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2013'07.15 (Mon)

中谷宇吉郎の森羅万象帖とティファニーアーカイブ

タイトルは謎な組み合わせだけど、同じ日に行ったのでまとめてしまう。5月の話です。

中谷宇吉郎の森羅万象帖@LIXILギャラリー大阪
中谷宇吉郎といえば雪の結晶の研究で有名な人。といっても一般的な知名度は知らない。ただ、いつどこでだったか知って、ぼんやりと心に引っかかっていた人だった。
LIXILギャラリーは、前に一度行ったことがある。そのときはチェコのキュビズム建築の展示を見た。あのときは一応家まわりのことってので納得したけど、今回の展示とINAXとの関係はなんなんだろ?(今はLIXILって社名変更したのかな?イマイチよくわかってない。)でも面白かったからいいか。
こじんまりとした展示室で、展示量もそれほど多くはないけど、じっくり見てると結構時間がかかる。ひとつひとつの資料が面白かった。
最初は中谷が自分の進む道を決めるに至った過程など。寺田寅彦との師弟関係が素敵。彼らの研究は実験物理学という分野になるらしい。自然現象などを実験を重ねることで法則性や原理などに迫って、その結果を現実の問題に役立てる、そんなお仕事。「大切なのは役に立つこと」という言葉はシンプルだけど忘れがちなことだよね。(研究者じゃなくても身に沁みる…)
その寺田は夏目漱石と師弟関係にあったとか、最近の行動と繋がってるなーと思ったり。(まだ感想書けてないけど、夏目漱石の展覧会に行った後だったから。)展示にはなかったけど中谷は油絵も描いたらしい。文才もあって著書が何点か展示されてた。映画も作ってた。
カタログの表紙になってる写真は火花放電。最初にやっていた研究で撮影したもの。あくまで実験の写真なんだけど、これが綺麗なんだなー。
放電写真といえば杉本博司のがあったなーと思い出してみたり。あれはかなりでかかった記憶が…。それに比較すると中谷の放電の写真の実物はとっても小さいんだけど、高解像度というのか、すごく繊細で綺麗だった。
これも寺田の言葉で、「自然現象の不思議には自分自身の眼で脅威しなければならぬ。」というのがあって、こういう写真もきっと驚きながら撮影してたんだろうなあ。
ところでこの放電の研究で気体の絶縁破壊を世界で始めて観測したという説明があって、絶縁破壊という言葉に電気工学系人間は反応してしまった。
中谷はロンドン留学して、そこでも色んな知見を得てくるんだけど、その中でInterestingとPracticalが両立していることに感銘を受けたそうで、ああ、そうだよなあ、と思ったり。楽しんだっていいんだよ!その上で世の中の役に立つことができたら本当に幸せだろうなあ。
なんかさっきから色々共感してるけど、私は研究職でもなんでもないです。でもどこか通じるものがあるんじゃないのかなあ。やっぱりそういう仕事したいよ。
で、放電の研究もちゃんと実際的な目的があって、それが時代だなーと思ったりするんだけど、軍事用の飛行船が爆破墜落事故を起こした原因の究明が目的だったとか。(1920年代後半)
さらに寺田の言葉で、オリジナリティは何もない所からは生まれない、出来るだけ沢山の人がやったことを利用して初めて出せるもの、というのが心に残った。これは研究についての話として挙げられてるけど、アートでも同じなんじゃないだろうか。ミュシャ好きをやってるとオリジナリティって言葉には何かと考えされられることがあるんだけど、ちょっと過去の何かに似てるからってパクリだと言ってたら何も生まれないし、影響を受けたくないからと情報をシャットアウトしても、新しいと思ったことが既にやられていたということだってあるだろうし。過去の事例を知ることで逆に独自性ってもんがわかるんじゃないのかな。そこで何も新しいことが思いつかないんであればそれまでのこと。
長々と語ってるけどこれに関する展示はそんなに多くないです。
そして、雪の結晶の研究の話に。このときの宇吉郎の言葉がまた微笑ましくてですねー。楽しそうに仕事していたのが伺える。
色んな雪の結晶の形を観察して、分類して、表にして、雪の結晶研究の基礎を築いたということだけど、何のための研究だったのか?というのは、今の時代だとあまりぴんとこないけど、寒冷地の着氷の問題に役立てるためということらしい。雪や氷の性質を解明することで、雪や氷による被害を軽減しようということらしい。(凍上で鉄道線路が使えなくなったり、飛行機やプロペラに着氷したりする問題)
雪の結晶の写真がたくさん展示されていた。ガラス乾板(たしかレプリカだったと思う)がたくさん展示されていたのが綺麗だったなー。観察した結晶は、自然に出来たものもあれば、人工的に作ったものもある。人工的に作るためにウサギの毛を使うという話も面白かった。これも試行錯誤の結果に編み出した方法だそうで、実験物理学ってそうやってやるんだ、と興味深かった。
教育用映像のひとつが流れていて、ガラス窓にできる霜の様子とか、見ていたら面白かった。モニターはふたつあって2種類の映像が用意されてたみたいだけど、そのうちひとつしか上映してなかった。もうひとつのも見てみたかったな。絵コンテは展示されてたのに。
霧を消す実験もやっていたそうだけど、その解決策として火炎噴射機で消そうとしてたというのにウケた。笑っちゃいかんのだろうけど、ご本人も後日談としてちょっと無茶だったようなことを書いてたみたい。
戦時中はやっぱり戦争に関係する内容も多いし、所属していたのが北大だから北海道の地域に根ざした研究として、農業物理学だとか資源としての雪について研究していたらしい。
敗戦後は日本の大学で研究というのも難しかったのか、渡米してシカゴでまた雪や氷に関する研究をしていたらしい。チンダル像についての研究だそうで、チンダル現象って聞いたことあるけど何だっけ?というくらいの知識しかなかったけど、写真が色々展示されてて面白かった。自然って不思議だー。
そこでの研究の成果として、単結晶の氷が金属みたいな性質を持つということが紹介されていて、そうだったんだー、知らなかった。もう50年も前の研究なのでその世界では有名なのかも知れないけど。展示されている写真を見ていてもとても氷とは思えない…。
さらにグリーンランドでも研究していたらしい。この辺になってくるとカラー写真も出てきて、氷河の写真が綺麗だった。
カタログがまた素敵な作りで。凝ってて、綺麗。書影ではわからないと思うけど銀色の光沢を感じる。ここに寄せられた文章もみんな素敵でね。宇吉郎の随筆もひとつ収録されてる。これが凄くいいので、もっと宇吉郎さんの随筆読んでみたいな。
4864805040中谷宇吉郎の森羅万象帖 (LIXIL BOOKLET)
福岡 伸一 神田 健三 中谷 芙ニ子 LIXILギャラリー企画委員会
LIXIL出版 2013-03-20

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大阪の展示は終わっちゃったけど、今はLIXILの本拠地、常滑(愛知県)でやってるし、9月には東京でも開催されるそうだ。

ついでにチェコのキュビズム建築のカタログもちょっと読んできたけど、これもそのうち欲しいな。
4872758471チェコのキュビズム建築とデザイン1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク- (INAX BOOKLET)
鈴木 豊 藤森 照信 ロスチスラフ・シュヴァーハ ペトル・ヴォルフ 住友和子編集室
INAXo 2009-03-14

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輝かしき伝説 いま明かされるティファニーの秘宝@うめだ阪急ギャラリー
中谷宇吉郎を見た後に、そういえばなんかやってるって聞いたような…と思い出して、寄ってみた。
ティファニーといえば、アールヌーヴォー好きにとってはガラスの人、L.C.ティファニーなわけですが、今回はそっちのティファニーじゃなくて宝石の方がメイン。
アールデコの宝石やら、カラーストーンのジュエリーやら、セレブを飾るジュエリーなど。
エリザベス・テイラー愛用品が目玉の展示だったらしく列が出来ていた。列が短そうなタイミングを見計らって並んで見て来た。これがなかなか凄くて、写真ではわからないけどすごく立体的だった。花弁の反りまで丁寧に作ってある。
他にも凝ったデザインで面白いのがあったけど、セレブ関連のだったと思うけど誰だったか忘れた。
そういう派手でキラキラなものだけではなく、銀製品やラッカー(漆塗り)のジュエリーも。この辺は良く知らないけどブランドなりにそこそこいいお値段なのかしら?オープンハートとか有名だよねー。たぶんその辺はお手頃なのかな?(ブランドジュエリーとかあんま興味ないんで…)
デザイナーの存在にもスポットを当てていた。パロマ・ピカソとか有名だよね。名前しか知らんけど。他のデザイナーも取り上げられてたかもしれないけど忘れた。
カラーストーンや細工が面白いジュエリーは好きなので見てて楽しかったけど、その次に面白かったのがトロフィー類。古いものでは100年位前のもあって、彫刻みたいだった。いや、普通に彫刻と呼んでいいと思う。新しいものだとWBCとかの野球のトロフィー。セリーグのトロフィーもあったよ。ちゃんと優勝チーム名が刻んであったから実際に使われてるものってことだよなあ。
展示室内で、ティファニーがこれだけ大手になれたのはドレスコードが云々…と豆知識を語っているのが聞こえてきた(詳細は忘れた)。その同じ人が、ティファニーって人の名前?土地の名前じゃないの?とか言っていたのが不思議だった。なんだよ、ティファニーに詳しいんじゃないのかい。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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