2017年03月 / 12月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Edit |  --:-- |  スポンサー広告   このページの上へ

2013'11.10 (Sun)

六甲アイランドで関学とキモノ、そして神戸

9月後半の話。
小磯記念美術館で開催していた特別展「関西学院の美術家~知られざる神戸モダニズム~」を見た。
展覧会の中では洋画もよかったけど、版画!木版画!北村今三と春村ただを!これがよかったなあ。
特に春村ただをのスケートする男性の絵が素敵すぎた。この絵は知ってたんだけど、実物を見たことあったっけなあ?本で読んだだけ?ちょっと記憶が怪しいけど、今回あらためて見てみると、いい。
神原浩の銅版画もよかったな。
関西学院って芸術系の学校じゃないはずなのに、結構画家を輩出したりしているらしい。学内に芸術同好会的なものがあって(絵画部弦月会)、そこでの活動を通してのことらしい。商学部とか経済学部とかがあって(現在のことは知らない)そこに入学はしたけど勉強はそっちのけで絵を描いていた人もいたとか?(先生の方が、勉強はいいから、いくらでも絵を描いてていいから、是非おいでと誘ったとかなんとか…)
吉原治良は実業家と芸術家の二足のわらじを履いてた人だけど、こういう大学だったからこそな部分もあるんだろうか?
昔、関学のキャンパスがあった原田の森ってどこだろう?と思ったら王子公園駅の近くか…。いつか行こうと思いつつ先延ばしにしてる横尾忠則の美術館ができたとこだ。そろそろいい加減に行かないとなー。
関学グッズが売っていたのにはどうしたらいいのか悩んだ(笑)だって別に関学関係者でもないし、関学に憧れる身でもなし。関西出身じゃないからあんまり親近感もないんだよな。阪急今津線に乗ることは多いので、身近といえば身近なんだけど。大学受験の頃は京都は射程内だったけど、大阪、神戸はあんまり考えてなかったしなあ。(今思うと大差ないんだけど。)
このブログを書くために参照ページとか調べてたらこんな文章(http://www.kwansei.ac.jp/gakuinshi/37NK.pdf)を発見。この展覧会に至る過程が書かれていて興味深い。ちょっと前までは生没年も不詳だったり遺族も不明だったりわかんないことだらけだったんだなあ。それが少しずつ紐解かれていく様子にわくわくする。
そういえば展示では京都国立近美の所蔵品が目に付くと思ったけど、そうか、例の川西英コレクションか。
この辺の事情をよく知らず、神戸ファッション美術館へ行くついでくらいの気持ちで寄ってみただけだったんだけど(一応吉原治良とかお目当てはあった)、これまでの鑑賞経験と結びつくような体験ができてよかった。こういうことがあるから美術館通いはやめられないんだよなー。
版画目当てでカタログ欲しい気分になったけど、西村元三朗展のカタログを見つけてそっちに飛びついてしまった。だって初期作品が結構載っているんだもん。(関連記事その1その2

で、当初の目的、神戸ファッション美術館で「涼をよぶロマンキモノ展―夏の愉しみ―」展を見た。
時間と体力に余裕があれば歩いていける距離なんだけど、今回は電車で移動…。
昭和初期くらいの時代がメインなのかな?まだまだ着物を着ている人も多かった時代、夏の着物は他の季節に比べると商品展開が多彩だったようで、技術の発達で様々なデザインの着物が作られたとか。素材も涼しげだったり。
見るからに涼しげなのもあるし、秋のモチーフを用いることで涼しさを演出したりも。
抒情画を再現するマネキンが面白かった。端的に言うと、着物だけを展示するよりもわかりやすいってことなんだけど、色々と苦労もあるようで。しかし、この美術館に通ってるとマネキンにも愛着がわいてしまう。だんだんアブナイ人になっていきそう(^^;)
参考にされてたのは高畠華宵がほとんど。中原淳一が少し。他の画家もあった。すべて原画とか当時の印刷物そのものではなく、複製写真パネルだった。(そのこと自体はどうでもいい。)
絵をそのまま再現ではなく、恐らく手に入る素材の中から近いものを選んでたのかな?髪型の解説もあったり、想定される年齢も書いてあったり。20代半ばくらいの若奥様が多かったような…。
花火大会だか夏祭りだか、見るためよりも見られるために装っていたみたいな解説もあったような…。
着物の柄を見るのも楽しかったし、解説を読むのも楽しかった。図録というほどでもない薄い小冊子が売られていたので買った。
ミニ企画でビーズバッグコレクションも展示されていた。
簡単な分類だけで詳しい解説もなかったのでさらっと眺めてきたけど、まとめて見ることで、持つ人の年代によって色使いとか違うんだなーというのがわかったりして面白かった。

ついでに神戸ゆかりの美術館にも入ってみた。
特集展示「没後10年・生誕90年 西村 功と神戸 哀歓とユーモア」。
この人は耳が聞こえなくて東京芸大へ入学できず、誰かの尽力でムサビへ入ったとか?そんな制約があるのか…。絵を描くのに関係ないように思うのに。
私は神戸育ちではないのであまりよく知らないんだけど、タウン誌みたいなもの(ペーパー?)の表紙イラストを描いていたらしく、その原画と現物が展示されていた。地元の人には懐かしい感じがする作家さんなのかな?

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  22:19 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'10.13 (Sun)

兵庫と和歌山のコレクション

古い話をふたつ。
7月末に、兵庫県立美術館へ、コレクション展のみを見に行ってきた。
ミニ企画のひとつは大阪にあった現代美術画廊、信濃橋画廊のコレクションを一括寄贈されたお披露目。その画廊は2010年で閉廊したらしい。信濃橋と聞くと信濃橋洋画研究所を思い浮かべるんだけど、それとは全然違った。
現代美術には疎い自分ですが、以前から兵庫県美が持ってたコレクションで信濃橋画廊に展示されたものもあるという紹介があったりして、兵庫県美リピーター的にはとっつきやすい内容になっていた。
画廊の歴史を振り返るような感じで、特定の作家に偏らず色んな作品が並んでいたので、なかなか感想も書きにくいんだけど、現代美術(もう現代じゃないけど)に触れるいい機会になったかなーと思う。
新収蔵品の紹介として、泉茂と菅野聖子があった。元永定正もあったよ。泉茂は縁があってファンになったけど、この頃の作品はどう反応したらいいのか悩むなあ。システマティックな絵画制作というやつなのか。タイトルの付け方まで徹底的。
そして、毎年恒例の手で見る造形。毎年見てるわけじゃないけど過去に何度か見ている。前回はイマイチだったけど、今回は結構面白かった。
低めの温度で焼いたという壷がよかったな。ああいう複雑な構造は触りがいがある。
でっかい壷みたいなのがあったけど、触ってみたら軽い感触。張りぼてという表現は違うかもしれないけど、軽そうな素材だった。こういう触ってみて実感できるものがあるってのは面白い。

8月末には、和歌山県美のコレクション展を見てきた(コレクション展2013-夏と、瑛九:紙の上の仕事)。本当はコレクション展だけじゃなくて夏休み向けの企画展示も見たかったんだけど、暑かったり天気が悪かったりでずるずる先延ばしにしてるうちに会期末になってしまって、見れなかった。残念。
コレクション展だけでも十分なボリュームだったけどね。特にお目当てだった瑛九のミニ企画がよかった。
コレクション展は夏をイメージさせる作品がいろいろ。そういう中に田中恭吉や恩地孝四郎がしれっと入ってるのが嬉しい。川口軌外の大型作品もよかったな。
そういうテーマとは別に和歌山ゆかりの作家たちも。高井貞二が気になる。泉茂や瑛九の油彩画もあった。
瑛九のミニ企画は、フォトデッサン/ペーパーワーク、エッチング、リトグラフ、資料展示といったところ。ミニ冊子ももらえた。エッチングとかリトグラフはじっくり見てるといくら時間があっても足りない。
それにちなんでデモクラート美術家協会とかの瑛九周辺作家たちもいろいろと出ていた。一人当たりの点数は少ないけど、いろんな人の作品が見れて楽しかった。池田満寿夫の「月に吠える」にまた会えて嬉しかった。
最後に瑛九の版画研究の成果発表みたいなパネルがあった。これが結構面白かった。銅版画の原版を元に復刻版を摺ってみた、みたいな内容だったけど、オリジナルはニュアンスを出すために色々と工夫をしてるらしいことと、復刻版はあくまで線を忠実に再現することに主眼を置くからそういった味を排除してる、とか、版画も奥が深いなあと。
次のミニ企画が香山小鳥なんで、また来ないと!和歌山は遠いんだよ、本当に。でも、楽しそうな企画をやってくれるんだよなあ。今度は企画展示も逃さずに行きたい。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  08:24 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'10.12 (Sat)

挿絵と表紙絵からみる教科書の世界

お盆休みのちょっと前に、ふとした思い付きで、京都市学校歴史博物館というところへ行ってきた。
場所を大雑把にしか頭に入れずに行ったら迷った。道を一本間違えてて、行き過ぎてうろうろ…。
「挿絵」というキーワードに引っかかったんだけど、見終わってみると挿絵率は低かったような…。
「学校歴史博物館」なので、京都の学校(主に小学校?)の歴史を辿る常設展示室があって、それとは別に企画展示として、教科書の挿絵や表紙絵を紹介していた。
常設展示が案外面白くて、京都では全国的に小学校の制度が出来る前に小学校を始めてた(正確な表現じゃないかも)とか、またまたプライドの高い京都様だわ…と思ったり。(京都国立近美もそんなとこあるよね。別に嫌味ではなく感心している。)
さすが京都は違うぜと思ったのは、そんな小学校の出身者には名のある画家や工芸家がたくさんいて、母校に作品を寄贈しているということ。レプリカがあちこちに掲示されてたけど、あんな人、こんな人の作品が、小学校にあるなんて!いきなり魯山人の壷とかあるんだもんなあ。
常設展示のほうにも昔の教科書類が展示されていて、レプリカが手に取れるようになっていた。戦争の前後で墨で塗りつぶしたやつまであって、なかなかにヘビー。
京都だけなのか他の地方でもそうだったのか、小学校は区役所や警察、消防署などの役割も兼ねていたというのが面白かった。だから昔の小学校には緊急警報?用の鐘がついていたりする。ほとんどは残ってないらしいけど京都市内にひとつだけ残っているそうで、機会があったら探してみよう。
昔の学校は町民から寄付(強制?)を貰って運営してたそうで、かまどがひとつの単位として使われてたという話が面白かった。あと、学校のお金の出入りを記録した帳面で、糞尿を売って収入を得ていたという話が面白かった。どこでだったか最近そういう話を聞いたところだったので。(昔は人糞を肥料にしていたという話。)
昔のノートとして、紙だけじゃなくて黒板のちっちゃい版みたいなやつがあった。
古い話ばかりではなく比較的新しい内容もあった。給食の変遷についてとか。食品サンプルが展示されてた。こういうのって全国共通なのかなあ?私はアルミ食器→メラミンだったなあ。牛乳はビンからパックに変わった記憶が…。

企画展示では、教科書がいろいろと展示。
さるかに合戦が時代ごとに展示されてて、体は人間、頭の部分だけ動物になってる絵があった。前に絵本の展覧会で見たことがあったけど、シュールだよな…。それがある時期からはそういうスタイルじゃなくなるという説明があった。
教科書の歴史とは関係ないかもだけど、その背景とか気になるなー。
東郷青児や岩崎ちひろの絵が表紙の教科書もあった。
ドレミの歌がかわいかった。各音に対応するのは、どんぐり、レモン、みかん、歯、そらまめ、らっきょ、しいたけ、らしい。
常設展示じゃなくてこっちだったと思うけど、ランドセルが革じゃなくて竹の皮だっけな?そんな素材で出来たやつが展示されてた。(でも親の話とか聞くと戦後あたりの時代はまだランドセルは一般的じゃなかったっぽいけど…)

企画展示目当てのはずが、常設の方が盛りだくさんだったなあ。
建物も少し前まで小学校として使われてたものだから、卒業記念品が飾ってあったり、この学校自体の歴史の展示があったり、そういうのも楽しかったな。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  10:32 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'09.17 (Tue)

生誕100年 中原淳一展

7月末の話。少し前に加藤まさをを見た流れで、阪急うめだでやるから近いしってことで、中原淳一展を見てきた。
十代の頃の画帳から絶筆まで、色んなものが並んでいた。
中原淳一の絵は凄く好きってわけではないんだけど、戦前の絵柄は可愛いなと思った。戦後では、童話の挿絵とか、影絵とか、装飾ページが可愛かった。
別に苦手というほどでもないんだけど、どこがイマイチなんだろうと思いつつ見てて、特に結論もないんだけど、ひとつあるとすれば体型かなあ。時代の流行もあるのかもしれないけど、肩が張っててウェストぎゅっと絞ってるみたいなデザイン画が結構多かったような。顔つきも快活すぎるのかもしれない。
若い頃は夢二に感化されてたりするそうだけど、初期(戦前)はともかく戦後のこの人の作風って抒情とはちょっと違うような。それが戦後、昭和の時代なのかねー。大正ロマンとかアールデコ、昭和初期のモダンな雰囲気ともちょっと違う。新しいといえば新しい。
初期はイラストレーターとして、中期は雑誌編集者として、という立場の違いも絵柄に影響を与えているんだろうか?
中原淳一は雑誌の表紙とか本の表紙、挿絵なんかが有名だけど、それ以外にも雑誌まるごと編集してたり、講演会もやったり、色んな仕事をこなしてて、睡眠時間2~3時間を365日何年も続けてたって、そりゃ体壊すよ。なんでそこまで…?というのが気になった。結局、体調を崩して晩年は療養生活だったらしい。
なぜそんなに生き急いでいたのか?と考えたりもした。ふと思い出したのは寺山修二。彼も大概ワーカホリックで、その裏には少年期(だっけ?)に病気になってあまり長生きできないんじゃないかという思いがあったのではないか、みたいなことを元奥さんが言っていた。(たまたま読んだ本で聞きかじっただけの情報ですが…)そういえば橋口五葉も過労で若くして亡くなってるし、程度の差こそあれ、打ち込みすぎてしまう性質の人ってのはいるのかもねえ。
原画は紙を切り貼りして修正してあるものが結構あった。ハイライトの入れ方とか、そのままだとちょっと不自然というか、あくまで印刷物となったときに綺麗であればいいということなのかな?下絵の段階ではモノクロで色は後から指定するようになってたり、あくまで版下絵って感覚なんだろうなと思ったり。
ときどき原画と完成品(本や付録などの印刷物)が並んでて、見比べるのも楽しかった。
デザイン画は他の人がデザインしたものを淳一が描き直してたものもあるそうで、雑誌としての統一感を重視してのことだったらしい。
服のリメイクアイデアとか、実用的な記事は面白かった。
病気で仕事を中断している間に作ったらしい人形の展示も。脚ながー。何頭身だよってくらい。
会場が会場だけに宝塚歌劇100周年特別展示もあった。奥さん男前だなあ。
最後に、淳一の生誕100年を祝う著名人の色紙がずらり。ぶっちゃけ、芸能人の色紙とかどうでもいいんだけど、宇野亜喜良のがかわいかった。顔のドアップをデザイン化したような構図で、目のところにイラストが入ってるという表現で伝わるのかどうか…。あれが絵葉書とかになってたら欲しかったな。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  02:00 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'09.09 (Mon)

フェルメール光の王国と山本容子

今更過ぎる感想文。アップしなくてもいいかなーとも思ったけど、せっかく書いたので。
阪急うめだでやっていたフェルメールのリクリエイトなる複製画の展示会を見た。
これで1000円かよ…という反発もありつつ、阪急のカードで割引になるしーと興味半分で行ってみた。フェルメールは過去に1度だけ見たことがあるけど凄い人ごみで全然近寄れなかった記憶しかないので、複製とはいえ原寸大を間近でじっくり見られるのはいいかもなーと思って。
一応キャンバス地にプリントしてるからそれなりにそれっぽい作り。額縁も本物と同じにしてみましたってことらしい。
こういう複製を見ていて思うのは、絵画って2次元といいつつ実際は3次元的に見てるんだなーということ。特に油彩画はそうなんだけど、色とか線も大事だけど、表面の質感というかマチエールも重要。とはいえ、実物を間近で見たことがないから本物がどんなマチエールかは知らない。油絵盛りまくりのものと違って表面は均一にならしてるのが古い時代には多そうだから、フェルメールも平面的なのかも知れないとは思う。それでもまったく筆の跡が見えないようなものだったかどうか。立体感だけじゃなくて絵の具の材質による見え方とかもあるし。そういえばオリジナルは板絵だというものもあった気がするけど、あれもキャンバスにプリントしてたのかな。確認し忘れた。
デジタルリマスタリングだの色合いを補正したとかエッジを強調したとかひび割れを出来る限り消したとか、描かれた当時の状況に近づけましたというアピールはいいんだけど、平面的な情報ばかりだから、それだけが絵の持つ情報なんだろうか?ということが気になってしまって。リクリエイトの理念みたいなのを読みつつ、うーんと唸るのであった。
不思議だったのは、盗難に遭う等して現在所在が不明なものまであったこと。個人蔵で頼んでも見せてもらえないものもあったとかいうし。画像はフェルメールの本場のどこぞから提供してもらったそうだけど、現物に当たって複製したわけじゃなくて画像だけからの判断なんだろうか?それだとやっぱり一面的な解釈になっちゃうんじゃないだろうか。
あと、リクリエイトという名前にはトラウマが…(黒歴史)。アレの存在を知っててこの名前を採用したんだろうか?アレがなくても一般的な単語なんだろうか?アレがあるから余計にこの手の思想には懐疑的になっちゃうんだよなあ。美術品の修復とは違う形で制作当時の姿を推測して再現することには意義があるとは思うけど、でもね。
それはさておき、解説は面白かった。寓意が色々含まれてて、このモチーフにはこんな意味が…みたいなのがわかったのはよかった。しかし色恋沙汰が多いのね…。
フェルメールは現存する作品が少ないせいもあるのか、並んでる全作品を見ても画風の変遷がイマイチわかりにくかった。題材が変化しているのは説明されてわかったけど。残ってる資料も少ないのかな?単に解説がそこに及んでなかっただけか。そもそも全般的にこの時代の美術に疎いのでフェルメールがどう凄いのかとかもよくわかんない。単純に好き嫌いで判断するにしても、可愛いとは思うけどそれくらいかな。
ショップではキャンバスアート(正式名称忘れた)がたくさん売っていた。リクリエイトそのものも売ってたけど、そんなお値段なのねーと思ったり。
この展覧会を企画した人、どこかで見たことのある名前だと思ったら、こないだ見た中谷宇吉郎の本に執筆してた人だ。

ついでに阪急百貨店内の画廊にも足を向けてみたら山本容子展をやっていた。音楽に関連する作品を中心に銅版画がたくさん並んでた。かわいい…。
画廊なので当然展示品は売り物なわけですが、蔵書票のやつとか小ぶりで可愛いしひとつ欲しいくらいだった。飾るとこないから買わないけど。その代わり、本を1冊買ってきた。ジャズの本。これの版画もあったんだけど、飾る場所さえあれば欲しいわー。かわいいー。
4062135922山本容子のジャズ絵本 Jazzing
山本 容子
講談社 2006-10-04

by G-Tools


(実のところ、最初は全然行く気がなかったんだけど、ツイッターでうめはんでミュシャのデジタル展やってるとかなんとかいう発言を見かけて、なんのこっちゃと気になったから急遽、阪急うめだへ足を運んだというのが真相。光の王国展をやってることは知ってたんで、きっと勘違いか書き間違いなんだろうとは思いつつ。なんでミュシャとフェルメールごっちゃにするかなという話だけど、たまにそういうことはある。そういう経緯で念のため、画廊の方にも足を伸ばしたら山本容子展がやっていた。これも楽しかったので、結果的に行ってよかった。)

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  00:59 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'08.12 (Mon)

大阪がとんがっていた時代―戦後大阪の前衛美術 焼け跡から万博前夜まで―

6月の話。
大阪大学総合学術博物館でやっていた、大阪がとんがっていた時代展へ行ってきた。
そんな博物館があるなんて知らなかった。大学がミュージアム的なものを持っているのは幾つか知ってるけど(京都工繊とか、龍谷大とか)、阪大でアート系の展示って意外だなあと思いつつ足を運んだ。阪大ってこんなとこにあったのかー。
タイトルにある通り、戦後大阪の前衛美術を大阪万博の時代まで追いかける内容。大阪万博といえば広島で見た日本の70年代展にも出てたなあと思いつつの鑑賞。
3部構成になっていて、まずは戦後間もない頃について。行動美術協会、パンリアル美術協会、デモクラート美術家協会などが紹介されていた。自分が比較的わかる範囲で言うと瑛九とか泉茂とか下村良之助とか三上誠とか。
生活美術聯盟というのは知らなかったけど、新聞記事もパネル展示されてて面白かった。池田遊子って人の彫刻とか。当時の広告とか、前田藤四郎の作品とかもあった。後で読んだ本に出てきたことだけど、公告と前衛の距離が近いのって意外なことなんだろうか。
次に具体美術協会について。
当時グタイピナコテカに展示されていた海外作品の現物と当時の展示風景写真があったり、グタイピナコテカ建設に当たってのデザインスケッチとか、会員の個展パンフレットとか。
フォンタナは例のキャンバス切り裂き絵画の金色版があった。ミシェル・タピエの献辞も。でかい。この辺の作品は個人蔵が多かったけど、具体美術館の所蔵品だったものらしい?だとして、閉館後はどうなったのかな。そのまま関係者の誰かの手元に残ったのか、別の誰かの手に渡ったのか。今ここに出てるってことは海外ではなく日本にあるってことなのかな。
グタイピナコテカのデザイン画が面白かった。コンペが開催されたものの誰の案も採用されなかったというオチだった。
吉原治良関連ということで、ファッションショーのパンフレットがあった。奈良で田中一光展を見たときに吉原関連の仕事としてファッションショー用のデザイン画があったような…と思いつつ眺めてたら、田中一光がデザインしたパンフレットもあった。
最後に大阪万博や都市の様相。
現存する建物もあるのかな?新歌舞伎座を中心に、作家が手がけたビルや劇場の外装デザインとか、彫刻とか。ここに出てきた建畠覚造って人、たしか和歌山県美で見た名前のような…。気づかないところでこういうものが街中にあるもんなのね。
大阪万博ネタは4月に広島で見てたから、脳内補完しつつ見たけど、やっぱり万博ってのが時代の節目だったのかな。平和、闘争といったキーワード。横尾忠則のポスターもあったよ。
現代音楽のことも紹介されていたけど、元々あまり詳しくないのと、資料展示だけだとよくわからなかったので、さらっと流してます。会場内に音楽が流れてた。
展示室はそれほど広くないけど、細かい資料や写真も含めると結構なボリュームで、楽しかったです。

博物館の常設展示も見てきたんだけど、化石鉱物やら顕微鏡やら分子構造模型やら五姓田義松やら計算機の歴史やらが楽しかった。流石、阪大って歴史があるのねー。そのとき自分が阪大にいるってことを全然自覚してなかったけど、今更それを実感するのであった。

博物館のショップに鉱物ジャンルで有名な益富さんの追悼本(「石に立つ矢」)が置いてあって、なんで?と思ったら一時期、阪大講師だったのか。輝安鉱の標本が飾ってあったり、立派な日本式相晶もあって、鉱物好きなので反応してしまった。
展示とは全然関係ないけどこの本が面白そうなので買ってみた。アマゾンで検索したら私が買った本と表紙が違う!と思ってよく見たら、特大の帯がついていて、帯を外したら同じ表紙でした。帯にはどーんと美人画が印刷されている。(アマゾンには帯付き画像も出ている)
4791766199近代広告の誕生 ポスターがニューメディアだった頃
竹内幸絵
青土社 2011-09-21

by G-Tools

この人、天保山にいた人なんだ…。そうか…。

後日談ですが、展示を見た時点では予約受付中だったこの本を紀伊国屋書店で見つけて購入。展示作品全部が載ってるわけじゃないけど、反芻するにはちょうどよい。
4872592190戦後大阪のアヴァンギャルド芸術: 焼け跡から万博前夜まで (大阪大学総合学術博物館叢書9) (大阪大学総合学術博物館叢書 (9))
橋爪節也 加藤瑞穂
大阪大学出版会 2013-07-05

by G-Tools

関連書?と言っていいのかわからないけど、こんな本も買ってみた。岡倉天心はやっぱり天敵だ…。
4925185284美術フォーラム21 第17号 特集:「大坂画壇」は蘇るか?――「綺麗なもん」から「面ろいもん」まで
美術フォーラム21刊行会
美術フォーラム21刊行会/醍醐書房 2008-05-30

by G-Tools

こんな本もあるらしいけど、ごつすぎて手を出す気になれない…。
492518539X大坂画壇はなぜ忘れられたのか――岡倉天心から東アジア美術史の構想へ
中谷伸生
醍醐書房 2010-03-31

by G-Tools

これは別の流れで欲しくなって買ったものなんだけど(裏表紙がウジェーヌ・グラッセのジャンヌダルクだったもんで…)、偶然大阪ネタが載っていた。前述の広告の本を買ったときは意識してなかったけど、ぐるっと回って繋がってたみたい。
4925185500美術フォーラム21 第27号 特集:ポスターの視覚文化論
美術フォーラム21刊行会
美術フォーラム21刊行会 2013-05-30

by G-Tools

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  23:25 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'08.10 (Sat)

日本の70年代 1968-1982@広島現代美術館

ゴールデンウィークに広島で夏目漱石の美術世界展を見た後、広島市現代美術館でやっていた、日本の70年代展を見てきた。
広島県立美術館からは市電で移動。美術館までは駅から500mということで油断してたら山道でびっくり。山登り疲れた。
2013-04-27_151400.jpg
階段で行くか、なだらかな坂道を行くか…。

展示内容は埼玉近美で開催時の概要でどうぞ。
面白かったけど、感想が書きにくい。60年代に比べると近すぎて評価しにくいというか。70年代の空気を知ってる世代ではないんだけど。雑誌やポスター、漫画、書籍、写真といった資料類が多かった。
レコードジャケットとか、書籍類も、戦前くらい前のになると古書の趣も出てくるけど、70年代だとその辺の中古屋(古本屋)とか図書館にありそうに思えちゃうしな。いわゆるアートな作品もあった。時間がなくて映像系はきちんと見てない。最後は80年をちょっと過ぎたところまであった。
とりあえず展示は60年代末から始まる。宇野亜喜良とか横尾忠則とかの演劇ポスターとかがどーん。安保闘争だっけ?その頃の映像もあったり。当時の雑誌とか、マンガの展示もあった。普通(?)の漫画の原稿もあったけど、前衛漫画とでもいうのか、意味不明なマンガの原稿も展示されていた。粟津潔ってこんなこともやってたのか。赤瀬川原平のポスターだったかに漫画っぽいキャラが出てくるんだけど、水木しげるかと思った。鬼太郎っぽいような感じ。
数年ごとに壁に年表のようなものが書かれていた。当時の世相がわかるようにという配慮かな?
どこからが70年代か忘れたけど、万博関連の展示がどーん。せんい館の建築デザインが横尾忠則でびっくり。そんなこともやってたんだ。四谷シモンの人形があったり、万博関連映像が流れてたり。万博反対派みたいなのもいたみたいで、ビラかポスターかよくわかんないけど、そんな資料も展示されてた。
an anだっけ?雑誌もいろいろ展示されてた。an anといえば、以前、国立国会図書館関西館で見た雑誌の展示を思い出すなあ。
レコードジャケットもいろいろ。
カプセル型のアパートみたいなのがスケッチとか写真も?展示されてた。耐震性とか大丈夫なんだろうか。
廊下みたいなところにもレコードジャケットがたくさんぶら下がってた。
階を下ると現代アートな展示がいろいろ。この辺で時間が足りなさそうな気配が濃厚だったので映像作品とかは足早に流してしまった。山下洋輔が炎上するピアノを弾いている映像もあった。知ってる名前もちらほらあって、もう少し時間があればじっくり見れたのになー。
最後は80年代にも及んでいた。この辺で田中一光が出てきてた。この人の活動自体はもっと前からだけど、特に目立ってた時期ってことなんだろうか。
この感覚は世代によって差があるかも知れないけど、80年代に入るとようやく現代に繋がる実感があるなあ。70年代だと昔の話って感じがするけど、80年代はリアルタイムで経験してるからだろうか。
パルコのポスターとか、具体的にどんなのだったか記憶はしてないけど、「知ってる」と感じるんだよな。展示品の年代を見ると実際に見てる可能性は低いんだけど、あのテイストは80年代後半か90年くらいまで続いてたんだろうか。
全体的に資料展示が多くて、雑誌が山積みになってたり、ひとつひとつをじっくり見てると時間も足りないし、そもそも積んであったら見れないという話もあったり。
70年代の学生の部屋を再現したものがあったけど、他に人も何人かいたし、あまり時間もないしということで、遠巻きに眺めただけ。

その後、常設展示も見てきた。「2013-Ⅰ レイヤー 層が生み出す表現」というタイトル。あんまり時間もなかったので駆け足で見たけど、結構面白かった。版画もあったし。
岡本太郎の壁画の原画(小ぶりの習作みたいなやつ)もあった。

帰りに寄った書店で寺山修司のムック本を見つけて買ってみた。
4197103492寺山修司と演劇実験室 天井棧敷 (Town Mook 日本および日本人シリーズ)
九条今日子
徳間書店 2013-04-02

by G-Tools

70年代展の冒頭に寺山修二関連の展示があったので、一応関連ネタとして書いておく。
三輪明宏と横尾忠則のインタビューが面白かった。2人の話が微妙に食い違ってる。昔のことだから記憶が曖昧なのか。そんなもんよね、人の記憶って。
後日、別冊太陽からもムックが出てるのを知ったけど、ボリューム的には初心者に優しいのは私が買ったやつかも。最初は敷居が低い方が入ってきやすい。
4582922074寺山修司: 天才か怪物か (別冊太陽 日本のこころ)
九條今日子
平凡社 2013-04-08

by G-Tools

これを書くためにちょっと調べてたらもうひとつ出ていた。これはどんな感じなんだろー。
4800301181寺山修司の迷宮世界 (洋泉社MOOK)
笹目浩之
洋泉社 2013-04-01

by G-Tools

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  20:46 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'08.08 (Thu)

夏目漱石の美術世界展@広島県立美術館

もうとっくに広島での展示は終わってしまったけれど、ゴールデンウィークの最中に広島まで夏目漱石の美術世界展を見に行ってきた。東京展が終わる前に感想書き終えたかったんだけど、もう静岡に行っちゃってます…。(広島、東京、静岡の順に巡回)
夏目漱石は19世紀末の美術世界と関わりの深い人、ということは何となく知ってるけど、夏目漱石の本はちゃんと読んだことはない。今回は世紀末美術がお目当て。同時代の日本美術も。
ゴールデンウィークの連休前半初日に行ったら、菓子博の最中で人が多かったけど、美術館はそれほどでもなく。快適に鑑賞。
せっかくなので音声ガイドを借りてみた。朗読してくれるから嬉しい。
入り口にどーんと「我輩は猫である」の猫が。解説パネルの背景になってた。そのパネルはずっと後まで続く。猫猫。かわいい。
吾輩は猫であるの初版本とか並んでてうきうき。いいなあ、欲しいなあ。本物じゃなくていいのよ!復刻とかそういうんでいいからさー、橋口五葉の装丁、浅井忠の挿絵で読みたい!(中村不折も)
猫をつまんでる銅像も面白かったな。
続いてターナーとか、漱石がイギリスで読んだか、日本に戻ってきてからだったか忘れたけど、読んでた資料ってことで、海外の雑誌(ストゥーディオとか)が置いてあった。
挿絵の中にシャーロットの女もあった。たしかウィリアム・ホルマン・ハントだったかと。この絵は油彩よりも線画の方が糸が絡まってる感じがわかりやすくて好みかなー。(ウォーターハウスの絵だとその辺がわかりにくい。)
ウィリアム・ホガースの風刺画があったりするのはちょっと意外だったかな。油彩画もいいけど、資料的に展示されてる書籍類とか、個人的にはそっちの方が好み。漱石の書き込みがあるらしいとか解説に書いてあった気がする。
ミレイのオフィーリアとか青木繁のわだつみのいろこの宮とか、本物は展示されてなくて写真パネルだったんだけど、微妙なサイズ設定だったなあ…。
ロセッティのレディ・リリスは前にも見たことあるんだけど、確か同じようなものが何点かあるんじゃなかったっけ?前に見たのと今回のが同じものなのかどうかは不明。髪の毛たっぷりー。
豚の大群の絵は謎だ…。いや、解説で背景は説明されてたから意図はわかるんだけど、絵面として謎だなあと。この辺、音声ガイドで朗読を聴きながらだったので、理解はしやすかったんだけどね。
漱石が親しんだ日本画コーナーがあって、古い南画とか水墨画とかがあった。ここに藻刈舟図があって、そんな駄洒落があったのかと思ったんだっけ(大阪とパリの展覧会でも見た話題)。日本画の部類は展示期間が細かく区切られていたので、リストにあるうちで見られたのは少ないんだけど、それは誰にとっても同じこと。しかし文人画系のものはまだよくわからないなあ。ぱっと見きれい、面白いとか思えるものくらいしか楽しめない。
当時の展覧会とかに出かけていって批評を垂れてたりした内容も書かれていた。辛口だけど褒めるときは褒める。
日本の洋画もいろいろ。藤島武二が見られて嬉しい。蝶がパネル展示されていた。この絵、長らく公開されてないらしいけど、いつか本物を見られる日が来るのだろうか。その日を夢見て生きていきたい(大げさ)。
浅井忠ファン的には油彩も水彩も見れて嬉しい。重文がしれっと置いてあるのが凄い。漱石の小説「三四郎」に出てくる深見という人物のモデルが浅井らしいんだけど、名前を見て笑った。
橋口五葉は、1~2年前に大規模な回顧展を見たので、あのときも出てたな~と思いつつの鑑賞。装丁だけじゃなくてペリカンとかインドっぽい女性とかの洋画まで出てるとは。
広島のみの展示って書いてあった厳島神社所蔵の山姥図はなかなかの貫禄だった。
漱石の小説に登場する絵を再現したものが展示されていた。酒井抱一の作風を模した銀色の屏風。後日談になるけど、ボストン美術館の日本美術の展覧会で、金屏風だけど雰囲気の似たものを見て、なるほどねーと思った。洋画で黒田清輝風の女性像もあった。こういうのって何を考えながら制作するんだろうなあ。小説の中で構図やら何やら細かく描写されてるわけじゃない場合、どんなイメージを抱いているかは読者それぞれ違うだろうし、作中での作品の位置付けにも左右されるだろうし。
夏目漱石自身の作品も展示されていた。
最後に本の装丁に関するものが色々と展示されていて、橋口五葉ファンには嬉しい。漱石自身の装丁もいろいろ。
最後の最後は漱石のデスマスクでした。

見終わると売店に繋がってるわけですが、グッズ可愛すぎ。
http://www1.hpam-unet.ocn.ne.jp/special/index.php?mode=detail&id=87#goods
あれもこれも欲しくなって困る。悩みに悩んで手に取っては戻しを繰り返し、最終的にレジに運んだのはこれだけ。
2013-04-27_224458.jpg
絵葉書、付箋、メモ用紙は、使い道はさておき場所もとらないし可愛いからいいんだけど、トートバッグは悩んだ…。鞄は縦長派なので、横長トートってあんまり使わないんだよなー。でも猫のイラスト可愛いし。五葉だし。
図録は、今回展示替えが多くて一度に全部は見られないようになってたから図版だけでも確認したかったのと、まとまった形で手元に置きたいし、漱石理解への一歩として買ってみた。
浅井忠の挿絵グッズは絶対どれか買う!と思いつつクリアファイルか絵葉書か悩んで、絵葉書を見てたら、原書の裏の文字が透けて見える部分までそのまま印刷されてて、そこがツボった。
買わなかったけど便箋も可愛かったなー。五葉のポスターの絵柄のものも欲しかったなー。スタンプも惹かれたなー。

後日、芸術新潮の5/25発売号が夏目漱石特集だったので、買ってみた。広島はとっくに終わってからの特集ですか…。もったいないなあ。広島でしか見れないものもあったのに!日曜美術館でも取り上げられてた。広島は結構空いてたんだけど東京や静岡はどうなんでしょ?
特集は、展覧会で取り上げられてた内容も含んでるけど、当時の町の写真とか、展覧会にはなかった部分もあるので楽しい。装丁もたっぷり紹介されてるし。藤島武二の蝶も載ってるし(私の趣味です)。
B00CJEW0JO芸術新潮 2013年 06月号 [雑誌]
新潮社 2013-05-25

by G-Tools


当然ながら、企画展示だけじゃなくコレクション展も見てきた。常設展示室ではふたつの特集展示。
恋は宇宙的な活力である―夏目漱石とその時代に思いを馳せて
ひろしま菓子博2013応援企画 和菓子の色彩

どこからどこまでがどっちの分類に入るのか忘れちゃったけど、色々たっぷり楽しかった。
大胆な陶芸作品。十二代三輪休雪という人らしいんだけど、なかなか凄かった。萩焼らしい。
トルクメニスタンの銀の装飾品が面白かった。
これも海外のどこだったか忘れたけど刺繍が凄かった。
他にもインドだったかの布とか綺麗だったなー。プリントが繊細。
ここのコレクションの目玉らしいダリがあった。大きい。
馬の置物?も自慢のコレクションらしい。かわいかった。
菅井汲をまとまって所蔵してるらしい。遺族からの寄贈と言ってたかな?
バーバラ・ヘップワースとその旦那(ベン・ニコルソン)の作品が向かい合うような形で展示されてた。
最後の方が工芸コーナーみたいになってて、民藝系のものとか、地元の工芸品らしいものとかがあった。詳しい説明は忘れちゃったんだけど、漆塗りだっけなあ?立体的に盛り上がってるやつが凄かった。
南薫造をたくさん見た気がする。他にも、企画展示でも展示されてたなーという名前がちらほら。

この日、海の見える杜美術館でミュシャ展やってるのも知ってたんだけど、こないだ京都で見たしなー、違う会場で見るのも悪くないけどちょっと遠いしなー、ということでやめて、現代美術館でやってる日本の70年代展を見ることにした。
(つづく)

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  23:05 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'08.04 (Sun)

奇跡のクラークコレクション ルノワールとフランス絵画の傑作

6月の中ごろの話。
神戸でミュシャを見た後に、今からなら間に合いそう?と灘へ移動して、通称クラコレ(そう呼んでたのは東京だけ?)を見てきた。
印象派が特別好きというわけではないんだけど、あの辺の時代には興味があるし、この時間なら空いてるかなという目論見もあって、行くことにした。
ご本家の美術館は安藤忠雄設計の新館を建築中とかで、その繋がりでここに巡回してきたんだろうか?(ここも安藤建築なので。)安藤忠雄ご本人のことはよく知らないけど、ここといい、今は無きサントリーミュージアム天保山(建物はまだあるし、ときどきイベントは開催されている)といい、ユーザビリティ的に来場者に優しくはないよなーと感じてるんで、世間の評判はよくわからない。兵庫県美も好きだけど毎度歩き疲れてしまう。建物自体のエントランスから展示室入り口まで遠いし。展示室間の移動も遠いし。
展示はバルビゾン派から印象派、最後はナビ派まで。大半は印象派およびポスト印象派だったかな。
目玉のルノワールは悪くはなかったけど、最後の最後のロートレックが一番興味を惹いたかも。あと、ボナールに反応した。バルビゾン派も好きなので楽しかった。
(感想が薄すぎる…)
コレクション展も見たよ。(終了済み)
ここの常設でいつも見る彫刻が関西コレクションズに出張中(だった)なので、どうなってるのかなーと楽しみに行ったら、普段あまり見かけないものが展示されていた。絵画作品は、常連作品はありつつも会期ごとにある程度ごそっと入れ替えになったりするんだけど、彫刻はだいたい同じ作品が並んでいる印象がある。バーバラ・ヘップワースは広島で意識して、京都でも見て、ここでも見たので、ようやく憶えた。今までにも目にはしてたけど名前を憶えるに至ってなかったから。
このときのコレクション展のテーマ企画は植物。花とか木とか植物をモチーフにした作品がいろいろ。
植物が扇風機になるやつは、彫刻だけだったらふーんだったけど、図面みたいなのもあって面白かった。
1Fの展示室にはでっかい花瓶らしきものが。このフロアは大型作品が多いね。
版画コーナーには、駒井哲郎の樹の絵が!似たような感じで別の人の樹の絵もあった。木村茂という人。あと、加藤太郎の葉っぱの絵とか。この人にちょっと興味があったので見れて嬉しい。長谷川潔もあった。
部屋ごとにだいたいテーマが区切られているんだけど、池田治三郎という人の薔薇の絵が散在していたのが面白かった。
写真とか国内の現代美術作家のもよかったな。種を埋め込んだ作品とか。
小磯良平と金山平三の部屋にもテーマに関連する作品が展示されてた。小磯のざくろの絵が面白かったな。

ミュージアムショップに、ミュシャの黄道十二宮のTシャツがあって、つい買ってしまった。カラーでプリントされてるものだったら買わなかったけど、モノクロの線画になってるんだもん。これなら着れそうかな、なんて思ってしまった。着るかどうかはわからないけど。
あと、最近この手のミュージアムグッズとしてよく見るようになったLEDライト付きルーペも買ってしまった。これも使うかどうか謎なんだけど、勢いで。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  23:50 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ

2013'07.31 (Wed)

芝川照吉コレクション展~青木繁・岸田劉生らを支えたコレクター

6月の話。
京都国立近代美術館でやっていた芝川照吉コレクション展へ行ってきた。
芝川照吉というコレクターの旧蔵品が京都国立近代美術館に収蔵された記念の展覧会。
最初に岸田劉生の切通しの絵があった。これは旧芝川コレクションであって、今回ご遺族から京都に寄贈されたものではないらしい。
芝川コレクションは1000点くらいあったらしいんだけど、芝川さん没後に売り立てで所有者が変わったり、震災で失われたりして、遺族の元に残っていたのは200点余りだそうで。今回の展覧会では、現在は別の所有者だけど旧芝川コレクションとわかっているものを借りてきたりもしていた。(借りられなかったものはパネル展示もあり)
近代洋画を同時代人としてコレクションしてきた人だったそうで、評価の定まったものだけでなく、若手の助成もしてきたそうで。そういう作家との関わりも説明されていて面白かった。
特に岸田劉生と青木繁が大きく取り上げられてたかな?
こういうとき、京近美って手前味噌だなーと思うんだけど、ここで少し前に青木繁展をやっている。そのときの展示で青木繁の没後、友人たちが遺作展を開いたり、画集を発行しようとしたり、美術評論家が評論を書いたり、色んな人の努力がなければ今の評価はなかった、という紹介をしていた。そのときの説明には出てなかったように思うけど、芝川さんも資金面で援助したりしていて、そのお礼に青木の作品を芝川に贈呈しようとしていたとか。結果的にその作品は別のコレクターの手に渡るんだけど、過去の展覧会を見てると繋がってくるところが面白くもあり、内輪受け?と感じたり。
旧芝川コレクションの中に浅井忠の読書をする女(だっけ?)もあった。残念ながら本物は来てなくて、パネル展示。あと、浅井の工芸品で漆塗りのお皿とかがあった。
民藝分野もたくさんあって、藤井達吉について大きく取り上げられていた。実際に使われていたせいもあってか、状態はあまりよくないんだけど、使ってこその民藝だよというアピールもあったっぽい。
工芸率が高いところはやっぱりこの美術館の主張なのかなーと、前回の展示のことを思い起こしていた。(交差する表現展
コレクションの売り立てに際しての画家のコメントが面白かった。当時の売り立て会用のカタログのコピーが展示されてて、坂本繁二郎と、石井柏亭だっけな?のコメントが載っていた。
見終わった後に感じたことは、コレクターの存在意義のようなもの。物故作家とか評価の定まった作品を集めるだけでなく、現役作家の作品を買い支えるのもコレクターだし、パトロン的に援助するのもひとつの形。いろんな作家との関わり方があるんだなと。
コレクションを築き上げても、コレクションが散逸することもある。理想はコレクションを維持することだけど、色々事情もあるだろうし、しょうがない部分はあるんだろうな。
そこで美術館に寄贈という手もあるんだけど、これも一長一短なんだよね。双方の利害が一致すればいいけど、下手すると死蔵されちゃう可能性もあるしさ。美術館の役割というものも考えさせられる展示だった。
そういえばちょうど私が会場に入ったのと同じタイミングで謎の解説会らしきものをしていた。公式サイトには特に予定は載ってなかったので美術館主催ではないのかな?似たようなペースで進んでたからたまに会話が聞こえてきたんだけど、おじいちゃんが…おばあちゃんが…とか言ってたので身内なのか?個人でやってるんだったら野次馬で入り込むのも気が引けるのであんまりかぶらないように見て回った。
1Fフロアにはスターバーがまだあった。前回の展覧会が終わったら撤去しちゃうのかと思ってたのに…。後で知った話で、好評につき展示期間を延長したらしい。このセットは今後どうするんだろうなあ?せっかく作ったんだし捨てるのは勿体ないけど、取っといても出番はあるのだろうか。
毎度充実のコレクション展も鑑賞。
野島の写真がよかった。ガムプリントとかオイルなんとかいう技法とか、詳しくはわからないけど、絵、版画みたいだなあと思いながら眺めていた。
村上華岳特集も。この人は俗世を離れて仏画を描いていた人のイメージがあるけど、最初っからそうだったわけでもないんだね。その辺の絵もあったりして、それはそれでよかった。
藤島武二の花籠があった!この子、別の美術館に出張中なのを見たことはあったけど、本拠地で見るのもまたよい。
西洋の作品も展示のところでコレクションの背景説明を読みつつ、ポリシーがはっきりしてるのはいいことだけど、毎度のことながら主張が強いよなーと思う。こういうところが京都らしさなのか。
バーバラ・ヘップワースがあった。最近ようやく名前を憶えた人。彫刻は色んな角度から眺めるのが好きなんだけど、光の当たり方が面白かった。どこから光を当てるのかも計算してるのかな。
デュシャンもあった。レディメイドのアレとかよくわからんっちゃーよくわからんのだけど、まあ、いいや。天井からぶら下がってる作品があって、細い糸で吊るしてるから宙に浮いてるみたい。影が面白かった。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

Edit |  21:35 |  アート  |  TB(0)  |  CM(0)   このページの上へ
PREV  | HOME |  NEXT
アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。