2017年05月 / 04月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫06月

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Edit |  --:-- |  スポンサー広告   このページの上へ

2012'09.29 (Sat)

象徴派 夢幻美の使途たち

書く順番が前後してるけど、前に書いたヤマザキマザック美術館より前に、8月まで岐阜県美術館で開催していた象徴派展に行ってきた。(現在は新潟で開催中。11月から姫路で開催予定。)
この展覧会は今年の終わりごろに姫路で開催予定なので、そっちに行けばいいかなと思いつつ、盆休みの帰省ついでに寄ってみました。岐阜のみ展示の作品もあるしね。(そういう意味では、姫路のみ展示の作品もあるから、結局姫路も行くのか?)紙もの展示が多いので、前後期入れ替え数も多くて、全部見るのは無理っぽい。(展示品リスト・pdf。岐阜には展示されない作品もリストアップされてる。)
展示作品は、この企画の中心である、岐阜、姫路、新潟の各美術館の所蔵品を中心に、国内各地の美術館所蔵品を集めている。よっぽど日本人は象徴派(アールヌーヴォーとか世紀末美術も含めて)が好きなのねーと思ってしまう。
展示ボリュームはなかなかなもので、同伴者もいたので比較的さらっと見た。
なかなか見れないシャヴァンヌが見れてよかった。前期のみの作品もあったけど、姫路で見れるといいなあ。
ミレイの絵は奥さんの姉妹を描いていて、奥さんそっくりーと思ってしまった。(以前見たラファエル前派ドラマのせいだ…。あれはなるべく雰囲気の近い役者さんを選んでたんだろうけど、さらにメイクの効果もあるんだろうけど本当に似てた。)
グロテスクの系譜ってことで、ブレスダンやドレやルドンらが。ドレの木口木版はいつ見てもいい…。あの黒と白のコントラストはたまらんね。「神曲」から何枚か展示されてたんだけど細かく人がびっしり描かれててすごい。ルドンはいつものルドンで。同行者はルドンは暗くてあんまり好きじゃないっぽい。フェリシアン・ロップスとかアンソールとかもいいよね。
次に総合主義と象徴主義。ゴーギャンの木版画は刷りが違うものが並べられてたり。自刷りのぼやっとした感じもいいよね。エミール・ベルナールのスケッチ的な水彩も面白い。デヴァリエールって人の絵が、誰かに似てるなーと感じて、モローの影響がもろに出てるといえば出てるけど、今時ファンタジー系の絵にありそうな雰囲気も感じたり。あと、ルオーがいわゆるルオーの画風になる前の絵があったり。スピリアールトって人も面白かったな。ムンクの版画もいろいろあった。この人の絵を見てると影響受けてる人結構いそうだなーと思う。カンディンスキーの抽象じゃない絵もあったり。マックス・クリンガー「変身譚」の1枚は、昔どこかで見て、装飾枠がミュシャみたいだなーと思った記憶が。今見ると別にそれほどでもないんだけど。いつものことながら不思議な絵。
お次はナビ派。ドニの絵に描かれているという縦書きサインを探したけど見つからなかった。どこにあるんだろう。ボナールの版画集「パリ生活の諸相」が面白かったな。ところどころ、つい最近別のところで見たよなな絵も。(そういう展覧会ばかりに行ってるから。)リヴィエールのエッフェル塔36景とか、ブラックモンの版画もよかったな。
次は装飾芸術。ルドンの屏風があった。褪色してるからなのか、ちょっと見難かったな。ジョルジュ・ミンヌって人の彫刻は、聖女ってことで布を目深に被っている姿で、つい下から覗いてみたくなる。ガレとかドームもあった。綺麗。ここで、ガレの棚があって、側面にト音記号が象嵌で描かれていて、可愛いなあと思ったら、数日後に行ったヤマザキマザック美術館で同じようなものを見たんだよな。まったく同じものだったのかどうかまでは記憶が定かでない。ミュシャは「花」の4連作が1枚のシートに収まったものが展示されてた。サントリーポスターコレクションより。私が行ったのは後期展示だったけど、前期はジスモンダだったらしい。この解説に、ジスモンダはカルロス・シュワーベの薔薇十字美術展ポスターに影響されたのではと書いてあった。他にもアールヌーヴォー、ユーゲントシュティルなポスターがいろいろ。アーツアンドクラフツもあったよ。モリス&バーン=ジョーンズの装飾本いいなー。ド・フールの挿画が面白かった。この人、かなり面白いと思うんだけど、大々的な展覧会やらないかなー。その昔あったみたいなんだけど(図録を見かけたことがある)、その解説にもメジャーにはなりにくいようなことが書かれていたので、今後もやっぱりそういう立ち位置のままなのかな。
最後に、魂の画家たち、という表題で、ちょっと不思議な感じの絵がいろいろ。シュワーベの薔薇十字美術展のポスターは京都工芸繊維大学より。この絵が階段の踊り場の壁にかかってるの見たなー。あんなところにあんな風にかけてあっていいんかいな、と思ったっけ。絵の下のほうの指先が溶けてるところがちょっとグロいかも。ジャン・デルヴィル、クノップフ、トーロップ、レオン・フレデリックとか、好みがいっぱい。この辺は一人ひとりをもっとたくさん見たい!
てな感じで、名前を挙げるだけで感想が終わってしまうような感じだけど、好きな系統の絵がたっぷりで楽しかった。図録は当然購入。姫路での展覧会も行きたいけど、あっちは前後期でどう分けてくるのかな。公式サイトには載りそうにない気がして、いつ行こうか悩ましい。

今回のお目当ては企画展は当然のことながら、常設展にも(私的)目玉が!山本芳翠の裸婦ですよ。日本人画家史上初(たぶん)の裸婦画。
実をいうと、もしかしたら過去に見たことあるかもしれないんだけど、山本芳翠を意識し始めてからは初めて。浦島図は、ファンになる前にここで見たことがあって記憶に残ってるんだけど、そのときもしかしてこれも展示されてたのかも?という疑惑が。(薄らぼんやりとそんな記憶があるような、ないような…)
それはさておき、綺麗だなー。あくまで西洋の技法を習得しました!という結果でしかないと言えなくもないんだけど(参考にしたであろう作品の存在も確認されてたりするし)、あの時代まだまだ日本に油彩画が根付いていない時代に、海外に渡航して何年かであれだけの作品が作れちゃうんだもん。素直に凄いと思うよ。ファンの贔屓目でもあるんだろうけど。状態も良くて、たぶん大事にされてるんだろうなあと感じた。
浦島図も展示されてました。この絵、面白いよなあ。何をどうするとこうなっちゃうのか。細かいところまで色々描いてあって楽しい。
蜻蛉集も展示されてて、象徴派の展示との関連も言及されてた。山本芳翠はフランス滞在時にジュディット・ゴーティエと西園寺公望と3人で蜻蛉集を作るわけですが、そのジュディットさんはロダンといい仲だったり詩人とも交流があったり、そもそもあのゴーティエの娘だし、と、あの時代の文芸の世界ではそれなりに重要な人物。この蜻蛉集から彼の地でトンボモチーフが広まったのではという説もあるらしい。
コレクション展示は大きく分けて二つの特集「世紀末ヨーロッパの余韻」と「映るイメージ」をやってました。
前者で山本芳翠が何点かあった他、浅井忠もあったし、藤島武二もあったし、なかなかウホウホな内容でした。川崎小虎のうどんげの花にも再会できたし。
後者は数はそれほどなくて、写真作品が何点かと、絵なのか何なのかよくわからない作品が幾つか。そのうちのひとつを見ていて、同行していた母が一言、この人を知ってる、と。私が昔住んでたところのご近所さんらしい。うちからまっすぐ行って数十メートルくらい先?ってくらい近所。私とは5つくらい違うけど、たぶん交流はなかったかなあ。全然記憶にない。(街中なので通りをはさんで向こう側とかだと微妙に距離感があったりする。)親同士は交流があったみたいで、両親はその子のことも知ってるって言ってた。芸大に入るために何年も頑張ってたとかなんとか。今こんな風に活動してることまでは知らなかったらしく、凄いねー、よかったねーとかそんな感じで話題にしてました(笑)
ご近所さん(ただし過去形)がこんな風に美術館に展示されるような立場になってるというのも不思議な気分だ。ちなみに芸風というか作風は、インスタレーションが中心らしい。
http://www.shinjiohmaki.net/
関連記事

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  16:52 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

Comment

コメントを投稿する


管理者だけに表示

このページの上へ

Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME | 
アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。