2017年09月 / 08月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫10月

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Edit |  --:-- |  スポンサー広告   このページの上へ

2013'12.01 (Sun)

生誕130年 橋本関雪展 ―豪腕画人 関雪登場―

兵庫県立美術館で開催していた橋本関雪展を見てきた。9月末のこと。
橋本関雪は唐犬図と木蘭を知ってるくらいで、あまり詳しい経歴とかまで頭に入っていなかったんだけど、何故か前売り券を買ってしまって、見に行った。動物画は気になるし、せっかくなんで見たいなーというくらいの軽い気持ち。(動物画といえば去年、京都でやった山口華楊展に行き損ねたのをいまだに悔やんでいる。今年は竹内栖鳳やるのでこれは絶対行く!)
会場に入ると、すぐのところに金山平三の旧蔵品というものが。関雪と金山は同年生まれらしく、同郷。美校時代に多少付き合いはあったみたいだけど、それより関雪は金山平三の父親と懇意にしていたという話が不思議だった。
展示を見てると若くして画才を発揮するも家庭の都合で10代後半からしばらくは大変だったらしいという漠然とした情報しかなくて、どの程度の苦労だったかはわからない。(会場内に置いてあった図録を見てみたけど全部は読めないし、少し読んでみただけでは具体的にどんな生活をしていたのかはよくわからなかった。)でも25で文展に入選して以降は特に暮らしに困った風な説明はなかったし、幾つも別荘建てたりして、生活は安定していたような印象。
両親や祖父母が教養人で本人も漢学とか漢詩とか詳しくて、中国の故事とか儒学の知識も豊富だったようで、そういう素養に基づいた絵を描いていたりするんだけど、南画って難しいんだよな…。精神性が云々言われてもよーわからん。(この文章自体が知識がないことバレバレな書き方だ。)
で、まあそんな生い立ちだから若い頃から大人との付き合いがあったのかなあ?というところで、金山平三エピソードに戻るわけです。父親と付き合いがあったから、その息子の平三のことを、同い年と聞いて意外だった、もっと年下かと思ってたとか言ってたらしい。
13歳のときの作品が展示されてたんだけど、上手すぎる…。
活動期間は1900年ごろから1940頃まで(1945年没)。
唐犬図と木蘭は見たことがあって、それは近代日本画、現代風(と言っても昭和初期だけど)といった文脈で取り上げられてたような気がする。(具体的に何の展覧会で見たのかはよく憶えてないんだけど。木蘭は確かここ、兵庫県美で見たはず。)
それを思えば不思議ではないんだけど、金山平三と同い年というのを聞いて、ちょっとだけびっくりした。近代的ではありつつも、題材は中国の故事だったり、南画とか割と古風(という表現が適切かは不明だけど)な絵を描いてたりもするから、あんまり昭和のイメージがなかった。61で亡くなったので、長生きしてればもう少し近い年代の人って意識も持てたのかな?(80として昭和40年ごろまで活動してた可能性も…)
竹内栖鳳に師事したけど、ほどなくして袂を分かったとか。京都に別荘を建てて画室を構えてたらしいけど、いわゆる京都画壇とは距離を置いてたらしいとか、そんなエピソードも。終戦間際に亡くなったために没後の回顧展などで画業をまとめられる機会がなかったせいで、記録や資料の整理なども進まなかったらしい。
(そういや竹内栖鳳も、京都の美術館によく行ってる身からすると十分知名度あるように思えてたけど、全国区では案外知られてない作家らしい。最近の回顧展で一躍脚光を浴びてるようなことを誰かが言ってた。)
ということで、久々の大回顧展なんだそうで。
展示作品のキャプションを見てたら、姫路市立美術館所蔵のが幾つかあった。関雪の父親は明石藩の人だったらしいけど、姫路は遠いような?そうでもないのか?
そういう背景を鑑みつつ、作品の感想など。
最初にそんなに最近の人という気がしていなかったという感想を抱いたように、比較的正統派というか、古風というか、新古典派とか呼んだりもするらしい、そんな作風が多い印象。
割と繊細な線で描かれた絵が多いのかな?と思いながら見てたら、「南国」という絵でびっくりした。色も派手だし線も力強い。こんな絵も描くのねー。
古風と言いつつも、たぶん日本画の伝統から行くと今風ではあるのかな。その今風が大正時代だったり昭和初期だったりするから、今見ると古風に見えるってだけで。
登場人物がその時代の現代人ではなく、歴史上の人物だったり仙人だったりするから、あまり時代を感じないのかな。洋装の人物なんかが出てくるといかにもな時代性を感じるんだろうけど。(大正ロマン、昭和モダン、とか呼ばれるタイプの日本画とか、あるよね。)
ひとつ、ちょっと雰囲気が違うなと思った人物画があった。三幅対の掛軸。真ん中に木があって左右に男女が描かれてる。これも中国の古い言い伝えみたいなのだったと思う。親孝行がどうのっていう。ぱっと見たときはただ、不思議な感じがしただけだったんだけど、後で解説を読んだら宗教画的、キリスト教っぽい、みたいな説明があって、なるほどと思った。女性が赤ん坊を抱いているのは聖母子っぽくも見える。確かにちょっと西洋っぽい香りがしないでもない。
山水図的なのは、完全に南画の領域だったなあ。南画がわかるようになる日が来るのだろうか…ってくらい疎い世界だ。
落款がたくさんあった。自分では彫らなかったらしいけど、腕の立つ彫師?を招いて彫らせてたらしい。相当な拘りがあったようで。
写実といえば動物画なのだろうか。
唐犬図のモデルは洋犬(ボルゾイとか、あとは名前忘れた)で、モデルにするために何匹か取り寄せたものの、相次いで病死するという悲しい裏話も。展示室の最後に写真パネルが何枚か展示されていて、その中に洋犬と一緒に写ったものがあったけど、そのときの犬なのかな?
他にも猿とか狸とかいろいろいた。これは現代目線から見てるからかも知れないけど、すごーく自然に馴染んでる。写実的に描くのは近代以降のやり方だけど、それが日本画として自然に見えるというか。「リアルすぎて妙な感じ」とかそういうのがない。当時の感覚としては新しかったのかな?
最晩年は戦争に関連する絵もあったり。
売店は、ちょっと地味目だったかな?
竹内栖鳳の班猫グッズが幅を利かせてた。栖鳳との間の確執は実際どんなもんだったのかわからないけど(展覧会ではあまり深く突っ込んでなかった)、うーん。
うーんとか言いつつ、班猫のミニクリアファイルとか買っちゃったんだけど。橋本関雪のも買ったよ。姫路市所蔵の可愛い子(作品名忘れた)のチケット入れ。
ブログ書きつつ読んでた関連リンク。
京都ゆかりの作家
http://www.kyotodeasobo.com/art/artist/hashimoto-kansetsu/hashimoto-kansetsu.html
白沙村荘・橋本関雪記念館
http://wagen-memo.jugem.jp/?eid=473
画廊のサイト
http://www.tor-gallery.com/gallery/2013/06/1306291f/

常設展示は前に見てたのでパス。一部入替もあるから時間があれば見たかったけど、無理だった。
入場するときに、11月からの展覧会のチケット貰った。行こうと思ってたやつなので嬉しい。(クールスポット関連の特典だったと思う…。クラコレのときにも配布してたらしいけど、私が行ったときはまだそのキャンペーンやってなかったので貰えなかった。)
少しだけ時間があったのでライブラリに寄ってみた。
主に他館の展覧会の情報収集(ポスターがたくさん貼ってある)だったんだけど、そういえば奥の方に貴重な美術書を展示してることがあったなあと思って奥まで行ってみたら、加藤太郎が!ガラスケースに版画集を並べてあった。そこの解説を読んで知ったんだけど、加藤太郎は結核で亡くなっていて、兄弟も相次いで同じ病で亡くなったため、後に残された兄弟の奥さんが家を建て替えるときに納屋ごと焼き払ってしまったとかで、ほとんど作品が残っていないらしい(詳細はうろ覚え)。だから残っている作品もわずかなんだとか。私も葉っぱの木版画くらいしか知らなくて、でも印象に残っていたんだけど、そんな事情があったとは…。事情が事情だけに仕方ないと思うけど、辛いね…。
関連記事

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  14:47 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

Comment

コメントを投稿する


管理者だけに表示

このページの上へ

Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME | 
アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。