だし毛色が違いすぎるよなあと思ってたので、天保山のコレクションとして天保山に残ってくれるのは嬉しいかな。あとはコレクションを引き継ぐ大阪市次第だ!がんばってくれ!
さて、まずはミュージアムの入り口から。建物に入るところは自動ドアが二段階(こういうのなんていうんだろ?)になってて、ひとつめの自動ドアを抜けたところに壁一面に過去の展覧会のフライヤーが!
101121_163129.jpg
ちょっとぼけちゃった。この中からミュシャを探せ!
本物のフライヤーが貼り付けてあるわけじゃなくて大きなボードに印刷してあるんだけど、これがまた涙を誘う…。この展覧会行ったなあ、これは行き損ねたなあ、こんなのやってたんだ!とか色々。
そしてエントランスホール。展覧会の街宣ポスターとか、たぶん企画展で展示するために作られたポスターとかが天井からいっぱいぶら下げてあった。他にも壁にいっぱいポスターがあったり、日本の古いポスターがあったり。気持ちは逸る一方だけど、とりあえず先に展示室の方を見ようとチケットを買ってエレベーターに向かった。そのとき売店の横を通りかかったらなんだかミュシャグッズが目に入るんですけど…これも後でいいやと先へ進む。
チケットをもぎってもらって中に入ると早速ロートレックがどーん。まずはアールヌーヴォーの時代から始まってた。フランスの色々が並んでるところにオリエンタルニッポンなポスターが並んでた。日本人から見ると突っ込みどころ満載なんだけど、こういう認識って今でも大して変わってないんだろうなあ。ここに地下鉄で来ると駅から美術館までの道すがら、謎のニッポン土産店があるんだけど、ありえなさすぎる着物のようなものとかよくわからないグッズが売っている。そういう間違った日本のイメージ。でもその中に一枚わりと綺麗なポスターがあって和風にちょっと洋風も折衷したような雰囲気だったかな。フランスだけでなくイギリス、アメリカ、オーストリアなど色んな国も紹介。今頃気づいた事実。ヤン・トーロップのあの絵って「デルフトサラダオイル」って言うんだ。サラダだよ…。
その後アールヌーヴォーでもちょっとモダンな香りがする作風から、ドイツのザッハプラカートとかになって、アメリカのI Want Youな兵士募集広告のような第一次世界大戦の時期の広告に。映画のポスターなどを挟みつつ、アールデコの時代になり、シュルレアリスムなんかも出てきたりしつつ、5階の展示は終わり。
ここでその昔ドイツポスター展で見たポスターと再会。目がどーんとデザインされたやつ。展覧会をたくさん見ているとこういう再会があって楽しい。ちょっとした復習にもなるし。
ここで展示見どころトークの時間になったのでギャラリー入り口に戻る。ここの小部屋にも少しだけポスターが。サヴィニャックのサントリーポスターがあったよ。トークの内容は展示室内のキャプションを読んでるだけっぽい内容だったけど一応それを気に留めつつ見るとなるほどという感じ。来週はギャラリーツアーがあるんだよなー。行きたい気もするけど、どうせ行くなら来月にしたい気も。
さて、後半戦です。第二次世界大戦の頃の戦争ポスターは戦意高揚だけでなく、戦争犯罪批判的なものも。戦後は平和ポスターも出てくる。そしてちょっと気持ちも軽くサヴィニャックの登場です。モンサヴォンでなごむ。そして60年代サイケなポスターが派手に並ぶ。フォントが奇怪過ぎて読めない(笑)でも楽しい。ポップアートがそれに続いて、ポーランドでちょっと不気味な気分になって、90年代のポスターでこれからのことを思う。雑誌Penに載ってたIBMの広告は、縮小サイズだとわからないけど下の隅の方に簡単な説明があって、Eyeはこういう意味、Beeはこういう意味、Mはこういう意味、みたいなことが小さく英語で書いてあった。なるほどねーと思ったけど正確に思い出せないのでここには書けない。
時代順の展示はこんな感じ。たぶんほぼ時代どおりに並んでたと思うけど、自分の記憶がちょっと曖昧なところもあるなあ。
ひととおり時代をなめた後、視点を変えた展示が。文字、絵、写真のそれぞれの要素に注目しての展示。
タイポグラフィいいよねえ。昔のお手製レタリングもいいし、あえて手書き文字を使っているものも展示されてたり。ここだったかな?1960年代ではないんだけどサイケな色使いのポスターがあった。じっと見てると目がちかちかする…。目くらまし攻撃されてるみたい。
絵がメインの作品はさすがに可愛いものがいっぱい。デザイン畑の人じゃない画家のポスターもあったり。先週堺で見たデュパがあった。前の方の展示に出てきたテーマがここにも当てはまるなあという内容もあったり。ふと気になったのはミスタンゲットというタイトルで似たようなタッチのポスターがここと前の方と2枚あったけど、作者が違う人だったこと。これってなんなんだろ?
写真はかっこいいものが多いかな。比較的新しいもので、シャネルのポスターは実際にどこかで見たことがあるような…
名残惜しくも展示室を出た後はエントランスホールの展示をじっくり。どこから見たらいいかわかんなかったので、まずは小部屋(昔はここも売店だった)から。日本のポスターが展示されてた。戦前戦後もあるし、もっと古いところでは引札の時代まで。ポスターの定番といえば美女なんだけど、何でその商品の宣伝に美女が必要なんだか…というのもあるね。杉浦非水の三越のポスターもあったよ!いつ見てもかわいい。
お次はエスカレーターの脇の壁。かなーり上の方までポスターが張ってあって、見てるうちに首が痛くなってくる(笑)ここには世界各地の「珍」ポスターが。怪しげなのがいっぱい。文字が読めない上に展示品リストにも「不詳」と書かれると何がなんだか。一応何の宣伝なのかくらいは書いてあるけど。さらには公衆電話コーナーの中にも何かあるし。旧満州国とか。日本の昔の映画のポスターとかも。そういえば昨日テレビを見てたら映画「風と共に去りぬ」をやってたけど、日本の古い映画ってあんまり残ってないよね…。一部の名監督作品くらいかなあ。ハリウッド映画は保存活動に熱心みたいで、「風と~」も1939年だっけ?相当古いのに今でも綺麗に見られるのに(内容が色々アレなこともあってアメリカでは今はほとんど放送されないらしいとどこかで聞いた気がするけど)。
エレベーターとかチケットブースの後ろ側?辺りの壁にもポスターが貼ってあって、中にはリスト未掲載なものまで。日本人作家による国際的なポスターかな?
エントランスホールの天井から吊ってあったのは北斎とかスヌーピーとかドラえもんとかのトリビュートポスターというやつだろうか。この辺の展覧会は見に行ってないのでわかんないんだけど、たぶんそのときに作られたものかと。
そうそう、ギャラリーに向かうエレベータに乗る前に映像コーナーがあって、いつもはIMAXシアターの宣伝ビデオが流れてたりするんだけど、今回はサントリーの昔のCMが流れてた。今展覧会のメインビジュアルを担当した人は昔からサントリーの広告キャラを描いてた人で、その人のポスターが何枚か貼ってあった。原画もあったけど、こういう原画ってあくまで印刷された結果が「完成品」なんだよなあ、と改めて思ったり。ポスターに限らず現代は複製の時代であって、芸術を考えるときにオリジナルってなんなんだろう?ってことが出てくるんだけど、このポスターの原画はとても完成品とは言えないものだなと感じたので(質が悪いという意味じゃなく、未完成品ということ)、なんとなくそのことに思いを馳せてしまった。
IMAXシアターの入り口のところには過去にIMAXシアターで上映した作品のポスターもずらっと。ここはいつも素通りなので普段がどんな風だったか記憶にないけど、昔のポスターをずっと貼ってるってことはたぶんないだろうし、ラストだからだよね?
とにかく建物の隅々まで見逃せない!私もまだどこか見てないところがあるかも…
そうそう、このミュージアムの見所といえばギャラリー内の展望スペースなわけですが、この日はお天気が優れなくて夕方だったけどあまりいい景色とはいかなかったのが残念。
今回は図録がないということは事前に聞いていたけど、なるほどこういう内容だと作りにくいかもなあ。入場料も大人500円と出血大サービスな感じだし(所蔵品のみで構成された展示なので比較的安くできる内容とはいえ)、全部で400点くらい展示してるし、現代の作品とかになると権利問題とかもあるかもしれないしなー。でもやっぱりないのは寂しいわということで、過去の展覧会図録の叩き売りでロートレック展のを購入。これはロートレックを中心として同時代の作家の作品とかロートレックトリビュートな作品とかを展示してた展覧会。
そうそう、こないだ紹介した雑誌「Pen」も売ってた。たぶん売ってるだろうなーとは思ってたけど。
過去の図録で他に気になったのは大阪コレクションのやつかな。大阪市内の3会場で開かれたあの展覧会、全制覇したけど図録は買わなかったんだよなあ。ここで開催されたヤツはモダンデザインがテーマで家具とかインテリア系メインだったし。あと、ガレとジャポニズム展も見に来たけど図録持ってないわ。でもガレの本は既に何冊か持ってるしなー。サントリーコレクション展みたいなのは他にもあって、サントリー夢回廊だっけ?そんなのは持ってる。
記念の小冊子というのが作られると小耳に挟んでたんだけど、それはどうやら現在鋭意作成中みたい?IMAXシアターの入り口付近に看板が立ってて、スタッフがお客さんを取材するかもしれないのでよろしくとあった。今作ってる最中っていつ完成するんだろう?
売店ではさっきも書いたけど過去の図録が叩き売り中。モノによって値段は違うけどたとえば私が買ったロートレックのは500円だった。たぶんもとは2000円くらいで売ってたんじゃないかな?とっくに在庫切れなものもあるので置いてあるのは数が知れてるけど、残り物の中に気になるものがあればこの機会に是非!
ポスター天国特製グッズとしてはポストカードやクリアファイルやノートなどがあった。気に入った絵のポストカードを一枚購入。あと、前にここで亀箱というのを買ったんだけど、今回ウサギの兎段が出てたので買ってしまった。だって亀といえばウサギでしょ!組み立てたら並べよう。
ポスター展にちなんでロートレックやらミュシャやらのグッズが色々とあって、ミュシャの傘とか鞄とかTシャツとか色々…。うーん、あんまり絵がどーんと前面に出てるデザインって大物は使いにくいような…。小物ならいいんだけどね。ブックカバーは迷ったけど、アルミのメモ帳ケース(?)を購入。
帰り際に改めて入り口の壁にあった過去のフライヤーを眺めてきた。私が初めてここに来たときはムーミン展をやっていて、その後はたまにぽつぽつ来る程度だったのが2003年くらいからかな?頻繁に来るようになって、ここ数年は少なくとも年に1回は来てた。あんまり記憶に残ってない展覧会もあれば強く印象に残ってるものもあり、長年お世話になってきたんだなあとしみじみ。
まだ閉館まで1ヶ月くらいあるし、12月に余裕があればあと1回くらい来たいな。展示リストを見るとこれってどんなんだっけ?というのがいくつかあるし、再確認のためにも…。

*会場内の様子は美術館公式サイトにもあります。
http://www.suntory.co.jp/culture/smt/gallery/index.html#scean

【More・・・】

おまけ。海遊館前のイルミネーション。
ツリー。ちょっとぼけた。
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エイがひらひら。
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ジンベイちゃん。
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ペンギンがちょろちょろ。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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