2017年06月 / 05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫07月

2013'08.08 (Thu)

夏目漱石の美術世界展@広島県立美術館

もうとっくに広島での展示は終わってしまったけれど、ゴールデンウィークの最中に広島まで夏目漱石の美術世界展を見に行ってきた。東京展が終わる前に感想書き終えたかったんだけど、もう静岡に行っちゃってます…。(広島、東京、静岡の順に巡回)
夏目漱石は19世紀末の美術世界と関わりの深い人、ということは何となく知ってるけど、夏目漱石の本はちゃんと読んだことはない。今回は世紀末美術がお目当て。同時代の日本美術も。
ゴールデンウィークの連休前半初日に行ったら、菓子博の最中で人が多かったけど、美術館はそれほどでもなく。快適に鑑賞。
せっかくなので音声ガイドを借りてみた。朗読してくれるから嬉しい。
入り口にどーんと「我輩は猫である」の猫が。解説パネルの背景になってた。そのパネルはずっと後まで続く。猫猫。かわいい。
吾輩は猫であるの初版本とか並んでてうきうき。いいなあ、欲しいなあ。本物じゃなくていいのよ!復刻とかそういうんでいいからさー、橋口五葉の装丁、浅井忠の挿絵で読みたい!(中村不折も)
猫をつまんでる銅像も面白かったな。
続いてターナーとか、漱石がイギリスで読んだか、日本に戻ってきてからだったか忘れたけど、読んでた資料ってことで、海外の雑誌(ストゥーディオとか)が置いてあった。
挿絵の中にシャーロットの女もあった。たしかウィリアム・ホルマン・ハントだったかと。この絵は油彩よりも線画の方が糸が絡まってる感じがわかりやすくて好みかなー。(ウォーターハウスの絵だとその辺がわかりにくい。)
ウィリアム・ホガースの風刺画があったりするのはちょっと意外だったかな。油彩画もいいけど、資料的に展示されてる書籍類とか、個人的にはそっちの方が好み。漱石の書き込みがあるらしいとか解説に書いてあった気がする。
ミレイのオフィーリアとか青木繁のわだつみのいろこの宮とか、本物は展示されてなくて写真パネルだったんだけど、微妙なサイズ設定だったなあ…。
ロセッティのレディ・リリスは前にも見たことあるんだけど、確か同じようなものが何点かあるんじゃなかったっけ?前に見たのと今回のが同じものなのかどうかは不明。髪の毛たっぷりー。
豚の大群の絵は謎だ…。いや、解説で背景は説明されてたから意図はわかるんだけど、絵面として謎だなあと。この辺、音声ガイドで朗読を聴きながらだったので、理解はしやすかったんだけどね。
漱石が親しんだ日本画コーナーがあって、古い南画とか水墨画とかがあった。ここに藻刈舟図があって、そんな駄洒落があったのかと思ったんだっけ(大阪とパリの展覧会でも見た話題)。日本画の部類は展示期間が細かく区切られていたので、リストにあるうちで見られたのは少ないんだけど、それは誰にとっても同じこと。しかし文人画系のものはまだよくわからないなあ。ぱっと見きれい、面白いとか思えるものくらいしか楽しめない。
当時の展覧会とかに出かけていって批評を垂れてたりした内容も書かれていた。辛口だけど褒めるときは褒める。
日本の洋画もいろいろ。藤島武二が見られて嬉しい。蝶がパネル展示されていた。この絵、長らく公開されてないらしいけど、いつか本物を見られる日が来るのだろうか。その日を夢見て生きていきたい(大げさ)。
浅井忠ファン的には油彩も水彩も見れて嬉しい。重文がしれっと置いてあるのが凄い。漱石の小説「三四郎」に出てくる深見という人物のモデルが浅井らしいんだけど、名前を見て笑った。
橋口五葉は、1~2年前に大規模な回顧展を見たので、あのときも出てたな~と思いつつの鑑賞。装丁だけじゃなくてペリカンとかインドっぽい女性とかの洋画まで出てるとは。
広島のみの展示って書いてあった厳島神社所蔵の山姥図はなかなかの貫禄だった。
漱石の小説に登場する絵を再現したものが展示されていた。酒井抱一の作風を模した銀色の屏風。後日談になるけど、ボストン美術館の日本美術の展覧会で、金屏風だけど雰囲気の似たものを見て、なるほどねーと思った。洋画で黒田清輝風の女性像もあった。こういうのって何を考えながら制作するんだろうなあ。小説の中で構図やら何やら細かく描写されてるわけじゃない場合、どんなイメージを抱いているかは読者それぞれ違うだろうし、作中での作品の位置付けにも左右されるだろうし。
夏目漱石自身の作品も展示されていた。
最後に本の装丁に関するものが色々と展示されていて、橋口五葉ファンには嬉しい。漱石自身の装丁もいろいろ。
最後の最後は漱石のデスマスクでした。

見終わると売店に繋がってるわけですが、グッズ可愛すぎ。
http://www1.hpam-unet.ocn.ne.jp/special/index.php?mode=detail&id=87#goods
あれもこれも欲しくなって困る。悩みに悩んで手に取っては戻しを繰り返し、最終的にレジに運んだのはこれだけ。
2013-04-27_224458.jpg
絵葉書、付箋、メモ用紙は、使い道はさておき場所もとらないし可愛いからいいんだけど、トートバッグは悩んだ…。鞄は縦長派なので、横長トートってあんまり使わないんだよなー。でも猫のイラスト可愛いし。五葉だし。
図録は、今回展示替えが多くて一度に全部は見られないようになってたから図版だけでも確認したかったのと、まとまった形で手元に置きたいし、漱石理解への一歩として買ってみた。
浅井忠の挿絵グッズは絶対どれか買う!と思いつつクリアファイルか絵葉書か悩んで、絵葉書を見てたら、原書の裏の文字が透けて見える部分までそのまま印刷されてて、そこがツボった。
買わなかったけど便箋も可愛かったなー。五葉のポスターの絵柄のものも欲しかったなー。スタンプも惹かれたなー。

後日、芸術新潮の5/25発売号が夏目漱石特集だったので、買ってみた。広島はとっくに終わってからの特集ですか…。もったいないなあ。広島でしか見れないものもあったのに!日曜美術館でも取り上げられてた。広島は結構空いてたんだけど東京や静岡はどうなんでしょ?
特集は、展覧会で取り上げられてた内容も含んでるけど、当時の町の写真とか、展覧会にはなかった部分もあるので楽しい。装丁もたっぷり紹介されてるし。藤島武二の蝶も載ってるし(私の趣味です)。
B00CJEW0JO芸術新潮 2013年 06月号 [雑誌]
新潮社 2013-05-25

by G-Tools


当然ながら、企画展示だけじゃなくコレクション展も見てきた。常設展示室ではふたつの特集展示。
恋は宇宙的な活力である―夏目漱石とその時代に思いを馳せて
ひろしま菓子博2013応援企画 和菓子の色彩

どこからどこまでがどっちの分類に入るのか忘れちゃったけど、色々たっぷり楽しかった。
大胆な陶芸作品。十二代三輪休雪という人らしいんだけど、なかなか凄かった。萩焼らしい。
トルクメニスタンの銀の装飾品が面白かった。
これも海外のどこだったか忘れたけど刺繍が凄かった。
他にもインドだったかの布とか綺麗だったなー。プリントが繊細。
ここのコレクションの目玉らしいダリがあった。大きい。
馬の置物?も自慢のコレクションらしい。かわいかった。
菅井汲をまとまって所蔵してるらしい。遺族からの寄贈と言ってたかな?
バーバラ・ヘップワースとその旦那(ベン・ニコルソン)の作品が向かい合うような形で展示されてた。
最後の方が工芸コーナーみたいになってて、民藝系のものとか、地元の工芸品らしいものとかがあった。詳しい説明は忘れちゃったんだけど、漆塗りだっけなあ?立体的に盛り上がってるやつが凄かった。
南薫造をたくさん見た気がする。他にも、企画展示でも展示されてたなーという名前がちらほら。

この日、海の見える杜美術館でミュシャ展やってるのも知ってたんだけど、こないだ京都で見たしなー、違う会場で見るのも悪くないけどちょっと遠いしなー、ということでやめて、現代美術館でやってる日本の70年代展を見ることにした。
(つづく)
関連記事

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  23:05 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

Comment

コメントを投稿する


管理者だけに表示

このページの上へ

Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME | 
アクセス解析