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2013'08.12 (Mon)

大阪がとんがっていた時代―戦後大阪の前衛美術 焼け跡から万博前夜まで―

6月の話。
大阪大学総合学術博物館でやっていた、大阪がとんがっていた時代展へ行ってきた。
そんな博物館があるなんて知らなかった。大学がミュージアム的なものを持っているのは幾つか知ってるけど(京都工繊とか、龍谷大とか)、阪大でアート系の展示って意外だなあと思いつつ足を運んだ。阪大ってこんなとこにあったのかー。
タイトルにある通り、戦後大阪の前衛美術を大阪万博の時代まで追いかける内容。大阪万博といえば広島で見た日本の70年代展にも出てたなあと思いつつの鑑賞。
3部構成になっていて、まずは戦後間もない頃について。行動美術協会、パンリアル美術協会、デモクラート美術家協会などが紹介されていた。自分が比較的わかる範囲で言うと瑛九とか泉茂とか下村良之助とか三上誠とか。
生活美術聯盟というのは知らなかったけど、新聞記事もパネル展示されてて面白かった。池田遊子って人の彫刻とか。当時の広告とか、前田藤四郎の作品とかもあった。後で読んだ本に出てきたことだけど、公告と前衛の距離が近いのって意外なことなんだろうか。
次に具体美術協会について。
当時グタイピナコテカに展示されていた海外作品の現物と当時の展示風景写真があったり、グタイピナコテカ建設に当たってのデザインスケッチとか、会員の個展パンフレットとか。
フォンタナは例のキャンバス切り裂き絵画の金色版があった。ミシェル・タピエの献辞も。でかい。この辺の作品は個人蔵が多かったけど、具体美術館の所蔵品だったものらしい?だとして、閉館後はどうなったのかな。そのまま関係者の誰かの手元に残ったのか、別の誰かの手に渡ったのか。今ここに出てるってことは海外ではなく日本にあるってことなのかな。
グタイピナコテカのデザイン画が面白かった。コンペが開催されたものの誰の案も採用されなかったというオチだった。
吉原治良関連ということで、ファッションショーのパンフレットがあった。奈良で田中一光展を見たときに吉原関連の仕事としてファッションショー用のデザイン画があったような…と思いつつ眺めてたら、田中一光がデザインしたパンフレットもあった。
最後に大阪万博や都市の様相。
現存する建物もあるのかな?新歌舞伎座を中心に、作家が手がけたビルや劇場の外装デザインとか、彫刻とか。ここに出てきた建畠覚造って人、たしか和歌山県美で見た名前のような…。気づかないところでこういうものが街中にあるもんなのね。
大阪万博ネタは4月に広島で見てたから、脳内補完しつつ見たけど、やっぱり万博ってのが時代の節目だったのかな。平和、闘争といったキーワード。横尾忠則のポスターもあったよ。
現代音楽のことも紹介されていたけど、元々あまり詳しくないのと、資料展示だけだとよくわからなかったので、さらっと流してます。会場内に音楽が流れてた。
展示室はそれほど広くないけど、細かい資料や写真も含めると結構なボリュームで、楽しかったです。

博物館の常設展示も見てきたんだけど、化石鉱物やら顕微鏡やら分子構造模型やら五姓田義松やら計算機の歴史やらが楽しかった。流石、阪大って歴史があるのねー。そのとき自分が阪大にいるってことを全然自覚してなかったけど、今更それを実感するのであった。

博物館のショップに鉱物ジャンルで有名な益富さんの追悼本(「石に立つ矢」)が置いてあって、なんで?と思ったら一時期、阪大講師だったのか。輝安鉱の標本が飾ってあったり、立派な日本式相晶もあって、鉱物好きなので反応してしまった。
展示とは全然関係ないけどこの本が面白そうなので買ってみた。アマゾンで検索したら私が買った本と表紙が違う!と思ってよく見たら、特大の帯がついていて、帯を外したら同じ表紙でした。帯にはどーんと美人画が印刷されている。(アマゾンには帯付き画像も出ている)
4791766199近代広告の誕生 ポスターがニューメディアだった頃
竹内幸絵
青土社 2011-09-21

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この人、天保山にいた人なんだ…。そうか…。

後日談ですが、展示を見た時点では予約受付中だったこの本を紀伊国屋書店で見つけて購入。展示作品全部が載ってるわけじゃないけど、反芻するにはちょうどよい。
4872592190戦後大阪のアヴァンギャルド芸術: 焼け跡から万博前夜まで (大阪大学総合学術博物館叢書9) (大阪大学総合学術博物館叢書 (9))
橋爪節也 加藤瑞穂
大阪大学出版会 2013-07-05

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関連書?と言っていいのかわからないけど、こんな本も買ってみた。岡倉天心はやっぱり天敵だ…。
4925185284美術フォーラム21 第17号 特集:「大坂画壇」は蘇るか?――「綺麗なもん」から「面ろいもん」まで
美術フォーラム21刊行会
美術フォーラム21刊行会/醍醐書房 2008-05-30

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こんな本もあるらしいけど、ごつすぎて手を出す気になれない…。
492518539X大坂画壇はなぜ忘れられたのか――岡倉天心から東アジア美術史の構想へ
中谷伸生
醍醐書房 2010-03-31

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これは別の流れで欲しくなって買ったものなんだけど(裏表紙がウジェーヌ・グラッセのジャンヌダルクだったもんで…)、偶然大阪ネタが載っていた。前述の広告の本を買ったときは意識してなかったけど、ぐるっと回って繋がってたみたい。
4925185500美術フォーラム21 第27号 特集:ポスターの視覚文化論
美術フォーラム21刊行会
美術フォーラム21刊行会 2013-05-30

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