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2012'04.30 (Mon)

南蛮美術の光と影

神戸市立博物館で開催中の「南蛮美術の光と影」展に行ってきた。
この展覧会は展示替えが何回かあって、最低でも2回は行かないと…と思ってたけど、あらためて展示リストを見たら、3回は行かないと全部見れない!なんてこと!
リピーター割引はあるんだけど、それでも3回は大変だなー。
本編の感想はとりあえず置いておいて、最近、ちょっと出不精気味なので、今年度の展覧会予定もまだあんまりチェックし切れてないんだけど、会場に置いてあったチラシを見てびっくり。秋にエル・グレコ展があるんだ!大阪で!私は近現代の美術を主に見に行ってるけど、その昔は古典的な絵が好きだったんだよね。エル・グレコは興味あるなあ。予定に入れておこう。神戸にはフェルメールが来るらしいけど、フェルメールはなあ。だーいぶ前に青いターバンの子は京都で見たけど、あまりに人が多すぎて全然近寄れなくて、あんまり「見た」という気がしない。オランダ、フランドル絵画は好きなんだけど、どうだろうなー。
企画展とは別に、常設展示?的なところに、地元神戸を描いた絵が並んでた。川西英!他にも、神戸ゆかりの美術館で見た名前もあったり。知らなかったのでちょっと得した気分。
さて、本編のお話です。今回の目玉は当然、泰西王侯騎馬図屏風なわけですが。それは最後のお楽しみということで、最初は南蛮屏風から。この辺は、年末にここに来たときにも見たよなーと思いつつ(違う作品も展示されてたけど)見てました。(「日本絵画のひみつ」展
お次は「聖画の到来」というテーマ。こないだあんまり近寄れなかった扇の絵が、前よりは近寄れるようになってたので、じっと見た。けど、細かすぎてやっぱりよく見えない…。こまかーく色々描かれてるらしいんだけど、もっと詳しく何が描いてあるのか教えて欲しい。12ヶ月を描いた銅版画も綺麗だったな。版画はいいよ。救世主像も綺麗だった。微妙にデッサンおかしいけど。素人目には西洋で描かれたものか、日本で描かれたものか、よくわからないんだけど、説明には、日本人が描いたんじゃないかと書いてあったような…(図録を見てもなんとも書いてない)。三聖人像というのは原画と模写が並んでて、これは見比べつつ解説も読むと、なるほどなーと思える。ここのコーナーで面白かったのは、聖牌という呼び名になってたんだけど、ペンダントみたいなもの。メダイとかメダルとかに近いのかな?ちっちゃな絵を、金糸っぽいものとかビーズとかで囲んであるんだけど、あの素材はなんなんだろう?刺繍のもあったな。信仰とは別に、欲しい!と思ってしまった。(実際、純粋に装飾品として欲しがる人がいたと書いてあったような…。図録にも解説は載ってるんだけど、会場の解説が全部そのまま載ってるわけじゃないんだろうか、記憶にあるのに書いてないことがちらほら。私の記憶が怪しいのか?)そのものじゃなくてもいいから、似たようなのは現代にないのだろうか。金属のメダルもかわいかったなー。信心深い人には怒られそうだ。ちっちゃくて繊細な細工大好き。指輪もよかった。これも素材はなんだろうと、割とどうでもいいことが気になる。
お次は輸出漆器。聖がん(漢字変換できない)が立派で。蒔絵螺鈿いいなー。この辺は大阪市立美術館だっけ?どこかの常設展示室で見た記憶があるけど、凄いよねー。日本でいう仏壇にイメージ近いのかな?観音開きの扉の中に聖画などを納める厨子、と図録には書かれている。この細工が細かくて、こんなところにまで装飾が!と驚くくらい作りこまれている。真ん中の絵そっちのけで周囲を眺めてました。他にも色々とその手の工芸品が展示されてた。西洋人的には、どっちが重要だったのかなあ?宗教的な部分と、工芸的な部分と。両方大事?
さて、お次がメインの泰西王侯騎馬図屏風。なわけですが、図録やカタログの順番とは別に、2階のフロアに入ると、最初は初期洋風画でした。会期前半の展示は主に風俗図らしい。最初はかわいらしい「西洋婦人図」でした。図録を見るとペアみたいな感じの弾琴図もあるらしいのに、これは後期の展示なのか…。所蔵は別のとこなのね。でも雰囲気が似てる。そしてお楽しみの、西洋風俗図。何種類かあって、本で見た絵もいくつかあったけど、本物はいろんな意味で面白かった。私の持ってる本というのは、古書店で買った結構古いもので、印刷もそれほどよくなかったりモノクロだったりで、細部はよくわからなかったんだけど、本物を見たらなるほどな部分がいろいろ。笑えるのは羊のサイズ。小さすぎるだろ、それ、みたいな。図録で見ても明らかに小さいけど、本物を目の前にしたら更に可笑しかった。
しかし、図録を見ていて、これ可愛い!と思ったのが、神戸では展示なしとわかったときのがっかり感はいかんともしがたいな…。洋人奏楽図屏風見たいぞー!
地図の絵も面白かったなあ。都市図とか、どういう需要の元に屏風に仕立てられたのかぴんとこないけど、当時としては珍しくて需要があったのかな?
目玉の泰西王侯騎馬図屏風の感想をようやく書ける。これはねー、確かに立派。保存状態が比較的よいせいもあるのかもしれないけど、これだけ見るために行く価値はあるね。しかも8人勢ぞろいで見る機会は次いつあるか…。絵そのものもいいけど、解説にやたら力が入ってたな。まあここは博物館だし、研究の成果をどーんと見せないとね!とはいえ、今回わかったことで、逆に謎が深まったという説もあったり。ちなみにその内容は説明するのが難しいのでパス。ご自身で確かめてください…。
そして、キリシタン弾圧の時代へ。ここに展示されてた絵が、なんともいえない絵でした。殉教図って妙な感じ。これは誰のために描かれたんだろう?日本人を描いたにしては不自然な部分とか、どこの誰が書いたかもはっきりしないんだよね。稚拙さがその昔見た民画(民藝系の絵)を思い出した。あれは朝鮮だっけ?今回のはマカオで描かれたとかあったけど、地理的にはあんまり近くないよね?でもどこか近いものがあるような…(めっちゃ適当で感覚的なもの)。踏み絵は、わざわざ踏ませるために制作されていたというのも変な話。そんな経緯で作られたもの(と理解してたかは謎だけど)踏んづけたって構わないような、なんて言うのは大雑把すぎるかな。
んで、キリシタン時代は終わり、洋風画も変わっていく、と。そこにザビエルさんの絵が!教科書でおなじみのあれですよ。ここに来たときにレプリカが飾ってあるのを何度か見たことあるけど、本物は初めてかな?あとは、信方の絵がいくつか。この辺りは洋風画といえば洋風だけど、東洋の香りもあって、不思議な雰囲気。こんな絵を司馬江漢が持っていた?という話があるらしく、実は江戸後期~幕末の洋画に繋がってるのかも、な説があったりして、興味深かった。
最後はちょっと軽く、南蛮趣味の絵や工芸品が。面白いなあと思ったのは、南蛮船や南蛮人を宝船や福の神みたいに扱ってたというところ。おめでたいモチーフとして工芸品になってたり。そういうところって日本人だよねーと思った。
宗教とロマンみたいなところに焦点を当てる人もいそうだけど、個人的にはそういうとこよりは、日本が西洋画をどう捉えたかとか、日本の工芸品を西洋の人がどう捉えたかとか、キリシタン弾圧で消え去ったかに見えた洋風画の流れが実はひそかに生き続けていたのかも、みたいなところに心惹かれる。
感想を書きながら、こないだ買った「日本絵画のひみつ」と「西洋の青」の図録を見ていたんだけど、結構繋がる部分が多くて面白かった。博物館としても、自分たちが企画してる展示については多少意識してるだろうし、繋がって当然な部分もあるとは思うけど。しかしまだあの辺の時代感覚があやふやで、何度も資料を見直さないといつだっけ?どれだけ時代が経ってるんだっけ?と混乱してしまう。日本史不得意だからなー。
さて、とりあえずひととおり見た感想を書いたけど、ぶっちゃけ1回行っただけでは全貌を掴みきれてないです。特に聖画のところと初期洋風画のところは、まだまだ大物が見れてない!状態。展示期間は細かく切ると4つに分かれてて、その中で第1期だけのもの、第1期~2期のもの、第2期~3期のもの、第3期~4期のもの、第4期のみのもの、全期展示されるもの、など細かく分かれてます。第1期しか見れないものは南蛮屏風とポルトガル国インド副王信書。前者は前にも見てたけど、後者はなかなか貴重なもので、眼福でした。今ならまだ間に合うので気になる人はぜひ!個人的に見逃せないと思ってる「悲しみの聖母図」は第3期~4期だし、「レパント戦闘図~」は第4期のみ、となっている。だからあとは第4期に行けばいいかな、と思いつつも、第2期~3期の展示になっている南蛮屏風もあるし、どうしたものかなあと悩んでいる。第2期と第3期は1週間くらいとかなり短い区切りだし、うっかり行き損ねそうで恐ろしい。

【More・・・】

おまけの写真。
入り口にはどーんと泰西王侯騎馬図の面々が。
120422_150754.jpg
写真撮影コーナーもあったよ。
120422_151554.jpg
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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