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2013'07.31 (Wed)

芝川照吉コレクション展~青木繁・岸田劉生らを支えたコレクター

6月の話。
京都国立近代美術館でやっていた芝川照吉コレクション展へ行ってきた。
芝川照吉というコレクターの旧蔵品が京都国立近代美術館に収蔵された記念の展覧会。
最初に岸田劉生の切通しの絵があった。これは旧芝川コレクションであって、今回ご遺族から京都に寄贈されたものではないらしい。
芝川コレクションは1000点くらいあったらしいんだけど、芝川さん没後に売り立てで所有者が変わったり、震災で失われたりして、遺族の元に残っていたのは200点余りだそうで。今回の展覧会では、現在は別の所有者だけど旧芝川コレクションとわかっているものを借りてきたりもしていた。(借りられなかったものはパネル展示もあり)
近代洋画を同時代人としてコレクションしてきた人だったそうで、評価の定まったものだけでなく、若手の助成もしてきたそうで。そういう作家との関わりも説明されていて面白かった。
特に岸田劉生と青木繁が大きく取り上げられてたかな?
こういうとき、京近美って手前味噌だなーと思うんだけど、ここで少し前に青木繁展をやっている。そのときの展示で青木繁の没後、友人たちが遺作展を開いたり、画集を発行しようとしたり、美術評論家が評論を書いたり、色んな人の努力がなければ今の評価はなかった、という紹介をしていた。そのときの説明には出てなかったように思うけど、芝川さんも資金面で援助したりしていて、そのお礼に青木の作品を芝川に贈呈しようとしていたとか。結果的にその作品は別のコレクターの手に渡るんだけど、過去の展覧会を見てると繋がってくるところが面白くもあり、内輪受け?と感じたり。
旧芝川コレクションの中に浅井忠の読書をする女(だっけ?)もあった。残念ながら本物は来てなくて、パネル展示。あと、浅井の工芸品で漆塗りのお皿とかがあった。
民藝分野もたくさんあって、藤井達吉について大きく取り上げられていた。実際に使われていたせいもあってか、状態はあまりよくないんだけど、使ってこその民藝だよというアピールもあったっぽい。
工芸率が高いところはやっぱりこの美術館の主張なのかなーと、前回の展示のことを思い起こしていた。(交差する表現展
コレクションの売り立てに際しての画家のコメントが面白かった。当時の売り立て会用のカタログのコピーが展示されてて、坂本繁二郎と、石井柏亭だっけな?のコメントが載っていた。
見終わった後に感じたことは、コレクターの存在意義のようなもの。物故作家とか評価の定まった作品を集めるだけでなく、現役作家の作品を買い支えるのもコレクターだし、パトロン的に援助するのもひとつの形。いろんな作家との関わり方があるんだなと。
コレクションを築き上げても、コレクションが散逸することもある。理想はコレクションを維持することだけど、色々事情もあるだろうし、しょうがない部分はあるんだろうな。
そこで美術館に寄贈という手もあるんだけど、これも一長一短なんだよね。双方の利害が一致すればいいけど、下手すると死蔵されちゃう可能性もあるしさ。美術館の役割というものも考えさせられる展示だった。
そういえばちょうど私が会場に入ったのと同じタイミングで謎の解説会らしきものをしていた。公式サイトには特に予定は載ってなかったので美術館主催ではないのかな?似たようなペースで進んでたからたまに会話が聞こえてきたんだけど、おじいちゃんが…おばあちゃんが…とか言ってたので身内なのか?個人でやってるんだったら野次馬で入り込むのも気が引けるのであんまりかぶらないように見て回った。
1Fフロアにはスターバーがまだあった。前回の展覧会が終わったら撤去しちゃうのかと思ってたのに…。後で知った話で、好評につき展示期間を延長したらしい。このセットは今後どうするんだろうなあ?せっかく作ったんだし捨てるのは勿体ないけど、取っといても出番はあるのだろうか。
毎度充実のコレクション展も鑑賞。
野島の写真がよかった。ガムプリントとかオイルなんとかいう技法とか、詳しくはわからないけど、絵、版画みたいだなあと思いながら眺めていた。
村上華岳特集も。この人は俗世を離れて仏画を描いていた人のイメージがあるけど、最初っからそうだったわけでもないんだね。その辺の絵もあったりして、それはそれでよかった。
藤島武二の花籠があった!この子、別の美術館に出張中なのを見たことはあったけど、本拠地で見るのもまたよい。
西洋の作品も展示のところでコレクションの背景説明を読みつつ、ポリシーがはっきりしてるのはいいことだけど、毎度のことながら主張が強いよなーと思う。こういうところが京都らしさなのか。
バーバラ・ヘップワースがあった。最近ようやく名前を憶えた人。彫刻は色んな角度から眺めるのが好きなんだけど、光の当たり方が面白かった。どこから光を当てるのかも計算してるのかな。
デュシャンもあった。レディメイドのアレとかよくわからんっちゃーよくわからんのだけど、まあ、いいや。天井からぶら下がってる作品があって、細い糸で吊るしてるから宙に浮いてるみたい。影が面白かった。
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